このページではタムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」に関する情報を収集しています。
データベース
最新情報
- 2020-12-03:正式発表されました。
- 2020-12-03:タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」が本日正式発表との噂が出回っているので専用の情報収集ページを作成しました。
レビュー
- Dustin Abbott
(抄訳記事) - DPReviewTV
- Mobile01
(抄訳記事) - Sony Alpha Blog
(抄訳記事) - 価格コム
レビュー/口コミ
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
モデル名 | B070 |
---|---|
焦点距離 | 17-70mm <APS-Cサイズミラーレス一眼カメラ使用時> (35mm換算:25.5-105mm) |
明るさ | F2.8 |
画角(対角画角) | 79°55' - 23°00' <APS-Cサイズミラーレス一眼カメラ使用時> |
レンズ構成 | 12群16枚 |
最短撮影距離 | 0.19m (WIDE) / 0.39m (TELE) |
最大撮影倍率 | 1:4.8 (WIDE) / 1:5.2 (TELE) |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ74.6mm |
長さ* | 119.3mm |
質量 | 525g |
絞り羽根 | 9枚 (円形絞り)** |
最小絞り | F22 |
標準付属品 | 花型フード、レンズキャップ |
対応マウント | ソニーEマウント用 |
MTFチャート
レンズ構成図
関連レンズ
- E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
- E 16-55mm F2.8 G
- Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS
- E PZ 18-105mm F4 G OSS
- E PZ 18-110mm F4 G OSS
- E 18-135mm F3.5-5.6 OSS
- E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE
- 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC
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海外の評価
DPReviewTV
DPReviewTV:DPReview TV: Tamron 17-70mm F2.8 lens review
- 非常にズームレンジが広い大口径レンズだが、とてもコンパクトで多目的に使えるレンズだ。
- フルサイズで24-105mmのズームレンジと似ているが、広角側は25.5mmである。
- 被写界深度は基本的にフルサイズで言うところのF4相当となる。
- コンパクトな67mmフィルターを使用する。
- 524gと適切で軽量な重量だ。
- 奇妙なことに、スイッチ類は手ぶれ補正のオンオフを含めて何もない。ボディ側での設定変更が必要だ。
- ステッピングモーター駆動のため、ソニー最新のリニアモーターほどではない。しかし、実写では非常に高速で感銘を受けた。
- ボケには良いところと悪いところがある。良いところは口径食の影響が少なく、四隅でボケが小さくならないことだ。F4まで絞ると綺麗な円形となる。ただし、玉ボケには同心円状のいわゆる「玉ねぎボケ」が目立つ。
- 倍率色収差は心配する必要が無い。
- 軸上色収差の補正は完璧ではないが、大きな問題ではない。
- 逆光耐性にはいくらか問題がある。太陽をフレームに入れるといくらかゴーストが発生する。
- フォーカスリングは少し緩い。
- ブリージングは17mmでも70mmでもゼロだ。動画撮影に最適なレンズである。
- 17mmのシャープネスはとても良好だ。F2.8でも許容範囲内のシャープネスを得ることが出来る。F2.8からF5.6まで絞っても大きな変化は見られない。四隅もシャープで中央との差は見られない。
- 70mmでもF2.8から良好なシャープネスだ。F5.6まで絞るといくらか改善する。四隅までシャープネスは一貫しているように見える。
- 競合ズーム
・16-50mm F3.5-5.6:コンパクトだがゴミである。
・16-70mm F4 ZA:それほどでもない光学性能でかなり高価だ。
・16-55mm F2.8 G:素晴らしいレンズだが非常に効果だ。
・これらと比べて17-70mm F2.8は良好な光学性能と価格設定に見える。
・ボケを追求する場合や逆光耐性を重視するのであれば16-55mm F2.8を選択するべきだ。 - 忘れてはならないのが光学手ぶれ補正だ。α6xxxシリーズはボディ内手ぶれ補正が組み込まれていないカメラも多い。16-55mm F2.8 Gは手ぶれ補正を搭載していない点に注意が必要である。
Dustin Abbott
Dustin Abbott:Tamron 17-70mm F2.8 Di III-A VC RXD (B070) Review
- レンズの紹介:
・タムロンはここ7、8年でサードパーティ製ズームの王様として台頭してきた。
・いくつか際立った単焦点レンズも投入しているが、主役は優れた光学性能と手ごろな価格が強みとなるズームレンズだ。
・ソニーEマウントに的を絞り、2年の間に8本もの新レンズを発売した。
・既に私も4本のタムロンレンズを所有している。
・今回タムロンは見落とされがちなAPS-C Eマウントに焦点を当てた。ユーザー数が多いにもかかわらず、レンズラインアップが少ない市場だ。17-70mm F2.8mmの存在がEマウントシステム最大の強みとなるかもしれない。
・タムロンはモデルネームに色々と付け加えるのが好きなので整理してみよう。「Di III」はミラーレスを指し、「-A」が追加されることでAPS-Cミラーレス用レンズであることを指ししている。
・「VC」は手ぶれ補正を指しており、ミラーレス用レンズで手ぶれ補正を搭載するのは「18-200mm F3.5-6.3 VC」以来のことだ。
・RXDはフォーカス駆動の種類を指している。
・既にソニーの標準ズームは「18-135mm F3.5-5.6 OSS」「16-70mm F4 ZA」「16-55mm F2.8 G」が存在する。タムロンの「17-70mm F2.8 VC」はこれらレンズの長所が組み合わさっている。 - ビルドクオリティ:
・他のタムロンDi IIIシリーズと同様に67mmのフィルター径を採用している。
・被写界深度はフルサイズで言うところのF4に相当するが、レンズの明るさは紛れもなくF2.8だ。
・これまでのタムロンレンズと同じく、モダンでさっぱりとしたデザインだ。気を散らすものは無い。
・AF/MFスイッチやVCスイッチは存在しない。とてもシンプルなデザインで価格上昇を抑えている。
・花形レンズフードが付属する。内側には深めのリブが付いているので反射を防止するのに役立つ。プラスチック製のため軽量だが、それがクオリティを損なっているようには感じない。
・外装はサテン仕上げのエンジニアリングプラスチックだ。
・内部にいくつか防塵防滴処理が施されている。さらに前玉はフッ素コーティング処理で傷や耐候性を向上するのに役立っている。 - 携帯性:
・私はα7シリーズのAPS-Cクロップで使用している。レンズサイズはフルサイズ用レンズとよく似ている。
・同クラスのレンズよりも直径が大きく、全長がかなり長い。実際、フルサイズ用28-75mm F2.8よりも大きなレンズだ。重量も525gと28-75mm F2.8とほぼ同じである。 - 操作性:
・レンズには手前にフォーカスリング、奥にズームリングを搭載している。
・フォーカスリングは電子制御式だが、エミューレートに問題は見られない。リングは簡単に回転するが、少しざらつきを感じる。幸いにもAFが優れているのでMFはあまり必要無いだろう。
・ズームリングはきちんとしている。ズーム操作でレンズは約3cmほど伸びるがガタツキは見られない。 - オートフォーカス:
・最短撮影距離は広角側で0.19m、望遠側で0.39mだ。広角側の撮影倍率は0.21倍近くとなり、望遠側では0.19倍になる。
・ステッピングモーター駆動のオートフォーカスはミラーレスに必要とされている機能を備えている。高速で静か、そして正確だ。近距離から遠景までほぼ瞬間的に移動する。
・瞳AFは良好に機能する。
・動画撮影でも滑らかに動作する。駆動音は内蔵マイクにも影響がない。
・フォーカスブリージングが実質ゼロのため、ピント距離に関わらずフレームに変化が無いのは大きな強みである。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・光学手ぶれ補正とボディ内手ぶれ補正を分離することは出来ない。
・手ぶれ補正はきちんと機能している。
・70mmで1/4秒での撮影が可能だった。これは約5段分の補正効果であり、もう少しシャッタースピードを遅くできると思う。
・動画でも優れた補正効果が得られる。 - 解像性能:
・接写時は歪曲と像面湾曲が強調される。
・α7R IIIのクロップ 1800万画素でチェックしている。
・17mmはF2.8からほぼ完璧だ。解像度は高く、コントラストも強い。F5.6まで絞ると少し向上する。実写でも非常に良好だ。
・24mmは17mmよりも四隅に改善傾向が見られ、フレーム全体で信じられない程均質な光学性能だ。F5.6まで絞れば完璧である。
・35mmはさらに見栄えが良くなり、24mmよりもディテールとコントラストが少し改善する。ズームレンズでこれほどシャープな描写を見ることが出来るのは珍しい。並外れた光学性能だ。
・際立った性能は50mmでも継続している。非常にシャープで、フレーム全体で優れたコントラストである。
・70mmは中央のコントラストが少し低下するものの、四隅は他の焦点距離と同等だ。F4まで絞るとコントラストが改善する。70mmでも大部分のAPS-Cズームより優れている。 - 像面湾曲:
- ボケ:
・玉ボケの形状はそれほど悪くない。フレーム端でいくらか変形するものの、それでも適度な円形を維持している。
・24-70mm F2.8 VCや45mm F1.8 VCを彷彿とする目立つ玉ねぎボケの兆候が見られる。このため、このレンズの玉ボケは好きになれない。
・他の状況でボケは見栄えが良くなるものの、光源の玉ボケは適していない。
・非常にコントラストの高いレンズであるため、自然とボケの描写は硬調に見えてしまう。
・幸いにも、自然風景の中で玉ねぎボケが悪目立ちするシーンはほとんど無い。
・個人的にボケはもう少し柔らかい方が好みだが、”ディールブレーカー”になるほどの描写ではない。 - 色収差:
・17mmの倍率色収差はほとんどみられない。
・実写で軸上色収差の兆候は見られなかった。この収差の補正が良好なので、ズームレンジ全域で強力なコントラストを実現しているのだろう。
・70mmでは僅かに軸上色収差が大きくなる。それでも十分な補正状態だ。
・優れた色とコントラストでディテールの豊富な風景写真に適している。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・広角で樽型、望遠で糸巻き型の歪曲が見られる。
・現時点でAdobe Lightroomにレンズプロファイルは存在しないのでマニュアル補正が必要となる。
・17mmの - 樽型歪曲は僅かな陣笠状歪曲を含み、完全に手動補正することは出来ない。とは言え、注意深く観察しないと気が付かない程度の収差だ。
・35mmでは穏やかな糸巻き型歪曲へと変化する。
・70mmでは糸巻き型歪曲が強くなるが、手動でも綺麗に補正可能だ。
・光学4倍ズームとしては良好な結果である。極端な欠点は無い。 - 周辺減光:
・広角では四隅で-1.5段分の減光が見られる。
・35mm・70mmの周辺減光は17mmよりも1/3段ほど光量落ちが少ない。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・逆光耐性は非常に良好だ。
・フレーム内に明るい太陽があったとしても、コントラストは非常に高く、ゴーストは最小限に抑えられている。
総評
APS-C用の大口径ズームレンズとしては低価格ながら、シャープで歪曲が小さく、優れたAFを備えている。さらにズームレンジが広く、手ぶれ補正まで搭載している。このレンズが800ドルだ。1400ドルのソニーE 16-55mm F2.8 Gを選ぶ説得力のある理由は残されているだろうか?
欠点は少ない。ボケは状況によって少し騒がしくなり、外装のコントロールポイントは少ない。しかし、このレンズ1本とAPS-Cカメラがあれば撮影ニーズを十分満たすことができると思っている。ソニーAPS-C用の大口径標準ズームを探しているのであれば、手に入れるべきレンズはこれだ。
長所:素晴らしいズームレンジ・F2.8・良好なビルドクオリティ・防塵防滴・高速で静かで正確なAF・良好な手ぶれ補正・抜群の光学性能・良好な逆光耐性・収差補正・価格設定
短所:玉ボケが騒がしい・スイッチやボタンが無い・このクラスとしては最も大きく重い
Mobile01
Mobile01:你想要的 幾乎都在這裡 Tamron 17-70mm f/2.8 (B070) APS-C標準變焦恆定光圈鏡頭實測!
- レンズの紹介:
・APS-C用レンズは登場まで時間がかかる。ソニーEマウントに最初の標準大口径ズーム「E 16-55mm F2.8 G」が登場するまで19年待った。
・このタムロンレンズはフルサイズで言うところの「25.5-105mm」をカバーするF2.8ズームレンズだ。全域でF2.8を利用できるほか、光学手ぶれ補正を搭載している。 - ビルドクオリティ:
・フィルターは他のレンズと同様に67mmで統一されている。
・レンズマウントには防塵防滴用のガスケットが施されている。
・70mmに設定するとレンズが最も長く伸びる。
・レンズはベトナム製だ。 - 携帯性:
・525gと比較的軽量だが、ボディが403gであることを考えると、少しフロントヘビーだ。
・レンズが太く、α6400に装着するとレンズがボディ底面を下回る。 - 操作性:
・記載なし。 - オートフォーカス:
・最大撮影倍率で撮影したい時は広角端で撮る必要がある。この際は19cmとかなり近い距離まで寄ることが可能だ。
・ブリージングの影響は思ったよりも良好に抑えられていた。広角でも望遠でもブリージングは極僅かである。特に70mmではほぼゼロだ。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・公式に補正能力の数値は公開されていないが、無いよりはましだ。
・70mm 1/30秒で成功率は43%、1/5秒で0%だ。このテストは近距離の非常に厳しいテストということを留意して欲しい。 - 解像性能:
・現代レンズらしく、中央の性能は絞り開放から非常に良好だ。F8まで絞った時とあまり変わりない性能を得ることが出来る。
・望遠端の中央はF4でピークの解像性能を発揮する。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ:
・記載なし。 - 色収差:
・広角側は絞ることで軸上色収差は改善するが倍率色収差は残存する。
・望遠端も広角側と同様だ。絞ってもパープルフリンジの問題は完全には解決できない。
・レンズ補正をオンにすると影響はなくなる。 - 球面収差:
・記載なし。 - 歪曲収差:
・広角側では強い樽型の歪曲が見られる。
・望遠側では強い糸巻き型の歪曲が見られる。 - 周辺減光:
・広角端でも望遠端でもF2.8で明らかな周辺減光が発生する。2段絞っても完全には解消しない。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・テスト環境ではフレアは良く抑えられており、ゴーストも適度な量だ。実写ではかなり良好な性能だと思う。
総評
とても魅力的なレンズだ。フルサイズで24-105mmと同じ焦点距離をカバーし、F2.8の明るさを実現しつつ、重量は525gに抑えられ、価格も手ごろだ。光学性能も良好で、中央は絞り開放でズームレンジ全域で一貫した性能を発揮する。四隅のシャープネスも似ているが、気になる場合はF4まで絞ると良いだろう。色収差や歪曲収差は補正をオンにしないと目に付くが、適用すると大幅に改善する。
AF速度は期待を少し上回っており、性能はかなり良好だ。抜群のスピードでは無いが、アッパーミドルの性能だと思う。広角側での最短撮影距離は短く、レンズフードギリギリまで寄ることが可能だ。フォーカスブリージングがほぼゼロに近く、動画撮影時に心配することは無い。手ぶれ補正効果はそれほど強くないので、1/30秒以上で撮影するのが良いだろう。
スペックはハイエンドレンズだが、価格は手ごろだ。貴重なAPS-C用レンズでもあり、このレンズの登場はAPS-C Eマウントユーザーにとって朗報である。数少ない大口径ズームレンズなので、APS-C用レンズとしてはサイズが大きい点には目を瞑る必要がある。サイズさえ許容できればコストパフォーマンスの高いレンズだ、
Sony Alpha Blog
Sony Alpha Blog:Tamron 17-70mm F2.8 Di III-A VC RXD
- レンズの紹介:
・重量:525g
・価格:900ユーロ
・絞り:F2.8-22
・全長:119-145mm
・フィルター:67mm
・絞り:9枚羽根
・ボタン:なし
・防塵防滴
・最短撮影距離17mm=19cm・50mm=30cm・70mm=39cm
・手ぶれ補正搭載
・レンズフード付属
・タムロン2本目となるAPS-Cミラーレス用のズームレンズだ。
・E 16-55mm F2.8 Gと競合する。 - ビルドクオリティ:
・良好な作りで、他のタムロンレンズと同様のビルドクオリティである。
・他のレンズと同じく、操作性が最小限で、フィルター径は67mmで統一されている。 - 携帯性:
・記載なし。 - 操作性:
・記載なし。 - オートフォーカス:
・高速かつ正確で静かに動作する。
・瞳AFは良好に機能する。
・トラッキングはとても良好だ。 - マニュアルフォーカス:
・記載なし。 - 手ぶれ補正:
・記載なし。 - 解像性能:
・このようなズームレンズとしては優れた性能だ。
・中央から四隅までとても一貫した性能である。
・絞り開放の70mmでパフォーマンスが低下するものの、良好な性能だ。
・ポートレートは17~50mmでF2.8から優れている。70mm F2.8では明らかな低下が見られる。
・後ボケとシャープネスで最良のバランスは50mm F2.8だ。 - 像面湾曲:
・記載なし。 - ボケ・色:
・玉ボケは十分円形であり、ズームレンジ全域・絞り値全域で丸みを帯びている。
・玉ボケは特に望遠側で非常に強い玉ねぎボケの影響が見られる。さらにボケの縁取りに顕著な色づきが見られる。
・後ボケは優れており、騒がしい背景でも非常に柔らかい描写だ。
・色は自然でコントラストは良好だ。 - 色収差:
・倍率色収差は70mmを除いてとても少ない。 - 球面収差:
・記載なし。・ - 歪曲収差:
・17mmで樽型歪曲となる。
・35mmから70mmで強めの糸巻き型歪曲へ変化する。 - 周辺減光:
・周辺減光は絞り開放で目に付く。
・17mmはF11で解消する。
・35mmはF5.6で解消する。
・55mmはF8で解消する。
・70mmはF8で解消する。 - コマ収差:
・記載なし。 - 逆光耐性:
・良好な性能だ。
・ズームレンズとしてはきちんとした光条となる。 - 動画:
・ボケと色表現の結果はとても良好だ。
・玉ボケは丸みがあるものの、望遠側における玉ねぎボケの兆候が強い。
・光学手ぶれ補正はボディ側に補正機能が無い場合に大きなメリットとなる。
・ポートレートで素晴らしい描写となる。
・AFはとても良好だ。E 16-55mm F2.8 Gと比べると、リフォーカスする際に時間がかかる。 - E 16-55mm F2.8 Gとの比較:
・ソニーは40%高価で光学手ぶれ補正を搭載していない。
・ソニーは広角側が1mm広いが、望遠側は55mmまでだ。
・タムロンはソニーよりも少し重く、長い。光学手ぶれ補正はボディ内手ぶれ補正が無い場合に動画撮影で恩恵を受けるだろう。
・最短撮影距離もタムロン有利だ。
・シャープネスの性能はよく似ている。唯一の違いは広角端の四隅でソニーが少し優れていることだ。
・タムロンの70mm F2.8はあまり良くないが、F4まで絞ると優れた性能となる。ソニーが70mmを使えないことを考えると大きな強みと言えるだろう。
・タムロンは70mmでボケを大きくすることが出来るが、シャープネスが低下し、強い玉ねぎボケの影響がある。F4まで絞るとシャープネスは改善するが、玉ねぎボケは改善しない。バランスの良い描写を維持するには55mm F2.8を使う必要がある。
・どちらも優れた後ボケだ。
・どちらも非常に良好な発色だ。
・ソニーは玉ねぎボケが明らかに少ないため、玉ボケの描写ではソニーが明らかに優れている。
・歪曲は広角側でソニーが目立つものの、望遠側ではタムロンが目立つ。
・色収差はタムロンが少し良好だ。
・ソニーは逆光耐性が少し良好だ。
・光条はソニーが優れている。
・ソニーは既にLightroomにおけるレンズプロファイルが存在する。 - 作例集
総評
17-70mm F2.8 Di III A-VC RXDは全てのAPS-Cボディにとって優れたレンズとなるだろう。信頼性の高いAFと柔らかい後ボケ、非常に良好な発色、動画で便利な手ぶれ補正を搭載し、非常に良好なシャープネスを利用可能だ。唯一の欠点は70mmの絞り開放でシャープネスが低下し、強い玉ねぎボケの兆候が見られることだ。
タムロンとソニーのどちらかを選ぶのは難しい。ソニーは高価だが、既に値下がりしており、キャッシュバックがあることも多い。価格はかなり近く、シャープネスや後ボケ、AF、色などは互角だ。
ボディ内手ぶれ補正を搭載したミラーレスで、より優れた光条や逆光耐性、コンパクトサイズと優れた玉ボケが必要であればソニーを選ぶと良いだろう。
動画が重要であり、ボディ内手ぶれ補正を搭載していないミラーレスで、玉ねぎボケが気にならないのであればタムロンを選ぶと良いだろう。強くおススメできるレンズである。
長所:17-55mmで優れたシャープネス・滑らかな後ボケ・とても良好な色・ポートレートで非常に良好な描写・優れたAF・光学手ぶれ補正・防塵防滴・良好なビルドクオリティ・低色収差・丸みのある玉ボケ
平凡:逆光耐性・光条・価格・周辺減光・最小限の操作性・大きく重い・動画AFのリフォーカスが遅い
短所:強い玉ねぎボケ・70mm F2.8のシャープネス・目立つ歪曲
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