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TTArtisan 35mm T2.1 バブルボケを演出できる特殊な映像向けレンズ

Sony Alpha Blogが「TTArtisan 35mm T2.1」のレビューを公開。基本性能は競合製品のほうが優れているものの、ボケのコントロールにより映像作品に独特の雰囲気を与えることができると評価。

Sony Alpha Blog:TTArtisan 35mm T2.1 dual bokeh

  • 外観:レンズの造りは非常に良好。鏡筒全体が金属製。
  • 構造:記載なし。
  • 携帯性:記載なし。
  • 操作性:絞りリングとフォーカスリングはどちらもギア付きで、フォローフォーカスに対応。動作はスムーズで、適度な減衰感がある。クリックレス設計により操作感も良好。ボケ描写の切替が可能なスライダー機構も搭載しており、柔らかさとシャープさを両立できるのが特長。
  • MF:フォーカスリングの回転角は330度と長く、精密な操作が可能。フォーカスブリージングが見られる。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能:ソニーα7R IV(約6100万画素)にてテスト。中央は開放でも良好で、T2.8でさらに良くなる。周辺部は悪く、T11まで絞ってようやく平均的な結果となる。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:ボケは非常に多用途であり、デュアルボケ機能により柔らかく幻想的な描写からシャープでクリアな描写まで対応できる。開放ではボケと背景の溶け具合が非常に滑らかで良好、絞るとボケが硬くなり円形ボケが損なわれる。
  • 色収差:収差は小さく、良好に抑えられている。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:ソフトモードではピンクッション歪み(糸巻き型)は少ないが、バブルモードでは強い樽型歪みが見られる。
  • 周辺減光:非常に強く出る。暗い部分は完全には解消されず、静止画では暗いままだが、動画使用では問題にならない。
    訳注:アスペクト比からトリミングされるということ)
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:フレアに対する耐性は平均以下である。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集
  • 総評:ニュートラルなビデオレンズとは異なり、柔らかさやバブルボケを演出できる特殊な映像向けレンズ。優れた色再現性とボケ描写により、映像作品に独特の雰囲気を与えることに成功している。
  • 競合について:よりクラシックな描写を求めるなら、7Artisans 35mm T2 Spectrum(419ドル)の方が適していると考えられる。
  • 備考

2025年に登場した銘匠光学の映像向け交換レンズ。ギア付きの絞りリングやフォーカスリングを備えた35mm T2.1。さらに球面収差を操作してボケの質感を変化できるコントロールを搭載しています。最近ではキヤノンがマクロレンズで同機能を実装していますが、広角のシネレンズで導入するのは珍しい。

Sony Alpha Blogのレビューによると、光学性能は中央こそ良好ですが、周辺に向かって性能が大幅に低下する模様。改善するにはかなり絞る必要があるため、一般的な用途でのコストパフォーマンスは高くないと思われます。競合製品である七工匠「7Artisans 35mm T2 Spectrum」はボケコントロールことそないものの、解像性能はより良好とのこと。販売価格は同程度のため、必要に応じて取捨選択する必要がありそうです。

銘匠光学 TTArtisan 35mm T2.1 最新情報まとめ

  • 発売日:2025年05月23日(金)
  • メーカー希望小売価格:¥ 80,000(税込)

レンズの仕様

レンズマウント E/X/Z/RF/L
対応センサー Fullframe
焦点距離 35mm
レンズ構成 7群10枚
開放絞り T2.1
最小絞り T22
絞り羽根 11枚
最短撮影距離 0.28 Soft
0.55 Bubble
最大撮影倍率 不明
フィルター径 82mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 不明
サイズ 不明
重量 ~735g Z-mount
防塵防滴 -
AF MF限定
絞りリング あり
その他のコントロール ボケコントロール
付属品 -

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