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センサーサイズによるミラーレスの選び方・考え方

このページではセンサーサイズからミラーレスカメラの購入を検討する際に役立つと思われる情報を掲載しています。

まえがき

何が書いてあるのか?

  • これまで使ってきたカメラの経験をもとにセンサーサイズ別の特徴や印象など。
  • センサーサイズ別で、それぞれのメリットやデメリットなど。

注意点

  • 玄人向けの話題ではありません。カメラ購入前にセンサーサイズで迷った際の参考程度にお読みください。
  • あくまでも現在流通している現行モデルについて言及。
    (中古もありだと思いますが、視野に入れると記事の情報量が増大するため。)

ぼちぼち更新予定

  • 記事の内容は暫定的なもの。公開後の反応や間違いの指摘があれば修正・加筆予定。

センサーサイズの略称

カメラ市場で流通している4種類のセンサーサイズをピックアップ。

  • フルサイズ:Ful Frame・FF
  • APS-C:APS-C
  • 4/3:センサー

使用歴(2015~)

  • Canon:6D2・80D・90D・R・R5・R5II・R7・RP・R8
  • Nikon:D850・Z7・Z8・Z50II・Zfc・Zf・Z30
  • Sony:A7III・A7IV・A7V・A7RIV・A7RV・A7C
  • FUJIFILM:X-T30・X-T30II・X-M5・X-Pro2・X-E3・X-E5・X-S10
  • Panasonic:GM1S・GF9・GX7III・GX8・G9・G9II・S5II・S9
  • OM:E-M1II・E-M1III・E-M1X・OM-1・OM-1 II・OM-3・E-P7・E-PL9
  • PENTAX:K-3II・K-1

センサーサイズあれこれ

早見表

 

センサー 44×33 FF APS-C 4/3
サイズ
(mm)
44×33
45×30
36×24 23.5×15.6
22.3×14.9
18×13.5
カメラの価格 70-110万 10-90万 7-30万 7-25万
サイズ・重量 中~大 小~中 小~中
解像度 50MP/1億 12~60MP 20~40MP 16~24MP
カメラ種類 適度
対応レンズ 最多 適度
連写 遅~中 中~超高速 中~高速 中~超高速
AF メーカーによる
暗所性能*1 良好 良好 適度 苦手
RAW柔軟性*2 最高 適度+ 適度

補足

  • 価格:レンズは含んでいません
  • 解像度:1MP=100万画素
  • レンズ:キヤノンFFはほぼ純正品のみ(適度+)
  • *1*2:主観的なところ
フルサイズ比の焦点距離とF値
  44×33 FF APS-C 4/3
焦点距離
×0.8 ×1.0 ×1.5
×1.6
×2.0
焦点距離 例 40mm相当 50mm 75mm相当 100mm相当
フルサイズ比
換算 F値
F1.6 相当 F2.0 F2.8 相当 F4.0 相当
  • 換算F値:被写界深度やボケのサイズに関するもの。露出はあくまでも実際のF値に基づきます。
    (実際にはT値ですが、ここでは割愛)

価格

所感
  • スペック差を考慮しない場合、フルサイズ/APS-C/MFTはセンサーサイズに関わらず10万円前後から入手可能。
  • 44×33mmは非常に高価。中古でもそれなりに高い。
  • APS-CとMFTは価格差が小さい。
  • 低価格帯はMFTよりAPS-Cのほうが高性能。
  • FFも低価格で入手可能だが、比較的古い機種だったり妥協が必要。
    (比較的)新しいFFエントリーモデルは20万前後で検討を。
  • ハイエンドモデルは小型センサーのほうが安い。
    (ただし、大型センサーのハイエンドと同等の性能とは言えない部分がある)
  • 対応レンズはセンサーサイズが小さいほど安くて小型軽量。ただし、安価な社外製レンズを含めると、フルサイズやAPS-Cのほうが安い場合もある。
低価格例
  センサー 価格
EOS RP フルサイズ 118,800円
EOS R100 APS-C 74,250円
LUMIX DC-G100D MFT 89,100円
(レンズ付属)
高価格例
  センサー 価格
GFX100 II 44×33 1,143,450円
α9 III フルサイズ 841,500円
X-H2S APS-C 345,510円
OM-1 Mark II MFT 243,790円

対応レンズ

所感
  • FFは各社が力を入れているので豊富なラインアップ。社外製品も多い。
  • APS-Cは富士フイルム以外は必要最低限。ただし社外製品が多い。
  • MFTはOM・パナソニックで共有可能。社外製品もあるがニッチ・撤退済み。

FFとMFTは純正品のみで十分以上の選択肢。FFはさらに社外製品が多く、価格も安い。互換性・耐久性などを考慮に入れない場合、結果的にFFシステムのほうが安くなる場合もある。(望遠を除く)

APS-Cは純正品が不足気味ではあるものの、同マウントのFF用レンズや社外製品を使用可能な場合が多い。

参考

サイズ・重量

所感
  • 機能と操作性を考慮すると、小型センサーでも大きいボディになる。
  • 機能や性能を切り詰めると小型センサー有利。レンズのサイズ差も効いてくる。
  • センサーサイズに関わらず、小型軽量ボディは選択肢が少ない。
    (MFTでもそこそこ大きなボディが多く、小さめのボディが少ない)
MFT/APS-C/フルサイズの大型ボディ比較

MFT/APS-C/フルサイズの小型ボディ比較

一番左(MFT)は過去のボディであり、新品は入手困難。

RAW画質(暗所性能や現像耐性)

所感
  • 基本的にセンサーサイズが大きいと有利。
    ・44×33 > フルサイズ > APS-C > MFT
  • 白飛びする閾値はセンサーサイズに関わらず似た性能。(RAWの場合)
    *白飛び=RAW現像でも復元できないほど露出オーバーの領域
  • RAW現像時に暗部を持ち上げる際のノイズ耐性はセンサーサイズが重要。
    (高ISO使用時のノイズ耐性も同様)
  • 搭載センサーが古い場合、大きなセンサーでもノイズが多い場合がある。
    ただし、よほど古くない限りはセンサーサイズを覆すほどでもない。
  • 最近はLightroomやDxO PureRAWなど、ソフトウェアでのノイズ低減機能が優秀。小型センサーでも許容範囲内の画質が得られる場合がある。
  • 色の諧調もセンサーサイズ有利(と言われているものの、個人的にはよく分かりません。処理エンジンでうまく見せる差のほうが大きいかなと。)

解像度

所感
  • センサーサイズが大きいほど有利。(より高解像の選択肢がある)
  • 一般的に解像度が高いほど高価。
  • 解像度が高い場合、連写性能や動画撮影時の歪み耐性が犠牲になる場合がある。
    (連写性能を両立する場合、非常に高価となる)
  • 高解像になるほどファイルサイズ増大、ストレージの要求レベル増。結果的に周辺機器も高価になる。
参考

画素サイズを統一したセンサーサイズごとの解像度(おおよそ)

例1:FF 6000万画素の場合

  • 44×33mm:1億画素
  • FF:6000万画素
  • APS-C:2600万画素
  • 4/3:1600万画素

例2:FF 2400万画素の場合

  • 44×33mm:4000万画素
  • FF:2400万画素
  • APS-C:1100万画素
  • 4/3:600万画素

連写

所感
  • 連写最高速はセンサー解像度が大きく影響する。
  • 高解像でも積層型・部分積層型CMOSセンサーの場合は性能が向上する。
  • センサーサイズはあまり関係がないが、12bit RAW / 14 bit RAW 出力で大きく異なる。
    (MFTは基本的に12bitが多く、大型センサーで連写時に12bit に切り替わる機種がある)
  • 基本的に高速かつ撮影可能枚数が多いほど高価。
    (+解像度が高いと非常に高価)
  • 最近は撮影可能枚数を妥協すると安くても高速連写可能。
    (=瞬間的な高速連写需要なら低価格機でもカバーできる)
    (=一度に100枚規模の連写はできない。せいぜい20-30枚で、書き込み時間も必要)
  • 高解像+高速連写で快適に撮影する場合は高性能なメモリカードが必要。

AF

所感
  • センサーサイズ差よりメーカーごとの性能差が大きい。
    (低照度では暗所に強い大型センサー有利だが、レンズにもよる)
  • キヤノン・ニコン・ソニーの最新フルサイズ機が優秀。
    (主に被写体の検出能力と追従能力)
  • 追求する場合は積層型CMOSセンサー搭載モデルが有利。
    (センサー処理速度が速いため、AF演算回数が多い)
  • 低価格帯(10万円前後)に限定すると、APS-C(キヤノン・ニコン・富士フイルム)が被写体検出AFに対応しているので便利。
  • こだわりがない場合、最新ミラーレスカメラであれば、どれもほぼ同じ。敢えて言えば、やっぱりキヤノン・ソニー・ニコン。
  • 本当にAFを重視する場合、レンズも重要になる。(駆動方式・精度・互換性・F値など)

ボケ・回折

所感
  • レンズ次第だが、大型センサーは低価格で大きなボケを得やすい。
    (同じような画角と被写体サイズで撮影する場合)
  • レンズ次第だが、小型センサーは深めの被写界深度で絞り開放のボケを得やすい。
    (同じような画角と被写体サイズで撮影する場合)
    (被写界深度=ピントの合う奥行き方向の範囲)
    (例:フルサイズで言うところのF2.8・F4 相当の単焦点がAPS-C・MFTに多い)
  • 大型センサーは絞りによる露出の調整がしやすい。
    (小型センサーは大きな絞り値で画質が低下しやすい)
同じF値での比較
同程度の被写界深度

クローズアップ・クロップ

所感
  • 小型センサーは小さい被写体をクローズアップしやすい。
  • 小型センサーは小さい被写体の細部にピントを合わせやすい。
    (大型センサーでクロップするより細かいAFポイントを使用可能)
  • 大型センサーで被写界深度を深めにする場合は絞る必要がある。
    (=小型センサーと比べて光量が必要となる場合が多い)
  • 大型センサーは高解像を活かした撮影後のクロップがしやすい。

フルサイズ

特徴

  • 普及センサーサイズとしては大きいほう
  • 主なカメラメーカー
    キヤノン・ニコン・ソニー・パナソニック・シグマ・ライカ
  • サードパーティのレンズメーカーが多い(キヤノンRFを除く)
  • 非常に高価なハイエンドモデルのAFが中・低価格帯に下りてくる場合がある

メリット

  • 絞り開放の被写界深度が浅い
  • 対応製品が多い
  • 参入メーカーが多い
  • (比較的安い)社外製レンズが多い

デメリット

  • 高性能レンズが大きく高価
  • 高性能カメラはとても高価になる傾向
  • エントリーモデルはセンサースキャンレートが遅い
    ・人工灯でのちらつきが目立つ(電子シャッター)
    ・高速シャッター非対応(電子シャッター)
    ・動画撮影時の動体歪み

こんな人に好適

  • カメラもレンズも色々と使ってみたい
  • 大きなボケの写真を撮ってみたい
  • 高画質かつ機能的なカメラを使いたい

おすすめエントリー

  • Z5II:全部盛り入門機
  • α7C II:小型軽量エントリー
  • EOS R8:EVF搭載の最軽量クラス

EOS RPZ5 など安価な製品も存在しますが、性能・機能が古めでおススメしにくい。

4/3(マイクロフォーサーズ)

特徴

  • ミラーレスの普及センサーサイズとしては最も小さい
  • 主なカメラメーカー
    オリンパス・パナソニック
  • パナソニックはFFに軸足を移し気味
  • 賛同企業が多い(ただしニッチ分野の製品)
  • フルサイズ換算で焦点距離2倍

メリット

  • 低価格でもセンサースキャン速度が速い製品が多い
    (動画や電子シャッター連写で歪みが目立ちにくい)
  • レンズが小さく軽い
  • 絞り開放の被写界深度が深い
  • 高速シャッター対応モデルが多い(古い機種を含む)
  • ハイエンドモデルでも20万円台
    (他システムとの性能差はともかく、ゴールに到達しやすい)

デメリット

  • 高ISO感度でノイズが多い
  • ダイナミックレンジが狭い(RAW現像で暗部のノイズが目立つ)
  • 解像度が2,000~2,400万画素まで
  • 大きなボケを得にくい(得られるレンズが少ない)
  • 他のシステムと比べて技術的な進化が遅くなった
    (2010年代は先進的だったものの)

こんな人に好適

  • 大きいカメラ・レンズに疲れた
  • 画質や機能性よりも小型軽量を重視
  • 携帯性の高いマクロ・望遠を求めている

おすすめエントリー

  • PEN E-P7:ボディ内手振れ補正
  • LUMIX G100D:小型軽量でファインダー搭載

ただし、APS-Cのエントリーと比べると厳しい一面あり(AF・連写・動画機能など)。敢えて挙げるとしたら上の2択。ミドルクラスとなりますが、OM-5・OM-5 Mark IIのほうが良いのかなと。

APS-C

特徴

  • フルサイズ換算で焦点距離1.5倍
  • 主なカメラメーカー
    富士フイルム・ソニー・キヤノン・ニコン
  • 同システムのフルサイズ用レンズが使えると言えば、使える
    (ただし、価格・サイズ・重量がアンバランスとなる可能性あり)
  • サードパーティのレンズメーカーが多い

メリット

  • 参入メーカーが多い
  • 社外製レンズが多い
  • 高速シャッター対応モデルが多い(富士フイルム 限定)
  • FFとMFTの良いとこ取り
  • エントリー水準の価格帯で高性能なカメラが多い

デメリット

  • 純正品としてレンズラインアップが少ない
    ・充実しているのは富士フイルムXマウントのみ
    ・キヤノン、ニコンは拡充中
    ・ソニーは停滞気味

こんな人に好適

  • 一眼カメラよくわからないが始めてみたい
  • バランスが良く、そこそこの金額でカメラをはじめたい

おすすめ

  • EOS R10:AF・操作性が良好
  • EOS R50:10万円以下で被写体検出AF
  • X-T30 III:独特のコントロール
  • X-M5:小型軽量
  • Z50II:防塵防滴・豊富なコントロール

44×33(GFX・HaaselBlad・Leica S)

特徴

  • 主なカメラメーカー
    富士フイルム・ハッセルブラッドX・ライカ
  • 普及センサーサイズとしては最も大きい

メリット

  • 画質が良い
  • 他のシステムにはない超高解像撮影が可能

デメリット

  • カメラもレンズも非常に高価で選択肢が少ない
    (エントリーでも高価な製品しかない。中古も要検討)
  • カメラもレンズも大きく重い
  • 連写とAFを重視する場合は候補から外れる可能性あり

おすすめ

その他

1/2.3・1型

  • 主なカメラメーカー
    ニコン1・PENTAX Q
  • 現行モデルではない(生産完了品)
  • 中古市場でのみ流通

ラージフォーマット

  • Phase One
  • ハッセルブラッドH
  • ほぼ業務用

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