Dustin Abbottが「VILTROX AF 15mm F1.7」のレビューを公開。12mm F1.7レンズとしては小型軽量で、Airシリーズとして若干高価ながらまだリーズナブルと評価。広角レンズの有力候補と言及。
Dustin Abbott:Viltrox AIR 15mm F1.7 X-Mount Review
- 外観:このシリーズは従来の金属筐体を廃し、軽量なポリカーボネート製を採用。高級感は乏しいが、質感は安っぽくなく、頑丈で耐久性も高い。フィルター径は58mmで汎用性が高い。レンズ前面にはクラシックな刻印があり、個性を演出。付属のレンズフードは浅く、25mmや35mmモデルよりスリムで、装着時の固定性も良好。ただし取り付け位置の調整がやや煩雑。ポーチも付属しているが、保護性は高くない。フードやポーチが付属する点は評価できる。
- 構造:開放F値はF1.7とやや独特で、F1.4より1/2段暗く、F2.8より1.5段明るい。特にコンパクトな広角レンズとしては実用性が高い。金属製マウントにUSB-Cポートを搭載し、直接ファームウェア更新が可能。耐候性を持たないが、前面にはHDナノ多層コーティングが施され、撥水・防汚性能を持つ。
- 携帯性:直径約6.5cm、長さ約5.7cm、重量180gと非常に軽量コンパクト。これまでのAIRレンズよりわずかに重いが、シグマ16mm F1.4(405g)に比べ半分以下の重量。AIR 35mmよりやや大きい程度で、携行性に優れる。
- 操作性:絞りリングやスイッチは非搭載であり、特に富士フイルムユーザーには物足りなさを感じるだろう。
- AF:リードスクリュー式STMを採用し、高速かつ静音で駆動。耳を近づけてもわずかな音しか聞こえない。フォーカス速度は良好で、通常の移動では瞬時、大きな移動ではごくわずかな遅れがある。
- マクロ:最短撮影距離は23cmで、倍率は約0.10倍と低く、クローズアップ撮影には向かない。画質は悪くないが、マクロ向きではない。
- MF:MFリングの抵抗感は適度で動作もスムーズ。MFアシスト機能は全て動作する。富士版ではリングの感触にざらつきとラグがあるが、Eマウント版はより良好。フォーカスブリージングは軽度に見られるが、問題となるほどではない。
- 手ぶれ補正:
- 解像性能:F1.7では中央・中間部は良好で、四隅はソフト。F2でコントラストがわずかに向上し、F2.8でさらに改善。四隅の大きな改善はF5.6以降に現れ、F5.6〜F8でフレーム全体の一貫性が高まる。ソニー26MPでも問題なく、富士40MP APS-Cにも対応できる性能を備えている。
- 像面湾曲:
- ボケ:本質的にボケ描写を重視したレンズではないが、被写体との距離と背景距離が適切なら、ボケも悪くない。
- 軸上色収差:軽度に見られるが、良好な補正状態。実用上問題となる場面は少ない。
- 倍率色収差:倍率色収差は広角レンズで目立ちやすいが、本レンズでは顕著な色ずれは見られない。
- 球面収差:
- 歪曲収差:わずかな樽型歪みがあり、レンズプロファイルによる補正が有効。複雑な歪みのため手動での完璧な補正は難しい。
- 周辺減光:+59程度の補正が必要で、手動補正では四隅にわずかな減光が残るが、通常の範囲内。
- コマ収差:画面端にコマ収差が見られ、点光源がくさび形に伸びる描写となる。
- 逆光耐性:光学ガラス供給元の変更以降、色再現性が向上し、本レンズでも満足のいく発色とコントラストを実現。フレアにより逆光時に色の乱れが見られることがあるが、正面から太陽を捉えた際は比較的耐性がある。ただし、フレーム端や外に太陽がある状況ではやや弱くなる。
- 光条:絞り込むと18本の光条が現れる。特別に美しいわけではないが、見栄えは悪くない。
- 作例集:リサイズ多数。
- 総評:軽量・コンパクトでありながら高画質が魅力。特に旅行や携行時に最適で、同シリーズ最広角のレンズとして価値が高い。239ドルという価格は他のAIRレンズより高めだが、この焦点距離とF値の組み合わせを持つレンズとしては十分リーズナブル。APS-Cカメラ用の広角単焦点を探しているなら、有力な候補。
- 競合について:
- 備考:
2025年に登場したVILTROX Airシリーズの新製品。APS-C用としては「56mm F1.7」「35mm F1.7」「25mm F1.7」に続く新作であり、これまでで最も焦点距離の短い領域をカバーしています。対応マウントによっては競合製品が複数存在しているものの、3.7万円の価格設定が魅力的。
Dustin Abbottのレビューによると、小型軽量ながら良好なビルドクオリティ、AF、光学性能が得られたようです。コントロールはシンプルすぎるくらいですが、価格を考慮すると許容範囲内でしょうか。
解像性能は広い範囲でF1.7から良好な結果が得られ、絞ると隅まで良好のようです。この価格・携帯性で4000万画素の富士フイルム機に耐用できるのは凄いですね。
私もZ50IIと組み合わせてレビュー済み。目立つ欠点が少なく、おススメしやすい広角レンズです。サイズや価格も手ごろで、普段使いに好適。F1.7の大口径と光学性能、コンパクトサイズを両立しつつ、価格を抑えた選択肢はほとんどありません。広い画角で明るさ(F1.7)やボケの大きさが必要なAPS-Cレンズを探しているのであれば、検討する価値のある製品と言えるでしょう。
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レンズの仕様
発売日 | 2025.7.30 |
レンズマウント | E/X/Z |
対応センサー | APS-C |
焦点距離 | 15mm |
レンズ構成 | 10群12枚 |
開放絞り | F1.7 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根 | 12枚 |
最短撮影距離 | 0.23m |
最大撮影倍率 | 不明 |
フィルター径 | 58mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | HDナノコート |
サイズ | φ68×58.5mm |
重量 | 195g |
防塵防滴 | - |
AF | STM |
絞りリング | - |
その他のコントロール | - |
付属品 | レンズフード |
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