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AstrHori AF 27mm F2.8 レンズレビュー Vol.1 外観・操作・AF編

「AstrHori AF 27mm F2.8」のレビュー第一弾 外観・操作・AF編を公開。ニコン純正品と比べて顕著なアドバンテージがあるわけでは無いものの、24mmより27mmが好みであれば面白い選択肢。

おことわり

E&Iクリエイション株式会社より無償貸与の製品を使用しています。
レビューにあたり金銭の授受や内容への指示は全くなかったことを明記しておきます。

今回のまとめ

ニコン純正品と比べて顕著なアドバンテージがあるわけでは無いものの、24mmより27mmが好みであれば面白い選択肢。24mm F1.7と同じくコンパクトで、APS-C Zカメラと組み合わせやすい。筐体の作りは金属製でしっかりとしており、AFは問題無く動作します。

Although it doesn't have any significant advantages over genuine Nikon products, it is an interesting option if you prefer 27mm to 24mm. Like the 24mm F1.7, it is compact and easy to use with APS-C Z cameras. The body is made of metal and is solid, and the AF works without any problems.

AstrHori AF 27mm F2.8のレビュー一覧

まえがき

AstrHori 2本目となるAFレンズ。APS-Cに対応する27mmのコンパクトなレンズで、フルサイズ判換算で約40mm相当の画角をカバーしています。TTArtisanや7Artisansなど競合製品が多く、後発のAstrHoriが存在感を示すことができるのか気になるところ。

発売日 2024.11.16
初値 21,780円
レンズマウント Z
対応センサー APS-C
焦点距離 27mm
レンズ構成 5群6枚
開放絞り F2.8
最小絞り F16
絞り羽根 6枚
最短撮影距離 0.3m
最大撮影倍率 不明
フィルター径 39mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 不明
サイズ φ67×43mm
重量
防塵防滴 -
AF STM
絞りリング -
その他のコントロール -
付属品

レンズ構成はTTArtisanや7Artisans、Ulanziとよく似ているものの関連性は不明。4社がほど同じ光学系を採用しているのは面白いですね。スペック的には7Artisansに似ていますが、フィルター径は39mmと小さ目。対応マウントはニコンZマウントのみで、富士フイルムXやソニーEでは利用不可。

価格のチェック

販売価格は2万円前半。TTArtisanよりも少し安く、7Artisansより少し高い。「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」よりも安価ですが、純正品・F1.7の大口径である優位性を覆すほどか?というと微妙なところ。

AstrHori AF 27mm F2.8
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外観・操作性

箱・付属品

AstrHoriらしく、重ね蓋で開閉するタイプで、黒を基調としたシンプルなデザイン。

レンズ本体のほか、ファームウェア更新用のUSBケーブルを同梱。レンズキャップはつまみ式。

外観

外装は金属製のしっかりとした作り。大口径Zマウントに対応するため、マウント側の直径が大きく、曲線的な筐体のデザインが特徴。

前玉・後玉

7ArtisansやTTArtisanと同じく、レンズは鏡筒内で前後する繰り出し式フォーカスを採用。全長の伸び縮みは無く、鏡筒内でフォーカシングが完結。レンズフードは同梱していませんが、周辺の鏡筒がその役割を果たしているように見えます。

フィルター径は39mmと小さく、選択肢が限られる点に注意。プロテクトフィルターは問題ないと思いますが、C-PLやNDフィルターが少なめ。

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金属製のレンズマウントは3本のビスで本体に固定。防塵防滴用のシーリングはありません。更新用USBポートはレンズ側面に配置。マウント付近は不要な光の反射を抑えるために黒塗りされています。ただし、マットな塗装ではなく、少し光沢のある塗装を使用。これが実写でどのように影響するのか気になるところ。

フォーカスリング

金属製のフォーカスリングを搭載。表面はローレット加工が施されていますが、グリップの向上に寄与するほど深い切込みではありません。滑りやすいうえ、リングの回転がかなり重い。素手ならともかく、手袋着用時は操作が難しい。

装着例

ニコン Z50IIに装着。小型軽量ボディの強みを活かすことができる、携帯性の良いレンズであることが分かります。ただし、「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」が同程度のサイズであることを考慮すると優位性があるとは言えません。金属鏡筒のため、比較して少し重いレンズである点も注意。
競合製品を考慮しないで言えば、悪くない組み合わせだと思います。

AF・MF

フォーカススピード

Z 8に装着。電光石火とは言えないものの、近距離から遠景まで快適と感じる動作速度。撮影距離の近い動体や低照度でないかぎり問題は感じません。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

スライドショーには JavaScript が必要です。

繰り出し式フォーカスらしく、ピント位置で画角が大きく変化します。特にフレーム周辺を使ってピント合わせをする場合、ピントを合わせたいエリアがフレーム上で移動しやすく、AFが迷いやすい。

精度

Z 8やZ50IIに大きな問題はありませんでした。

MF

前述したように、重めのフォーカスリングが扱い辛い。ただし、フォーカシングそのものは滑らかで、細部のピント合わせで苦労することはありません。

まとめ

ニコン純正品と比べて顕著なアドバンテージがあるわけでは無いものの、24mmより27mmが好みであれば面白い選択肢。24mm F1.7と同じくコンパクトで、APS-C Zカメラと組み合わせやすい。筐体の作りは金属製でしっかりとしており、AFは問題無く動作します。

肝心の光学性能は(TTArtisanや7Artisansと同じく)良好。撮影距離で大きく変化しない安定感のある解像性能を発揮し、後ボケは滑らかで使いやすい。場合によって穏やかな樽型歪曲や接写時の像面湾曲が問題となるかもしれませんが、大部分の撮影で気軽に利用できると思います。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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