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NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR レンズレビューVol.4 諸収差編

「NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR」のレビュー第四弾 諸収差編を公開。

簡易的なまとめ

全体的に「完璧」と言える部分はありませんが、レンズプロファイルによる補正込みで問題は軽微。修正が難しい軸上色収差や非点収差は許容範囲内に収まっているように見えます。手前の環境で未補正の歪曲収差を未確認ですが、おそらくレンズ補正に依存した設計となっているはず。

注意すべき点があるとすればコマ収差・非点収差。ズーム全域でいくらか残存しており、特に絞り開放では目に付く可能性があります。点光源が無い場合でも、周辺や隅の画質低下・コントラスト低下の原因となっています。
絞ると改善するので問題を感じない場合も多いですが、F2.8を活かした低照度での撮影が多い人は気を付けたほうが良いでしょう。

Overall, it cannot be called “perfect,” but issues are minor when accounting for lens profile corrections. Axial chromatic aberration and astigmatism, which are difficult to correct, appear to be within acceptable limits. I haven't personally observed uncorrected distortion in my environment, but it's likely designed to rely on lens correction.

The main points to note are coma and astigmatism. These remain somewhat throughout the zoom range and may be noticeable, especially at wide-open apertures. Even without point light sources, they contribute to reduced image quality and lower contrast in the periphery and corners.
Stopping down often improves this, so you might not notice the issue. However, those who frequently shoot in low light using the F2.8 aperture should be mindful of this.

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NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRのレビュー一覧

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

16mm

24mm

35mm

50mm

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

16mm

完璧ではありませんが、軽微な問題。大部分の場合は目立ちません。

24mm

16mmと比べると若干強めですが、軽微な問題に違いなし。

35mm

広角側よりもやや強め。実写で問題となることはありませんでした。

50mm

35mmと同等か少し弱いくらい。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

16mm

Lightroomでは強制的にプロファイル補正が適用され、問題は確認できません。修正後の画像は良好に見えます。

24mm

16mmと同じ。

35mm

広角側と同じく、問題ありません。

50mm

他の焦点距離と同じ。

コマ収差・非点収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

16mm

フレーム隅で点光源が少し変形しています。全体像からすると軽微な問題であり、F4まで絞るとほぼ解消します。

24mm

16mmと比べると影響が強め。全体像でも四隅をよく見ると目立ちます。F4-5.6でほぼ解消。

35mm

24mmと同じく、点光源の変形が目立ちます。F4でほぼ改善しますが、影響が残るのでF5.6-F8がベスト。

50mm

ズーム中間域ほどではないものの、16mmよりも強めの影響。非点収差が強いのか、F4でも収束しません。できればF5.6まで絞りたいところ。

球面収差

前後のボケ質に僅かな違いがあるものの、ズーム全域で良好な補正状態に見えます。

16mm

35mm

50mm

まとめ

全体的に「完璧」と言える部分はありませんが、レンズプロファイルによる補正込みで問題は軽微。修正が難しい軸上色収差や非点収差は許容範囲内に収まっているように見えます。手前の環境で未補正の歪曲収差を未確認ですが、おそらくレンズ補正に依存した設計となっているはず。

注意すべき点があるとすればコマ収差・非点収差。ズーム全域でいくらか残存しており、特に絞り開放では目に付く可能性があります。点光源が無い場合でも、周辺や隅の画質低下・コントラスト低下の原因となっています。

絞ると改善するので問題を感じない場合も多いですが、F2.8を活かした低照度での撮影が多い人は気を付けたほうが良いでしょう。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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