概要
夏と言えば海や川で水遊びをしたくなる季節。
一眼レフカメラや高級コンパクトデジタルカメラはサイズが大きくて邪魔になったり、防水じゃないから浸水して壊れてしまう。そんな時に頼りになるのが完全防水のタフカメラ。
中でも人気なモデルがオリンパスが作っている『STYLUS Toughシリーズ』
競合モデルと比べてやや高いものの、レンズや機能性が優れている。そんなToughシリーズには2ラインのモデルが存在し、現行モデルは高級モデルの『TG-4』と機能性を高めた『TG-870』が発売されている。
「高いほう買っておけばいいんでしょ?」
とならないのがこの2モデル。どっちもどっちで良いところがあるので選ぶがともて悩ましい。今回はそんな2つのシリーズを比較して「自分に合ったカメラを買うならどちらにするべきか?」を考えていきたい。
外観比較
正面
レンズの位置
大きな違いのポイントとして、写真を撮るためのレンズの位置がある。TG-4はカメラのほぼ中心に、TG-870は左上に配置されている。レンズのポジションは好みがあるので一概にいうことはできないが、グローブなどを装着した状態で使い勝手が良いのはTG-870だろう(指の映り込みが減るため)
TG-4がカメラの中心に存在するのは後述する豊富なアクセサリー塁を装着させる為だ。対してTG-870はレンズにアクセサリを装着する事が出来ない。
自撮りボタン
TG-870は液晶パネルが180度可動式の為、モニターを上にずらして自撮り可能なカメラだ。それをさらに容易にするべく、カメラ右下に自撮りボタン(フェイスボタン)を配置。自撮り以外にもハイアングルやローアングル時の撮影で効果を発揮する。
背面
大きな違いはないものの、TG-4はinfoボタンを独立して設けてある。その分、十字キー上に「露出調整ボタン」が配置されているのでTG-870よりも写真の明るさ加減を調節しやすい。
後述するが、それぞれのモデルでモードダイヤルにやや違いがある。簡単に撮影をしたいのであればTG-870の方がおすすめで、一眼スタイルの凝った設定を楽しみたいのであればTG-4の方がしっくりくるだろう。
上面
上部のデザインはかなり似ており、扱いはほぼ一緒だ。上から見ると、TG-4の方がサムレスト(指を置く場所)が盛り上がっており持った時にしっくりくる。
スペック比較
?STYLUS TG-4 Tough | STYLUS TG-870 Tough | |
有効画素数 | 1600万画素 | 1600万画素 |
センサー | 1/2.3型CMOS | 1/2.3型CMOS |
レンズ | 7群9枚 | 8群10枚 |
焦点距離 | 25mm-100mm(35mm換算) 光学4倍ズーム |
21mm-105mm(35mm換算) 光学5倍ズーム |
開放F値 | W2.0-T4.9 | ?W3.5-T5.7 |
撮影範囲 | W/T 0.1m?無限遠 0.01-0.30m(Sマクロ時) |
W/T 0.1m?無限遠 0.01-0.10m(Sマクロ時) |
記録形式 | JPEG、RAW | JPEG |
動画 | FHD ハイスピードムービー 120fps 240fps |
FHD ハイスピードムービー 120fps 240fps |
記録メディア | SD/SDHC/SDXC UHS-I対応 内臓メモリ 55MB |
SD/SDHC/SDXC UHS-I対応 内臓メモリ 37MB |
モニター | 3.0型 46万ドット | 3.0型 92万ドット/可動式 |
ISO感度 | 100-6400 | 125-6400 拡張 H |
手ぶれ補正 | 搭載 CMOSシフト式 | 搭載 レンズシフト式 |
AF | CMOSコントラスト検出方式 | CMOSコントラスト検出方式 |
シャッター | 1/2-1/2000秒 連射 5fps-30fps-60fps |
1/2-1/2000秒 Sカムモード 20fps |
防水性能 | IPX8 相当 水深15m | IPX8 相当 水深15m |
防塵性能 | IP6X 相当 耐衝撃2.1m | IP6X 相当 耐衝撃2.1m |
WiFi | 搭載 | 搭載 |
GPS | 搭載 | 搭載 |
バッテリー | LI-92B | LI-50B |
撮影可能枚数 | 約380枚 | 約300枚 |
サイズ | 111.5*65.9*31.2 | 112.9*64.1*27.6 |
重量 | 247g | 221g |
明るさ(F2.0)を取るか・ワイド(21mm)を取るか
F2.0の明るいレンズを持つTG-4
「明るいレンズ」とはレンズの性能の一つである「絞り値(F値)」が低い事を指す。
アカデミックな話は抜きにすると「暗いシーンでも動く被写体をぶれ難く出来る」「暗いレンズよりもボケを大きく出来る」と言ったメリットがある。
特に防水カメラで使いたい水中のシーンでは光量が少なく、「暗い」レンズでは動く被写体をブレさせずに撮ることが難しい。そんな時に明るいレンズが役に立つだろう。
普及型防水カメラとしては最広角となるTG-870
TG-870は35mmフルサイズ判換算で21mmと超広角をカバーしている。
これは普及型の防水カメラとしてはとてもワイドに撮影できるものだ。普通のコンパクトデジタルカメラでもここまでワイドに撮影できるものは少ないだろう。
特に25mmや28mmでは撮りきれない広大な風景や、遠近感を強調するダイナミックな写真を撮るときに効果を発揮する。自撮りなどもそのワイドな画角から複数人を入れた撮影や背景に風景・観光地の記録写真も可能。
RAW撮影可能なTG-4
撮影した写真を持ち帰ってパソコンで修正・調整する場合にとても便利な記録形式がRAWだ。
特に一眼カメラを使っているのであれば良く目にする記録形式で、RAWファイルを読み込んで編集できるソフト「ライトルーム」や純正の「OLYMPUS ビューワー3」などがあればJPEG画像よりも綺麗に調整ができる。
モニタは可動式TG-870がグッド
前述したように、モニタは固定式よりも可動式の方がより多くのシーンに使うことができるので便利。
固定式でも寝転んだりモニターを見ずにあてずっぽで撮影する事は出来る。できるがミスショットも多く、構図も失敗しており一枚も使える写真が無いという場合も…。
特に「防水カメラのジャンルで可動式はこのシリーズだけ」という特徴的な機能なので、十分説得力のあるものだ。さらにTG-4よりも密度の高いモニタを使っているので細部の画像をその場で確認する時に見やすいものだ。
機能比較
両機でそれぞれ、モードやフィルターの数がまちまち。しかし、配置の問題でどちらも使える機能が多い。
異なる点をピックアップすると「深度合成/フォーカスBKT」「Artフィルターの種類」「三脚ネジ穴」の3ポイントだ。
STYLUS TG-4 Tough | STYLUS TG-870 Tough | |
縦位置三脚ネジ穴 | 無 | 有 |
撮影モード | 7種類 iAUTO/P/A/C1/C2/水中/顕微鏡/SCN |
8種類 P/iAUTO/Sマクロ/SCN/ART/スポーツ/パノラマ/自撮り |
シーンモード | 20種類 | 22種類 |
深度合成 | 可 | 不可 |
フォーカスBKT | 可 | 不可 |
ピクチャーモード | 8種類 | 8種類 |
Artフィルター | 7種類 | 13種類 |
顕微鏡モード・スーパーマクロの違い
両機種ともマクロモードを搭載しており、接写性能はどちらも0.01mまで近寄ることができる。
ただし、TG-870があくまでも一般的な撮影のマクロであるのに対してTG-4は「顕微鏡モード」と区別している。その機能性はまさに顕微鏡のように扱うことができる「顕微鏡コントロールモード」や複数枚のピント位置が違う写真を合成する事で鮮明にピントが合っている写真を作成することができる「深度合成」「フォーカスブラケット」など特殊撮影モードが存在する。
接写すると、どうしても出てくる問題として自身の影が被写体を覆ってしまう点がある。それを解消してくれるのがTG-4に別売りアクセサリとして存在するディフューザー。これを装着する事で不足する光量や余分な影を解消することができる。
ディフューザーは防水仕様なので光の少ない雨天時にも装着して光量を稼ぐことができるのは便利。
アートフィルターが多いTG-870
TG-870はTG-4よりもアートフィルターのバリエーションが多い。クロスプロセスなど6種類が新しく加わっている。
TG-4と違ってRAW記録が出来ないので、撮影する時にしっかりとアートフィルターで好みの作風にしておきたい時に便利。
アクセサリー比較
水中用カメラとしてはどちらも優れているが、レンズに関するアクセサリはTG-4が有利。
STYLUS TG-4 Tough | STYLUS TG-870 Tough | |
スポーツホルダー | CSCH-123 | CSCH-123 |
カメラケース | CSCH-121 | |
シリコンジャケット | CSCH-122 | |
カラビナ付ケース | CSCH-107 | CSCH-107 |
ウェアラブルケース | CSCH-92 | |
ソフトケース | CSCH-90 | |
防水プロテクター | PT-056 | PT-057 |
水中専用フラッシュ | UFL-3 | UFL-3 |
フラッシュディフューザー | FD-1(水中可) | |
LEDライトガイド | LG-1(水中不可) | |
コンバーター | TCON-T01(防水テレコン) FCON-T01(防水魚眼) CLA-T01(アダプタ 40.5mm) |
豊富なアクセサリを持つTG-4
TG-4は前述したフラッシュライトディフューザーの他にもLEDライトガイドやコンバージョンレンズが揃っている。
特に魚眼レンズの効果を得ることができるワイドコンバージョンレンズが存在するので、これを装着する事でTG-870よりも広い画角を手に入れることができる。テレコン・魚眼ともに、防塵防水の規格はカメラ同様でとてもしっかりしたものだ。
さらにフィルターアダプターを装着すれば一眼カメラでおなじみのC-PLフィルターやNDフィルターと言った40.5mm径の特殊レンズを取り付ける事が出来る。
最大の欠点は別売り品がそこそこ値段のするアイテムが多く、すべてを揃えようと思うとカメラ並みの出費になる場合もある。
まとめ
渾身の一枚『STYLUS TG-4 Tough』
カメラ本体もアクセサリもTG-870に比べると値が張る部分が多いものの、その拡張性の高さとレンズの明るさが魅力的な防水カメラだ。特にRAW現像にも対応している為、一眼カメラユーザーならば手に馴染む部分が多いのじゃないかなと思う。
じっくりと一枚一枚を追い込んで、「これぞ!」という作品を作るのであればこちらの方が使い勝手が良い。
TG-870に比べて画角は狭いが、魚眼レンズで補う事も出来るので液晶モニタが固定式なくらいしか欠点が見つからない。
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自由自在な一枚『STYLUS TG-870 Tough』
カメラ一つで超広角やローアングル・ハイアングルに対応できる便利な防水カメラ。
TG-4で高いアクセサリを購入するつもりが無いのであれば、TG-870の方が基本的に出来ることは多い。「防水カメラ」と画質は割り切って使うのであればTG-4でRAWを追い込む事も無いだろう。
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