DPReviewがキヤノン「EOS R5」のレビューを公開。EOS R6に引き続き総合評価「GOLD」を獲得した模様。一部動画機能の制限され理解して使えば市場で最高の高画素ミラーレスになるとのこと。
高性能な高画素フルサイズミラーレス
好きなところ 全体的に際立った画質
快適なエルゴノミクス
少しの設定で見事なAF性能
豊富な動画機能
優れた動画画質
高解像なEVFとバリアングルモニタ
高速読み出しの動画・ES静止画
優れたボディ内手ぶれ補正
高速連写
デュアルカードスロット
ボディ内充電対応だが充電器付属
優れたHDR向け静止画・動画好きではないところ 最高の動画設定で発熱する
電子シャッターでのDR低下
RAWに適用されるノイズリダクション
AFで最高の結果を得るには設定を煮詰める
カスタマイズ機能が限定的
- EOS R5を購入する資金があり、このクラスの画質と性能を望むなら市場で最高のカメラとなるだろう。高速かつ優れたAFシステムを備え、豊富な動画機能を持ち、洗練されたエルゴノミクスで操作できる。
- 懸念材料があるとすれば、静止画と動画を数多く撮影するプロユースの場合に、動画機能がオーバーヒートで制限される可能性がことだ。8KやHQ 4Kの場合は利用可能な時間が短い。
- まだ競争力のある非HQ 4KやFull HDの場合は過熱に関する心配はない。とは言え、その場合は他機種と比べてメリットが薄い。
- 電子シャッターの20コマ秒連写はこれまで見た中で最も高速なものだが、人工照明におけるバンディングやダイナミックレンジの低下には気を付ける必要がある。
- また、メカシャッター12コマ秒連写時は連写中の表示がレックビューとなる点を理解しなければならない。8コマ秒まで連写速度を落として、連写時の表示をライブビューにするのがおススメだ。
- 本当に不満と感じる部分は他にほとんど無い。スポーツ・アクション・スタジオポートレート・家族写真でのシャッターチャンスなどに有用だ。
- カメラの性能に文句はないが、開発発表時に8K動画を前面に推したのはまずかった。購入者は8K動画機能がオーバーヒートで制限されることは望んでいなかっただろう。
とは言え、8Kやオーバーサンプリング4K・RAW動画がおまけ機能であり、制限があることを十分に理解して使えば許容できる問題だ。- デジタル一眼レフカメラ「5D」シリーズの正統な後継モデルであり、ハイエンドミラーレスを検討しているのであれば検討する価値は間違いなくある。
- α7R IVと比べて:
α7R IVはより低価格でR5より解像度が高く、カスタマイズも豊富、そしてバッテリーライフが良好で小型軽量だ。これは否定できない。
しかし、キヤノンは競争力のあるJPEG、高速連写、より高度な動画仕様、遥かに洗練されたタッチインターフェースとエルゴノミクスを備えており、より快適に扱うことが出来る。実際の撮影ではキヤノンのほうがボディ内手ぶれ補正の効果も優れている。AFも進化しており、ソニーの追従性との差を縮めている。- Z 7と比べて:
エルゴノミクスの差は大きく開かないが、動画機能やAFはキヤノン有利だ。ただし、動画でオーバーヒートすることは無い。スポーツやアクションならキヤノンだが、不規則な動きの少ない被写体であればどちらも有用だ。- S1Rと比べて:
S1Rは文句ナシに大きく重いカメラだが、グリップと操作性は気に入っている。高感度ISOの画質はR5がS1Rを凌駕しているが、どちらもJPEG画質はお気に入りだ。
S1Rのほうがカスタマイズが充実しており、チルト式モニタが好みな人もいるだろう。
AFや連写性能が必要なスポーツ・アクション撮影であればR5が総合的に優れている。ポートレート・イベント・ウェディング・スポーツ・家族などあらゆるタイプのフォトグラファーに最適だ。動画機能の宣伝過剰でオーバーヒート問題にはがっかりしたが、大部分のユーザーにとってハイクオリティな動画を撮影できるカメラに違いはない。
常に最高の動画機能を必要とするパワーユーザーには適していないが、それ以外の点で高性能な高画素フルサイズミラーレスを探している人にとって素晴らしい選択肢となるだろう。
とのこと。
4500万画素の高解像センサーを搭載しつつ、20コマ秒連写や8K動画に対応した万能モデルですね。まさに「5D」シリーズを彷彿とさせるスペックのカメラとなっています。初代EOS Rと比べてエルゴノミクスやカードスロットなどに改善が見られるのも嬉しいポイントですね。
センサー性能も良好で、幅広いダイナミックレンジと、フルサイズセンサーとしては良好な読み出し速度を備えています。ソニーα9の積層型CMOSセンサーほど高速読み出しではありませんが、APS-Cやマイクロフォーサーズでトップクラスの読み出し速度のセンサーと比肩する性能と感じています。
ただし、DPReviewも指摘しているように電子シャッター時にダイナミックレンジが低下する点は理解しておく必要があります。(おそらく幕速を高めるために犠牲となっている部分)私が手持ちのEOS R5でテストしたところ、確かにシャドウのノイズが約1EV程度悪化しています(RAW現像でシャドウを大きく持ち上げた際にノイズが発生する程度)。幅広いダイナミックレンジが必要な時はメカニカルシャッターの使用がおススメ。
非常に高価なカメラではありますが、全体的に高水準な性能・操作性に仕上がっているので、間違いなく価値のある買いも似なると思います。問題は2020年現在、市場の在庫がほとんど無いことでしょうか…。
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