PetaPixelが「FUJIFILM X half」のレビューを公開。没入感を損なういくつかの問題点はあるものの、アナログ体験の再現にはほぼ成功していると評価。
PetaPixel:Fujifilm X half Review: As Close to Film as Digital Can Get
- レンズ:小型の固定レンズで、焦点距離は写ルンですと同じ10.8mm(フルサイズ換算で32mm相当)である。絞りはF2.8からF11まで対応しており、浅い被写界深度ながらも画像の大部分には十分なピントが得られる。
- 外観:片側が四角く、もう片側が丸みを帯びた独特な形状をしており、グリップは明確ではない。3色のカラーバリエーションのうち、チャコールシルバーが好ましい。
- 質感:記載なし。
- バッテリー:富士フイルムの一般的なW126Sシリーズバッテリーを採用しており、1回の充電で1日中使用可能である。
- インターフェース:充電および接続用にUSB-Cポートを備える。フラッシュはLED式であり、これはクラシックな雰囲気を損なう要因となっている。キセノン管やコンデンサが省かれたのは合理的だが、結果としてポイントアンドシュート的な魅力に欠ける。
- 携帯性:約240グラム(8.5オンス)と非常に軽量であり、ポケットに収まるサイズ感で持ち運びに優れる。
- グリップ:記載なし。
- 操作性:ネジ式シャッターボタンでソフトレリーズに対応しているが、従来のアナログケーブルレリーズは使用できないのが残念。露出補正ダイヤルは操作性に優れ、加えて美しく加工された絞りリングとマニュアルフォーカスリングも備える。
- 2in1:巻き上げレバーにより「2 in 1」写真の撮影が可能で、撮影の没入感を高める要素になっている。縦写真2枚を組み合わせた合成画像も同時に保存されるが、操作上無意識にモードが切り替わってしまうことがあり、実用性は低い。アプリを使った後処理の方が効率的であると感じた。
- 露出操作:完全なマニュアル操作が可能だが、露出補正と絞りはアナログで扱いやすい一方、シャッタースピードとISO感度は小さなタッチパネルでしか操作できず、不便である。自動露出に任せた方が使いやすい。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- ファインダー:OVFの映像と背面モニターの構図が驚くほど一致しており、信頼性が高かった。
- モニター:92万ドットと解像度は低いが、サイズを考えれば鮮明に見える。表示フレームが小さく、タッチ操作が中心であるにも関わらず操作感が狭く、使いづらい。縦型の補助液晶モニターは便利だが限定的な利用に留まる。
- メニュー:ミニマルな設計で、スワイプ操作により4方向のメニューが開く仕組みとなっている。操作体系はシンプルだが、タッチ反応が遅く、特に急いで操作する場合にはストレスが大きい。
- フィルムカメラモード:アナログ体験を再現する機能で、フィルム選択や枚数設定、巻き上げ操作まで忠実に模倣している。撮影は基本的に自動だが、絞りは調整可能。巻き上げ操作が速すぎると認識しない場面があるが、富士フイルムの工夫と遊び心は高く評価できる。
- フォーカス:中央の基本的なコントラストAFで構成され、顔・瞳検出は便利だが、全体として遅延が大きく、動きの速い被写体には不向きである。連写にも遅れがあり、迅速な撮影には向かない。
- 連写性能:記載なし。
- 解像性能:1800万画素の1型センサーによる画質は基本的な水準にとどまる。センサーサイズが小さいため被写界深度が深く、背景をぼかすことは難しい。JPEGのみの記録で、RAW記録には非対応である。
- 高感度ISO:記載なし。
- ダイナミックレンジ:記載なし。
- ホワイトバランス:記載なし。
- JPEG:JPEG記録のみ対応。フィルムシミュレーションはノスタルジックネガ、アクロス、クラシッククロームなど人気モードを中心に収録。ハレーションやライトリークなど新しいエフェクトもあり、表現の幅は広い。トイカメラ風の効果には好みが分かれる。
- 動画:1440×1080pでの記録に対応するが、画質はスマートフォン以下であり、実用性は低い。
- 作例集:
- 総評:X-Halfは操作の自由度が限定されているが、アナログ感を楽しむ設計思想が明確であり、スナップ用カメラとして独自の魅力を持つ。細かい操作性やAF速度、画質などに不満は残るが、富士フイルムは「体験型カメラ」としての価値を重視している。850ドルという価格設定は割高に感じるが、スマホとは異なる体験を求める層には魅力的。
世にも珍しい縦構図が基本のコンパクトデジタルカメラ。3:4アスペクト比の縦構図で1744万画素出力利用できる1型センサーを搭載。レンズは写ルンです相当の10.8mmを採用。開放F値がF2.8と大きいのでボケを得るには不適ですが、ピント合わせに気を取られることなく、気軽に写真撮影を楽しむことが出来そうです。
PetaPixelのレビューでは、一部のコントロールが直感的に操作し辛いとしつつも、光学ファインダーと撮影結果の一致度が高く、アナログ感を楽しむ明確な設計思想を評価。カメラ外装の質感については言及がないため、このあたりは他のレビュワーを参考にすると良いでしょう。
- 発売日:2025年6月下旬
- 希望小売価格:オープン価格
- 市場推定価格:11万円前後
- B&H:849.95ドル
FUJIFILM X Half(ワード検索) | |||
楽天市場 ![]() |
Amazon ![]() |
キタムラ ![]() |
主な仕様
レンズ | f=10.8mm(35mm判換算:約32mm相当) F2.8~F11 最短撮影距離 約0.1m |
イメージセンサー | タイプ:1 inchサイズ 有効画素:約1774万画素 |
ISO | 200~12800 |
ストレージ | SD UHS-I対応 |
静止画出力 | JPEG |
フィルムシミュレーション | 13モード |
グレイン・エフェクト |
対応 |
AF | 検出方式:コントラストAF 測距点:3×3 測距輝度範囲: |
被写体検出 | 顔/瞳 |
シャッター | 15分~1/2000秒 |
ファインダー | 逆ガリレオ式ファインダー 視野率 約90% ファインダー倍率 約0.38倍 |
モニター | サイズ:2.4型 解像度:約92万ドット 可動方式:固定式 |
動画フレームレート | Full HD 24p High Speed Rec. ~48p |
動画出力 | MPEG-4 AVC/H.264 |
USB | USB Type-C USB2.0 |
HDMI | - |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver. 5.2 |
バッテリー | タイプ:NP-W126S 撮影可能枚数:約880枚 |
サイズ | 105.8×64.3×45.8mm |
重量 | 本体のみ:191g バッテリー含:240g |
関連カメラ
- FUJIFILM X100VI
関連記事
- FUJIFILM X half 不満点はあるもののアナログ体験の再現にほぼ成功 2025年5月22日
- FUJIFILM X half 正式発表 2025年5月22日
- FUJIFILM X-HF1 X half 最新情報まとめ 2025年5月22日
- 富士フイルム新製品ティザー「高画質だけが写真の価値ではない」自分らしさを表現できるカメラ 2025年5月20日
- FUJIFILM X Halfは700ドル/799ユーロで5月22日に発表される? 2025年5月19日
- 富士フイルムがハーフサイズカメラの新しいティザー動画を公開 2025年5月15日
- FUJIFILM X Half はタッチ操作可能な小さな縦長パネルを搭載している? 2025年5月13日
- FUJIFILM X Half と思われるカメラのハンズオン画像 2025年5月12日
- 富士フイルム新型カメラと思われる追加のリーク画像 2025年5月6日
- FUJIFILM X-Half 搭載レンズは約10mmで絞りはF2.8となる? 2025年4月30日
広告
*手動広告を試験的に導入しています。
期間限定セール
アウトレットなど
キャッシュバック
- キヤノンEOS R カメラ・レンズ 最大5万円
- ソニーα スプリングキャンペーン
- ニコン ミラーレス・一眼レフ 最大7万円
- LUMIX S9 カメラはじめようキャンペーン
- LUMIX カメラボディ キャンペーン
- GFX100S II + GF35-70mm WR キャンペーン
新製品
- DxO PureRAW 5:(ソフト紹介ページ)
- シグマ 16-300mm F3.5-6.7 DC OS|C E・L 予約販売開始
- Sigma BF & I Series シルバーモデル 予約販売開始
- ニコン Z5II 予約販売開始
- VILTROX AF 50mm F2 E・Z 販売開始
- EOS R50 V / RF-S14-30mm PZ / RF20mm F1.4 VCM
- FUJIFILM GFX100RF 予約販売開始
- VILTROX AF 135mm F1.8 Lab Z-mount 国内販売開始
- LUMIX DC-S1RM2
- FE 16mm F1.8 G/ FE 400-800mm F6.3-8 G OSS
- DxO PureRAW 5 正式発表&予約販売開始
カメラメーカー直販・店舗リンク(楽天市場)