このページでは「EOS 90D」と「EOS 7D Mark II」の外観やスペックの違いを見比べています。
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更新履歴
- 2019-08-28:正式発表を受けてスペック比較表を手直ししました。
- 2019-08-21:一部数値の誤りを修正しました。
- 2019-08-20:そろそろEOS 90Dが登場しそう…と言うことでEOS 7D Mark IIとの比較ページを作成しました(EOS 80Dとの比較ページから分離)。フライング掲載されたプロモーションビデオから判明した項目を比較表に追加しています。その他空欄は情報が判明し次第更新予定。現在EOS 90Dの最新情報は別ページにて収集しています。
価格の違いと各モデルの考察
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
発売日 | 2019-09 | 2014-10-30 |
希望小売価格 | オープン | オープン |
初値 | ?145,800 | ?202,169 |
EOS 90D
ポイント
- シングルカードスロット
- バリアングルモニタ
- 高解像CMOSセンサーで高クロップ耐性
- 最新処理エンジンによる高画質・高速処理・低消費電力
- 機能的なファインダーAF
- 遥かに高機能なライブビューAF
- 完全電子シャッター対応
- 7D Mark IIと同等の連写速度
(ただし、バッファはやや小さい) - 7D Mark IIよりも小さな光学ファインダー
- 遥かに高性能な動画撮影性能
- Bluetooth内蔵
- 圧倒的なバッテリー持続性能
カメラ外装の話を抜きにするとスペックシート上ではEOS 7D Mark IIを圧倒しています。今さらEOS 7D Mark IIを選ぶ必然性はそう多くありません。確かに「シングルカードスロット・プラスチック外装・領域拡大AF非対応」と言った点は見劣りしますが、それらに妥協できるのであれば間違いなくEOS 90Dのほうがおススメ。
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EOS 7D Mark II
ポイント
- 頑丈なカメラボディ
- ハイエンドらしいEOSシステムの操作性
- (今となっては)低画素CMOSセンサー
- 領域拡大AF対応
- 2019年でも見劣りしない連写性能
- デュアルカードスロット
- 大型光学ファインダー
- 消費電力が大きい
前述したように、今さら2014年の一眼レフカメラを選ぶ必然性はそうありません(実勢価格を考慮しても)。
EOS 90Dの仕様では物足りず、デュアルカードスロットや大型ファインダーが必要であれば、EOS 7D Mark IIでは無くNikon D500など他社の選択肢も検討してみるべき。それでも馴染みのあるEOSシステムの操作性が良く、信頼性の高いAPS-C一眼レフが必要となれば7D Mark IIをチョイスするほか無いでしょう。
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外観の違い
正面
スペックはEOS 7D Mark IIユーザーを吸収するような性能ですが、ボディサイズはEOS 80Dを踏襲しています。つまり7D Mark IIのような大柄ボディと比べるといささか小ぶり。
EOS 80Dも程よいサイズの一眼レフカメラですが、フルサイズ用の大口径ズームレンズなどを装着するとバッテリーグリップが必要と感じるかもしれません。
背面
EOS 90Dはバリアングルモニタのため、7D Mark IIのようなボディ左背面のボタン類はありません。
その一方、右手操作でカバーできる配置となっているので再生ボタンやゴミ箱ボタンを多用する人はEOS 90Dのほうが使いやすいと感じることでしょう。
上面
7D Mark IIの「M-Fn」ではなく、EOS 80Dと同じ「測距エリア選択モード切り換えボタン」となっているようです。
サブ液晶モニタ側面に並ぶファンクションボタン群もEOS 80Dと同じ仕様となっている模様。7D Mark IIユーザーが乗り換える際は操作性に戸惑うかもしれません。
スペックの違い
イメージセンサー
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
センサーサイズ | APS-C | |
センサー形式 | DP CMOS | |
有効画素数(万画素) | 3250万画素 | 2020万画素 |
最大記録画素 | 6960×4640 | 5472×3648 |
アスペクト比 | 3:2 4:3 16:9 1:1 |
3:2 |
ローパスフィルター | あり | |
手振れ補正(補正段数) | - | |
光学IS連携(補正段数) | - |
APS-Cカメラとしては非常に高解像
7D Mark IIと比較するとおよそ1.6倍の解像性能差です。ファイルサイズは大きくなりますが、望遠レンズを使うことが多い人にとってトリミング耐性の向上は一つのポイントとなるはず。
現行のフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV(3040万画素)」や「EOS 6D Mark II(2620万画素)」よりも高解像なイメージセンサーを搭載しています。
これ以上のEOSシリーズは「EOS 5Ds/5Ds R」くらいしか無い状態。他社のAPS-Cセンサーカメラを見渡しても3000万画素以上のカメラはありません(2019年8月現在)。
この高い解像性能に応えるEF-Sレンズがいくつあるのか?と気になるところですが、EF望遠ズームレンズを使ってさらにクロップ・トリミングする際は有効な解像性能と言えるでしょう。
プロセッサー
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
画像処理エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 6 デュアル |
RAW出力形式 | 14bit C-RAW |
14bit M/S |
TIFF出力 | - | |
記録メディア | SDXC UHS-II | SDXC UHS-I CF UDMA7 |
メディアスロット | 1 | 2 |
最新処理エンジン「DIGIC 8」
最新モデルに順次搭載している「DIGIC 8」がEOS 90Dにも使われています。
デジタルカメラのコアと言えるパーツであり、高速処理、高度な画像処理、4K動画対応など様々な改善をもたらしています。
7D Mark IIのデュアルDIGIC 6と比べると、消費電力にかなりの差がありますね。バッテリー効率が飛躍的に向上しているので継続的な撮影の際に改善を感じると思われます。
SDXC UHS-II対応カードスロット
EOS 80Dと同じシングルスロットながらUHS-IIの高速書き込みに対応。対応するSDカードも種類が増え、安価な選択肢も多くなっています。
特にファイルサイズの大きい3250万画素で最速11コマ秒の連写が可能なEOS 90Dにとって大切なポイントと言えるでしょう。
その一方で7D Mark IIのようにバックアップメディアを用意できません。SDカードクラッシュが命取りとなるようなプロユースではちょっと使い辛いかもしれませんね。
圧縮RAW「C-RAW」に対応
シングルスロットでカード容量には限界がありますが、「C-RAW」の実装でファイルサイズが圧縮され結果的に記録枚数が大きく向上しています。
記録サイズが小さくなる割に効率が悪かった従来のsRAWなどと比べて使いやすいファイル形式だと思われます。
露出
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
測光方式 | 22万画素RGB+IR測光センサー 216分割TTL開放測光 |
15万画素RGB+IR測光センサー 252分割TTL開放測光 |
測光範囲 | 評価 部分 スポット 中央重点 |
|
露出モード | オート クリエイティブオート SCN フィルター P/A/T/M バルブ |
オート クリエイティブオート P/A/T/M バルブ |
常用ISO感度 | 100-25600 | 100-16000 |
拡張ISO感度 | 51200 | 25600/51200 |
露出補正 | ±5 | |
フリッカー低減 | 対応 | |
DR補正 | ALO 高輝度・諧調優先 |
高精度な測光センサー
「EOS 7D Mark II」や「EOS 5D Mark IV」に搭載されている15万画素RGB+IR測光センサーよりも高解像な22万画素RGB+IR測光センサーを搭載。7560画素RGBのEOS 80Dと比べるとかなり高密度なセンサーとなっていますね。
光学ファインダーながら色情報を検出して追従性能の向上が期待できます。EOS 80Dでは対応していなかった「EOS iTR AF」システムを実装しているので、ファインダーで顔検出機能を利用することが可能です。
オートフォーカス
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
ファインダーAF方式 | TTL二次結像位相差検出 | |
ライブビューAF方式 | DP CMOS AF | |
測距点(ファインダー) | 45点 | 65点 |
測距点(ライブビュー) | 143点 5481ポジション |
31点 |
クロスセンサー | 45点 | 65点 |
F8対応 | 27点 | 中央1点 |
LVカバーエリア | 100%×88% | 80%×80% |
測距輝度範囲 ファインダー | ?3?18 | ?3?18 |
測距輝度範囲 ライブビュー | -5?18 (F1.2 レンズ) |
0?18 |
測距エリアモード ファインダー |
スポット1点 1点 ゾーン ラージゾーン オート |
スポット1点 1点 領域拡大1 領域拡大2 ゾーン ラージゾーン オート |
測距エリアモード ライブビュー |
顔+追従優先 1点 スポット1点 ゾーン |
顔+追従優先 ライブ多点 ライブ1点 |
顔検出 | 対応 | |
瞳検出 | 対応 瞳セレクト |
- |
追従特性カスタマイズ | 被写体追従特性 速度変化追従性 測距点乗り移り特性 |
従来通りオールクロス45点測距だが…
EOS 80Dと同じ45点オールクロス位相差センサーです。7D Mark IIのオールクロス65点位相差センサーと比べると、測距点や領域拡大AF非対応などで見劣ります。
ただし、前述した「EOS iTR AF」システムにより色情報を使った被写体認識機能を備えているのでサーボAF使用時の性能向上が期待できそうですね。これは7D Mark IIにも実装されている機能。
さらにEOS 80Dには無かった「スポット1点」を利用することが出来ます。光学ファインダーで小さな被写体・領域にピントを合わせたい時に役立つことでしょう。
大幅強化のデュアルピクセルCMOS AF
黎明期のデュアルピクセルCMOS AFシステムを搭載している7D Mark IIと比べ、かなり成熟したライブビューAFシステムへと改善しています。
実用的なサーボAF性能にカバーエリアの広い測距点、サーボAF対応の瞳検出機能などなど、最新のミラーレスカメラでマストともいえる機能をEOS 90Dは備えています。
ドライブ
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
シャッター速度 | 30秒-1/8000秒 | |
電子先幕シャッター | 対応 | |
電子シャッター速度 | ~1/16000秒 | - |
フラッシュ同調 | ?1/250秒 | |
高速連続撮影 AF/AE固定 | 10.0コマ/秒(OVF) 11.0コマ/秒(LCD) |
10.0コマ/秒 |
高速連続撮影 AF/AE追従 | 10.0コマ/秒(OVF) 11.0コマ/秒(LCD) |
10.0コマ/秒 |
連続撮影枚数 | RAW 24枚 | RAW 31枚 |
低速限界設定 | 対応 | |
プリ連写機能 | - |
7D譲りの高速連写
EOS 80D後継モデルながら、連写速度は光学ファインダー時で7D Mark IIと同等、ライブビュー時はさらに11コマ秒まで向上します。
3250万画素と高画素モデルにも関わらず凄い連写性能ですね。「3250万画素×10コマ秒連写」の組み合わせは、フルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IVよりも高解像で高速連写」と言うことになります。高感度ISO耐性は敵いませんが、ISO感度が上がりづらい明るい屋外で真価を発揮しそうです。
しかし、バッファ容量は高解像と言うこともあってか伸び悩んでいます。バッファ詰まりには気を付けたいところ。
ファインダー・モニター
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
ファインダー方式 | ペンタプリズム | |
ファインダー解像度 | - | |
視野率 | 約100% | |
アイポイント(mm) | 22 | |
最大ファインダー倍率 | 0.95倍 | 1.00倍 |
視度調整範囲 | ?3.0?+1.0m?1(dpt) | |
リフレッシュレート | 固定 | 交換可能 |
モニター形式 | TFTカラー | TFTカラー |
モニター解像度(ドット) | 104万 | 104万 |
モニターサイズ | 3.0型 | ワイド3.0型 |
可動方式 | バリアングル式 | 固定 |
タッチパネル | 対応 | - |
ファインダー・モニター仕様はEOS 80Dと同じ
スペックシートを確認する限りEOS 80Dと全く同じ仕様です。EOS 7D Mark IIのような大型ファインダーを期待したかったところですが、ボディサイズが80Dと同等なので妥協すべきポイントなのでしょう。
動画
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
映像記録方式 | MPEG-4 AVC/H.264 | |
音声記録方式 | LPCM AAC |
|
記録形式 | MP4 | MOV MP4 |
4K | ~29.97 | - |
FHD | -119.88 | -60p |
ハイスピード | 100/120p | - |
外部出力 | モニタリングスルー | |
タイムラプス動画 | 対応 | - |
動画撮影機能 | HDR動画 4Kクロップ有無 ウインドカット アッテネーター 瞳AF |
タイムコード ドロップフレーム |
動画プロファイル | - | |
備考 | 連続撮影30分 |
4K動画・ハイスピード動画に対応
DIGIC 8を使った高速処理の恩恵として4K動画やハイスピード動画に対応しています。4K動画は従来までドットバイドットのクロップ撮影しか出来ませんでしたが、EOS 90Dではフル画角の4K動画を撮影可能となっています。
作画機能
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
HDR撮影 | 対応 | |
多重露光 | 2?9枚 加算 加算平均 |
2?9枚 加算 加算平均 比較明 比較暗 |
インターバル撮影 | 対応 | |
ブラケット | AE/WB/フォーカス | AE/WB |
ボディ内RAW現像 | 対応 | |
レンズ補正 | 周辺減光 色収差 歪曲収差 デジタルレンズオプティマイザ |
周辺減光 色収差 歪曲収差 |
仕上がり設定 | 8種 (オートあり) |
7種 |
プロファイル調整機能 | 強さ 細かさ しきい値 コントラスト 彩度 色相 |
シャープネス コントラスト 彩度 色相 |
ホワイトバランス | オート(雰囲気) オート(ホワイト) 太陽光 くもり 白熱電球 白色蛍光灯 ストロボ マニュアル |
オート 太陽光 くもり 白熱電球 白色蛍光灯 ストロボ マニュアル |
インターフェース・通信機能
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
デジタル端子 | USB2.0 | USB3.0 |
シンクロ端子 | - | あり |
HDMI端子 | C | C |
外部マイク端子 | Φ3.5mm | |
ヘッドフォン端子 | ステレオミニ | |
リモコン端子 | E3 | N3 |
ワイヤレスリモコン | RC-6 | RC-6 |
WiFi | 802.11b/g/n | 802.11b/g/n W-E1対応 |
Bluetooth | 対応 | - |
NFC | - | - |
GPS | - | 対応 |
環境センサー | - | - |
テザー撮影 | EOS Utility | |
電子水準器 | 1軸 | 2軸 |
Bluetoothに対応
低消費電力でスマートフォンとの常時接続を可能にするBluetoothを搭載しています。これにより電源オフ状態から遠隔操作で画像閲覧や転送が可能となりました。スマートフォンで写真をSNSへ投稿したり友達とシェアする人にとって重要なポイントと言えるでしょう。
電源
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
バッテリー | LP-E6N | |
縦位置グリップ | BG-E14 | BG-E16 |
USB充電 | - | - |
USB給電 | - | - |
撮影可能枚数 | 約1300枚 OVF |
約670枚 OVF |
バッテリーライフが大幅改善
同じバッテリーを使っているにも関わらず、EOS 7D Mark IIと比べて持ちが2倍以上に改善しています。DIGIC 8プロセッサーが超低消費電力なのでしょうか?バッテリーグリップを装着することでさらに差が開きそうです。
ボディサイズ
EOS 90D | EOS 7D Mark II | |
ボディサイズ 幅 | 140.7 | 148.6 |
ボディサイズ 高 | 104.8 | 112.4 |
ボディサイズ 奥 | 76.8 | 78.2 |
質量(メディア・バッテリー含) | 701 | 910 |
質量(ボディのみ) | 619 | 820 |
防塵防滴 | 対応 | 対応 |
動作温度 | 0℃?+40℃ | 0℃?+40℃ |
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