まえがき
ミラーレストップシェア「オリンパス」の最新モデルPEN Lite E-PL8
コンパクトで低価格だけど高画質とバランスのいいマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラ。中でもオリンパスはミラーレス一眼としてのシェアが高く、人気のデジタルカメラメーカーです。
そのオリンパスがつい前日、PEN Liteシリーズの最新モデル「E-PL8」を公式発表しました。
基本はPEN Lite E-PL7を踏襲しており、デザインをよりカジュアルに変更したマイナーチェンジモデルです。これからミラーレス一眼を始めようと思う方にはとてもシンプルでコンパクトなカメラとなっています。
コスパ抜群のOM-D E-M10 Mark II
悩みどころは、ミラーレス一眼のトップシェアであるオリンパスが手掛ける別シリーズ「OM-D」の存在でしょか。
こちらはより「カメラ」らしい外観とより使い勝手が洗練されたモデルで、そのエントリー機種である「OM-D E-M10 Mark II」はE-PL8よりも安価でしかもファインダーが搭載されています。
「OM-D E-M10 Mark II」と「PEN E-PL8」のどちらを買うのが良いか悩むところですね。
一方はファインダー搭載の本格一眼カメラ。一方はスタイリッシュでコンパクトなカジュアルモデル。
- OM-D E-M10 Mark IIのメリットやPEN E-PL8と比べてデザインや大きさが気になる
- PEN E-PL8はオシャレで小さいのが良いけど、OM-D E-M10 Mark IIと比べて画質が気になる
という疑問があると思うので、このページではその2モデルを比較してみていきたいと思い時ます。
外観比較
正面
横幅は大きな差はありませんが、ファインダーを搭載している分E-M10 IIの方が全高があります。
E-M10 Mark IIはとてもメカメカしいですが、E-PL8はかなり落ち着いた雰囲気です。首から下げても違和感が少ないのはE-PL8の方でしょう。
背面
背面はファインダーこそ大きな違いではありますが、その他機能的にみると大差ありません。
「OK」ボタンを押すことで表示できるコントロール画面がそれぞれ違います(LVスーパーコンパネ、ライブコントロール)が、カメラの設定次第でどちらも使用可能となっています。(参照:公式スーパーコンパネ切替方法)
上面
大きく操作性に差が付くポイントがこのカメラ上面に設置されている操作ボタン類です。
E-M10 IIにはカスタム可能なファンクションボタンが2つカメラ右側に設置されています。これに割り当てる機能はかなり多く、使いこなせばE-PL8よりも簡単に機能を呼び出す事が可能です。
さらに電子ダイヤルが2つ搭載されているので、絞り優先・シャッタースピード優先モードにおいて露出調整を片方のダイヤルに割り当てることが出来ます。これによって、ハイキーやローキーの表現を直観的に操作する事が可能となっています。E-PL8ではボタンを押していちいち露出調整モードを呼び出す必要がある分、ちょっと手間ですね。
スペック比較
OM-D E-M10 Mark II | PEN E-PL8 | |
有効画素 | 1605万画素 | 1600万画素 |
処理エンジン | True Pic VII | True Pic VII |
ファインダー | 内蔵 約236万ドット 1.23ファインダー倍率 |
別売り VF-4 約236万ドット 1.48ファインダー倍率 |
モニター | 104万ドット チルト可動 上85° 下45° |
104万ドット チルト可動 上80° 下180° |
測距点 | 81点 | 81点 |
フォーカスピーキング | 可能 | 可能 |
連写 | 最高8.5コマ/秒 | 最高8.5コマ/秒 |
ISO | 200-25600+LOW | 200-25600+LOW |
シャッター | 1/4000?60秒 | 1/4000?60秒 |
手ぶれ補正 | 5軸 手ぶれ補正 4.0段 |
3軸 手ぶれ補正 3.5段 |
バッテリー | BLS-50 | BLS-50 |
サイズ | 119.5*83.1*46.7 | 117.1*68.3*38.4 |
連続撮影枚数 | 約320枚 | 約350枚 |
重量 | 約390g | 約374g |
備考 | フォーカスブラケット 静音撮影(電子シャッター) |
タッチセルフィー |
差が出る部分
手ぶれ補正
- フラッグシップ機「OM-D E-M1」よりも実は補正効果の高いE-M10 Mark II
- 補正段数でE-M10 Mark IIは僅かに有利
- 夜景・片手での撮影時にE-M10 Mark IIが有利
補正効果の差
補正効果に半段分の差が存在します。PEN E-PL8がシャッタースピードを180秒までしか維持できないシーンで、OM-D E-M10 Mark IIは250秒のシャッタースピードを稼げることになります。
満足に使えるISO感度の幅が狭い(APS-Cやフルサイズと比べて)マイクロフォーサーズにとって、手ぶれ補正の効き目はかなりかなり重要なものと言っていいでしょう。手ぶれ補正効果の効き目が高い事でISO感度を画質の高い低感度に抑える事が出来る点はE-M10 Mark IIの強みです。
とはいえ、非常に大きな差では無いのであまり細部の高感度ノイズに対して気にならなければE-PL8程度の手ぶれ補正効果でも問題ないでしょう。
回転ブレ補正の有無
また、センサーシフト方式が5軸式と3軸式の違いもあったりします。これは手ぶれ補正効果に回転ブレを補正できるかどうかの違いがあります。
広角レンズを使った夜景撮影や、片手でカメラを持って撮影する場合に回転ブレの補正効果が期待できます。
ファインダー
- 明るい場所での視認性はE-M10 Mark IIが有利
- 別売りオプションのファインダーでE-PL8はE-M10 Mark IIよりも有利
特に明るい屋外では背面モニターが見づらくなるので、そう言った場合にファインダーがとても重宝します。
また、ファインダーを覗くことで顔と両手でカメラを固定できるので、より安定性が増し手ぶれを効果的に抑えることができます。
外付けファインダー VF-4
カメラに内蔵されているE-M10 Mark IIの方が有利に見えますが、E-PL8には別売りオプションで外付けファインダーを装着する事が可能です。
図体は大きく嵩張りますが、E-M10 Mark IIのファインダーよりも見やすく、さらに上下に可動することが出来るので汎用性が高い電子ファインダーとなっています。
必要に応じて脱着が可能ですので、必要ない場合はコンパクトにできる点は大きなメリットと言えます。外した際に紛失しないように気を付ける必要はありますが…。(私も外付けEVFをなくしそうになった事があります)
機能性でE-M10 Mark IIが有利
フォーカスブラケット
シャッターボタン1回でピントが異なる写真を複数撮影することができるモードです。
ピント面が浅くなるマクロ撮影や望遠レンズで有効で、特に被写体を固定できる状態ならばあとでソフトウェアを使ったパンフォーカスの合成写真にも使う事ができます。
静音撮影
シャッター音を発生させたくないシーンで完全電子シャッターを使うことでシャッター音が極めて小さい「静音撮影」が可能です。
また、音が小さくなるだけでなく1/16000秒までの超高速シャッターが使える点が魅力です。明るいレンズでは1/4000秒までのメカシャターでは対応できないシーンが存在します。特に明るい場所で絞り開放を使ったローキーな演出をしたい時には電子シャッターが不可欠です。(もしくはNDフィルターを別途装着するか)
PEN E-PL8は自撮り・ハイアングル・ローアングルで使いやすい
背面モニターが180°回転するE-PL8はE-M10 Mark IIにはない強みを持っています。
特にセルフィー(自撮り)に便利で、自分を入れた構図で確認しながら撮影する事ができる点はE-M10 Mark IIにはできないポイントですね。
また、その可動範囲を活かしてカメラを垂直にした状態(例えば地面スレスレから真上に向けて写真を撮りたい時)などで重宝する機能です。ハイアングルやローアングルに強いモデルと言えるでしょう。
あまり差が無い部分
画質
どちらも画質をつかさどるセンサー・処理エンジンに違いはありません。装着できるレンズも同様ですので、レンズ次第と言えるかもしれません。
DPREVIEWのスタジオテストでE-M10 Mark IIとE-PL7(画質はE-PL8と変わりません)を比べることができます。リンク先のページで細部を確認できるので、気になる方は実際にチェックしてみるといいかもしれません。私が見比べた感じでは大きな差は無いと言っていいと感じました。
重量
ファインダーを搭載している分、E-M10 Mark IIの方が重いと思うかもしれませんが、その差は僅か20gほどです。手に乗せて明確にわかる違いではないので、ほぼ無視してかまわない誤差の範囲と言えるでしょう。
どっちがおススメ?
ズームレンズや望遠レンズが多いならOM-D E-M10 Mark II
手ぶれ補正の効果の高さを活かして、比較的レンズが暗い場合にも扱いやすいのはE-M10 Mark IIです。ファインダーを活かして顔と両手の三点固定で手ぶれを抑えることが出来る点もおススメポイントです。
比較的大きなレンズを装着した場合にE-PL8よりもバランスが良いこともあるので、手ぶれ補正効果と合わせて望遠レンズを使うならE-M10 Mark IIがいいでしょう。
また、静音撮影やフォーカスブラケットが使える点からも中望遠のマクロレンズが使いやすい点が地味に便利です。
カスタム性がE-PL8よりも高いことから、高機能をささえる土台がしっかりとしています。カメラを使いこなしたい、使いこなす喜びを感じられるのはE-M10 Mark IIの方だと思います。
こんな人におススメ
- 望遠・マクロレンズをよく使う
- 明るい場所での撮影が多く、ファインダーが欲しい
- 使いやすさ優先
- コンパクトである必要性は低い
- カスタム性が高く、自分のスタイルに合わせた操作性に味付けしたい
- コストパフォーマンス
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単焦点や広角レンズが多いならPEN E-PL8
広角レンズ(12mmとか8mm魚眼とか)を持っている場合にはコチラがおススメ。
セルフィー(自撮り)は12mmやもっと画角の広いレンズが必要となってきます。特に二人や三人で自撮りをする場合にはより画角の広いレンズが撮りやすいです。
また、広角レンズで豊かな表現を演出しようとするとハイアングルやローアングルと言った、目線以外の視点で撮影する事が大きなポイントとなってきます。
そんなときに180°回転するチルト液晶があるととても便利で、E-M10 Mark IIでは非常に撮りにくいような写真もいとも簡単に撮影できてしまう事でしょう。
悩みであるファインダー非搭載も、ちょっと高いですが別売りのファインダーを装着することで解決できます。普段はコンパクトに、もっと写真にガチンコで取り組みたい時にファインダーを装着するなど自由自在に組み替えることでオシャレにカメラを携帯できる点はPENの利点と言えるでしょう。
こんな人におススメ
- 広角レンズや魚眼レンズが多い
- コンパクトでカバンへの収納性は大事と考える
- 自撮りが多い
- すごい変わったアングルの写真を撮りたい
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