Digital Camera Worldが「α7 V ILCE-7M5」のレビューを公開。多方面で前世代から大きく進化、。α7シリーズの新たな完成形であり、ハイブリッド用途で極めて強力とのこと。ただし動画に関しては、いくつかの欠点から競合が優位な部分もあるとのこと。
- 外観:天板にカメラ名の印刷がなければ前モデルと見分けがつかないほど外観は同じ。しかし、操作性・見た目の双方で成熟しており、変更が少ないことは問題ではない。
- 構造:記載なし。
- バッテリー:EVF 630枚、LCD 750枚という公称値どおり優れた耐久性であり、多くのライバル機を上回る。実写では公称値ほどではなかったが明確に改善しており、NP-FZ100を2個用意すれば終日撮影のイベントでも不安はない。
- インターフェース:ポートドアに目印がなく慣れるまでは迷いやすい。フルサイズHDMI、ヘッドホン、プラグインパワー対応マイク入力、さらに電源用とアクセサリ用の2つのUSB-Cを搭載。便利だが冗長と感じる場面もある。
- ストレージ:デュアルSDスロットは継続し、片方はCFexpress Type Aに対応。高速用途では便利だが、Type Aは高価で普及性が低く、Type Bの方が一般性がある点は課題。
- 携帯性:記載なし。
- グリップ:前モデルよりわずかに深くなり、上部の縁も大きくなるなど改良され、取り回しやバランスは良好。ただし手の大きい人には小指が余る傾向。
- 操作性:主要ボタンはほぼすべて搭載され、カスタマイズ性も高い。使い込むほど個々の撮影スタイルに合わせられる構造。
- 手ぶれ補正:中央7.5段、周辺6.5段。新しいアクティブ/ダイナミックの電子補正は効果的で、歩行以外の用途では良好。
- ファインダー:α7 IVと同じ0.5型・368万ドット・0.78倍倍率。60/120fps切り替え対応で省電力と滑らかさを両立。クラス最高ではないが十分実用的。
- モニター:3.2型・210万ドットに大幅進化。4軸マルチアングルを採用し、ローアングル操作性やケーブル干渉の回避が向上。
- メニュー:デザインと構造は扱いやすいが、項目の多さで初心者は迷う可能性がある。説明表示があるため致命的ではない。タッチインターフェースは階層を飛ばして設定でき、効率的。
- フォーカス:AIユニット搭載により人物・動物・鳥・昆虫・乗り物など幅広い認識が可能。759点AFと被写体認識で高い精度と追従性を持つ。タッチでの追尾は動作が速く、極めて信頼性が高い。
- 連写性能:AF/AE追従で30fpsのブラックアウトフリー撮影が可能。バッファはCFexpress Type A使用時、JPEG185枚、RAW85枚。プリキャプチャーは0.03~1秒に設定でき、決定的瞬間の確保に有用。
- 解像性能:33MPを維持し、部分積層型では最高クラス。解像度・ファイルサイズ・運用性のバランスが良い。α7R Vほどの超高解像は不要なユーザーに適する。画質は前モデルからの堅実な進化で、レンズ性能次第で十分なディテールが得られる。
- 高感度ISO:ISO100〜6400は良好。高感度ではノイズ増が避けられず、ISO51200は緊急時以外は推奨しない。
- ダイナミックレンジ:公称16ストップ。RAWの検証待ちだがシャドウ・ハイライトの耐性は高く、明暗補正の余裕が大きい。
- ホワイトバランス:AI支援AWBが安定しており、ソニー機に見られた緑被り傾向も改善。色は正確で実物に忠実だが、個性的な味付けは控えめ。
- JPEG:JPEG/HEIFとも階調が自然で、過度な処理感がない。10bit HEIFは編集耐性が高く、露出不足からの復元性も優れる。プリセットはあるが富士やLUMIXのような柔軟性はない。
- 動画:4K/120p対応、読み出し速度向上でローリングシャッターが大幅改善。4Kは7Kオーバーサンプリングで高画質。ただしオープンゲートなし、最大4K止まり、RAW収録なしなど競合に比べ制約も残る。4K120pはAPS-Cクロップが必要。総じて強力だが動画特化機よりは一歩劣る。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:AF・連写・動画処理・ワークフローなど多方面で前世代から大きく進化。α7シリーズの新たな完成形であり、ハイブリッド用途で極めて強力。ただし動画に関しては、オープンゲートなし・4K制限・RAW非対応など競合が優位な部分もある。CFexpress Type Aのコストも課題。総合的にはα7 IVからのアップグレード価値が高く、愛好家〜プロまで幅広く満足できる性能。
- 競合:α7シリーズで最も高価な位置づけ。価格はR6 IIIやZ6 IIIよりやや高く、LUMIX S1 IIよりわずかに安い程度。動画面ではこれらが優位な部分もあるため、ソニーシステム利用者には最適だが、他社からの乗り換えでは比較検討を要する。
2025年12月に登場したα7 スタンダードシリーズの最新モデル。
従来と同じ3300万画素の解像性能ながら、部分積層型CMOSセンサーと新型プロセッサによる高速処理に対応。AFの強化をはじめ、ブラックアウトフリーの連続撮影や4K 120p、被写体認識などを実現しています。
さらに、プロセッサの統合による低消費電力化でバッテリーライフの改善。モニターの可動方式強化やフルマグネシウムボディ化、デュアルUSB-Cポートなど、外側も様々な改良が施されています。販売価格は高くなってしまいましたが、競合他社の部分積層型CMOSモデルと同程度。
Digital Camera Worldのレビューによると、様々な観点から前モデルから堅実な進化を遂げているようです。特に静止画における撮影機能が強化されているようですね。30fpsの連続撮影やプリ連写、被写体検出AFなどはα7 IVでは全く使えなかった分野。
さらに、画質優先の圧縮RAWが追加されたので、ストレージを節約しつつ、画質を気にせずRAWを保存することができそうです。ただし、連続撮影時にバッファが詰まりやすくなるので注意が必要。
動画撮影も強化されていますが、オープンゲートやRAW動画など、競合他社では実装が普通になっている機能に非対応。競合他社ほど多機能ではないとのこと。このあたりは他のレビューでも指摘されており、より高度な動画撮影を意識するのであれば競合他社かCinemaLineを検討する必要がありそうです。
- 発売日:
・ボディ:12月19日
・レンズキット:2026年春以降 - 予約開始日:2025年12月9日(火)10時
- 希望小売価格:
- 市場推定価格:
・ボディ:約42万円前後
・レンズキット:不明 - B&H:2,899ドル
| α7 V | |||
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主な仕様
| イメージセンサー | タイプ:Exmor RS CMOS 有効画素:約3300万画素 |
| センサー除塵 | アンチダスト機能 |
| プロセッサ | BIONZ XR2 |
| 手振れ補正 | 中央7.5段 周辺6.5段 |
| RAW | 14bit 30fps対応 ロスレス圧縮 圧縮 画質優先 圧縮 |
| ISO | 100 - 51200 拡張 50 / 204800 |
| ストレージ | Slot1:CFe A / SD UHS-II Slot2:SD UHS-II |
| AF | 検出方式: 測距点:759点 測距輝度範囲:-4EV F2.0 |
| 被写体検出 | オート 人物 動物 鳥 昆虫 車 列車 飛行機 |
| シャッター | メカニカル:1/8000-30 秒 電子先幕:1/8000-30 秒 電子:1/16000-30 秒 |
| フラッシュ同調速度 | 1/250 秒 (フルサイズ) 1/320 秒 (APS-Cサイズ) |
| 連続撮影速度 | 電子:最高約30コマ/秒 メカ:最高約10コマ/秒 |
| 連続撮影枚数 | RAW: 95枚 |
| ファインダー | サイズ:0.5型 解像度:369万ドット 倍率:約0.78倍 |
| モニター | サイズ:3.2型 解像度:210万ドット 可動方式:4軸チルト |
| 動画フレームレート | 4K 120p Super35 4K 60p Fullframe |
| 動画出力 | XAVC HS 4K, XAVC S 4K XAVC S HD XAVC S-I HD |
| USB | 1:USB-C USB3.2 10Gbps 2:USB-C USB2.0 |
| マイク/ヘッドホン | マイク:3.5mm ヘッドホン:3.5 mm |
| HDMI | Type-A |
| Wi-Fi | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax |
| Bluetooth | Ver. 5.3 |
| その他ポート類 | - |
| バッテリー | タイプ:NP-FZ100 撮影可能枚数: ・ファインダー:630枚 ・モニター:750 枚 |
| サイズ | 約130.3 x 96.4 x 82.4 mm |
| 重量 | バッテリー含む:約695 g 本体のみ:約610 g |
| 製造国 | タイ |
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