これがあるから「α」をやめられない
マニュアルフォーカス限定だったり、135mmF2.8というスペックの割にはやや高かったり、前途多難なαAマウントだったり、そんなハードルを乗り越えてでも使いたい究極のボケを持つレンズがこれだ。
前玉と後玉にF2相当の大きなレンズを使うことで、口径食が皆無だたり周辺減光を極力低減させている。さらにボケ優先の設計にも関わらず、本レンズの解像力は絞り開放から確かな性能を示すものだ。
さらにこのレンズの特徴的な機構として、「アポダイゼーション光学エレメント」がある。これは端的に言えば「レンズの光学性能に理想的な柔らかいボケ描写を加えるNDフィルターのようなもの」。
シーンによっては癖が強すぎる点光源をまろやかに溶かし込んだり、2線ボケとは無縁の究極的に柔らかいボケを堪能できる。特に前ボケの柔らかさは絶品で、ここまで自然に溶かし込むレンズはそうあるものでは無い。
マニュアルフォーカス限定
このレンズは内部に特殊なエレメントを組み込んでいるため、AFを前提とした構造のなっていない。そのため、マニュアルフォーカスで操作する必要があるのは要チェック。ただし、電子ファインダーでピーキングを利用できるソニー機であればそこまで苦労もしないだろう。
実質F4.5
F2.8の表記があるものの、レンズ内にNDフィルターのようなものを組み込んでいるので実質的にF4.5程度の明るさしかない。
絞ると効果が薄れる
実はこのレンズには絞り羽根が2か所存在し、自動絞りが9枚羽根で手動絞りが10枚羽根。
アポダイゼーション光学エレメントの性質上、被写界深度の調整で絞り値を上げ過ぎると効果が低減してしまう。効果が表れるのは絞りリングで調節できるT4.5?T6.7の範囲。つまり、このレンズが真価を発揮するのは「絞り開放からちょいと絞った付近」なので、極力その絞り値内で撮影したいところ。
T6.7よりも絞り込む場合には絞りリングを「A」に合わせる事でカメラ側で制御できるようになる。ちなみに「A」ポジションでも自動絞りでT4.5から使用可能で、手動絞りのメリットは無段階絞りを活用する事で繊細な被写界深度の調整が可能な点。
撮影環境によってはシャッタースピードとISO感度では対応しきれない場合もある。そのような場合に対応するため、光量をさらに落とすことが出来るNDフィルターを用意しておくと良いだろう。ただし、この場合にはマニュアルフォーカス限定という事が仇となりピント合わせが難しくなる(ファインダーが暗くなるため)。
競合レンズ
Sonnar T* 135mm F1.8 ZA
こちらは普通の中望遠単焦点レンズ。
STF同様、高い評価を得ているレンズなので普通に使いたければこちらを選んだ方が無難だろう。魅力的なレンズがそう多くないαAマウントの中ではとびっきりの存在に違いない。
ただし、どちらも10万円を超えるレンズである為にそう簡単に購入まで踏み切れないかもしれない。後悔しない選択肢とするならば、まずはZAを使ってみてボケ味に不満があればSTFにお乗り換えるというのはどうだろうか。
出来る事ならばSTFもZAも手に入れて心安らかになることだが…。
参考 記事・サイト
評判・関連
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- マップカメラ 作例
- 八百富写真機 作例
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- 東京カメラ部 作例
- Flickr 作例
- DPreview 作例
- α Photography
参考サイト
- 公式
- デジカメWatch レビュー
- CAPA カメラネット
- アサヒカメラ
- 日経トレンディネット レビュー
- デジカメinfo レビュー抄訳
- カメラマン レビュー
- ITmedia レビュー
- マイナビニュース
- ボケ味検証
- DxOMark
- DPreview
- Photozone
- LensTips
- Camera Labs
- ePhotozine
- ImagingResources
- PhotographyBlog
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購入早見表
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レンズデータ
レンズ仕様
名称 | 135mm F2.8 [T4.5] STF | |
---|---|---|
対応撮像画面サイズ | 35mmフルサイズ | |
焦点距離イメージ(mm) *1 | 202.5mm | |
レンズ構成 (群-枚) | 6群8枚 (APDエレメント1群2枚含む) |
|
画角 (APS-C) *1 | 12゚ | |
画角 (35mm判) | 18゚ | |
最小絞り (F値) | 31[T32] | |
絞り羽根 (枚) | 自動絞り9枚 手動絞り10枚 |
|
最短撮影距離 (m) | 0.87m | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.25倍 | |
フィルター径 (mm) | 72mm | |
ADI調光対応 | × | |
テレコンバーター (1.4x) | ○(マニュアルのみ) | |
テレコンバーター (2.0x) | ○(マニュアルのみ) | |
フードタイプ | バヨネット式 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 80mm×99mm | |
質量 約 (g) | 約730g |
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