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キヤノン 電動制御を意識したインナーズーム式の広角レンズ光学系の特許出願

2025年1月24日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。外付けパワーズームアダプターを意識したインナーズーム式の大口径広角ズームレンズに関する実施例を複数掲載。16-30mm F2.8・15-35mm F2.8・14-28mm F2.8など。

概要

  • 【公開番号】特開2025-11796(P2025-11796A)
  • 【公開日】令和7年1月24日(2025.1.24)
  • 【発明の名称】ズームレンズおよび撮像装置
  • 【出願日】令和5年7月12日(2023.7.12)
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】高い光学性能を有するズームレンズを提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    特許文献1には、合焦時に第1レンズ群を物体側に移動するとともに第2レンズ群を物体側に移動し、画角の変化を低減するズームレンズが開示されている。特許文献2には、第1レンズ群内の合焦群と最終レンズ群との2つの合焦群を設け、ズーム位置に合わせて合焦時に移動する群を切り替えるズームレンズが開示されている。
  • 【発明が解決しようとする課題】
    【0004】
    特許文献1に開示されたズームレンズでは、ズームカムを利用してズーミングで補正するため、交換レンズのような電動ズームができない構成では補正が難しい。特許文献2に開示されたズームレンズでは、レンズ径が大きく重い第1レンズ群内のレンズを移動させるため、電動化が難しく、またズーム全域で画角変化を低減することが難しい。このため、特許文献1および特許文献2に開示された構成では、高い光学性能を有するズームレンズを実現することが困難である。
  • 【0013】
    ズーミングに際して、第1レンズ群B1および第7レンズ群B7は固定であり、第2レンズ群B2~第6レンズ群B6が物体側に移動する。本実施例のズームレンズ1aは、ズーミングに際して全長が変わらないため、重心の変化が少なく防塵性に有利であり、また、ズームトルクが低く、後付けの電動ズームアタッチメントへの対応が容易であるという特徴があり、動画撮影用途に適して用いられる。
  • 像高は近軸像高、実像高それぞれを示しており、ここでは歪曲収差による像の歪みを撮影画像の処理によって補正することを想定している。

実施例1

  • 焦点距離:16.40-30.00
  • F値:2.88
  • 半画角:52.84-35.80
  • 像高:21.64
  • 実像高:18.61-21.42
  • 全長:158.40
  • バックフォーカス:17.19

実施例2

  • 焦点距離:15.40-34.50
  • F値:2.88
  • 半画角:54.55-32.09
  • 像高:21.64
  • 実像高:18.61-22.06
  • 全長:179.35
  • バックフォーカス:20.01-25.54

実施例3

  • 焦点距離:14.42-27.40
  • F値:2.88
  • 半画角:56.31-38.30
  • 像高:21.64
  • 実像高:18.61-22.06
  • 全長:154.50
  • バックフォーカス:13.95-18.90

キヤノンRFマウントの大口径広角ズームレンズは既に2本ラインアップ。この特許では、現行製品とは異なる、電動ズームを意識したインナーズーム光学系が複数示されています。「RF24-105mm F2.8 L IS USM Z」「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」と同系列の広角レンズと見るのが自然な流れ。

どのような焦点距離を採用するのか今のところ不明。今回公開された光学系を採用するのかも不明ですが、「外付け電動ズームアダプタ対応」「画像処理による歪曲収差の補正」はコンセプトとして存在するのかもしれませんね。

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