OM-D E-M1 Mark IIを携えて夏の山間部へぶらっとドライブ。その合間に撮影した画像を掲載しながらE-M1 Mark IIの短いレビューを掲載します。
*今回は画質重視のためFlickrに保管している画像を直接記事に掲載しています。クリックするとFlickrへ飛びます。
龍双ケ滝
「Laowa 7.5mm f/2 MFT C-Dreamer」にND500フィルターを装着した状態でハイレゾショット。絞りはF8まで絞り、シャッタースピードは20秒。つまり20秒×8枚の合成写真。
スローシャッターとハイレゾショットの相性はとても良好。20秒の長時間露光にせずとも、1秒や2秒程度のスローシャッターでもそれっぽく表現できてしまう。流れている部分の合成処理が非常に優秀。PENTAXのハイレゾショットではどうしてもドット柄になってしまうが、オリンパスのハイレゾショットではそれが皆無(目立たない)。
Laowa 7.5mmのレンズ性能にも驚かされる。これほど小さいレンズでよくぞここまで安定した写りをするものだ。ハイレゾショットで収差の粗が目立ちやすいにもかかわらず、色収差が全く目立たない。
開放F値がF2と明るいためND500を付けたままでもマニュアルフォーカスはらくちん。実絞りであるため、F2でピントを合わせた後にF8まで絞る。と言ってもこのような撮影の場合はゾーンフォーカスでそのまま撮影できる。
ハイレゾショットRAW現像(8000万画素相当)の解像力には耐えられないものの、四隅まで安定した描写だ。残念なことにNDフィルターによって四隅が若干だがケラレている。
ご存知のようにこのレンズは防塵防滴で無い。滝を下から撮影する場合には飛沫がもろにカメラを襲う。濡れネズミになるような量ではないものの、心配であればタオルなどで包む準備をしておいた方が良いでしょう。
続いては「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」を使った手持ち撮影。一眼カメラのボディとレンズの組み合わせでは最も手ぶれ補正が強力と言っても過言ではない組み合わせ。
従来の常識を覆すような手持ちスローシャッターを実現している。上の写真は広角12mmで8秒露光で撮影したもの。
ご覧のように細部まで手振れの影響を受けていない。パーフェクトだオリンパス!
難点はLaowa 7.5mm F2よりも開放F値が2段くらいこと。ND500を付けるとこのようなシーンではマニュアルフォーカスも難しくなる。
E-M1 Mark IIには121点の像面位相差クロスセンサーが配置されているため、いっそコントラストAを使わないAF-Cと言うのも一つの手。
40mmの2.5秒も難なく成功。むしろどこまで行けば失敗の山を築くことになるのか分からない。
そこでさらに長秒露光にチャレンジ。
今度は40mmで6秒のシャッタースピード。うん、問題無し。
シビアに見ると僅かだがブレの影響を受けているような…いないような…。
今回の被写体ではあまり気にしなくて良さそうな程度ですね。
25mmの10秒チャレンジ。
手前の木々がやや微風で揺れているものの、奥の幹は問題無し。
100mmの1.3秒露光。
正直に言うと、1秒では失敗率が跳ね上がった。そこで、手すりに体を預けて撮影したところ、成功率は50%程度まで上昇。
と言う訳で、何か体を預けることができる物体があるならば全域で手持ちのスローシャッターが可能。一脚があればなおよし。
最大の障害は周辺の環境。
風であったり、観光客の邪魔にならないような立ち位置だったり、蚊、ハエなどの羽音などなど。
EOS 6D Mark II+Irix 15mm F2.4 Blackstoneにて。防塵防滴の組み合わせだと、水面スレスレのローアングル撮影もやぶさかでない。
このような撮影をするのであれば「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」のような防塵防滴の超広角レンズを使いたいところ。ただし、7-14mm系は前玉を保護するフィルターを装着できない、もしくは角形フィルターという高コストのアクセサリーを買う必要がある。すると「LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.」が無難な選択肢だが、広角8mmなので7mmや7.5mmからするとやや画角が狭い。
う?ん…悩むなぁ…。
足羽川渓谷
ここでは「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」にC-PLフィルターを装着して撮影。やや光量が少なくなりシャッタースピードが低下するが、前述の通り手ぶれ補正が強力なので問題無し。
夏休みと言う事もあって水遊びをする観光客が多い。シャッタースピードによっては人物が不自然にブレてしまうのが難点か。
解像力は申し分ない。風景撮影は12-100 PROと72mmフィルターを揃えればコンプリートかも。
高倍率の定説を覆す高解像レンズですねえ。
フルサイズやAPS-Cを同時に使いつつも「いや、12-100 PROで良いじゃないか?」と苦悩する日々。
木漏れ日が漏れる渓谷はダイナミックレンジが試されるシーン。とか言いつつ、フルサイズでもハイライト飛びますけどね!
E-M1 Mark IIのダイナミックレンジはDxOMarkのセンサースコアを信じるならばキヤノンのフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark III」や「EOS 5Ds R」よりも良好。E-M1やM10、M5 Mark IIとの差も僅差なのでOM-Dシリーズは5D3・5Dsよりも良かったりする。
勝った負けたの話では無く「これだけダイナミックレンジあれば十分だよね?」と言うこと。
しかし、以前から記事にしているようにオリンパス機の適正露出はハイライトの白飛びを重視しているためシャドーが犠牲になりやすい。確かにこのようなシーンでハイライトの白飛びを防ぐならば確かな一手だと感じる。
ただし、ハイライトが飛んでも良いからシャドーを重視したい場合には「拡張感度Low」を使うか、露出調整でハイキーで撮影後に減感することをオススメ。ハイライトを飛ばしたくないのであれば通常感度が良し。
今回は一眼レフ「EOS 6D Mark II」とミラーレス「OM-D E-M1 Mark II」を併用していた。
そこで気が付いたのが偏光フィルターの使い勝手の良し悪し。
素の光をファインダー越しに見ることが出来る光学ファインダーと違い、液晶表示のミラーレス一眼では偏光フィルターの効果を確認し辛い。これは思いもよらぬことだった。
遠景におけるマイクロコントラストの変化を読み取るならば光学ファインダーの方が圧倒的に分かりやすい。同じ場所をミラーレス一眼の液晶ファインダーで確認するためには拡大表示などでアシストする必要がある。
なるほどそれでKenkoはPLファインダーのミラーレスパッケージなるものを売っているのか。
PLファインダーには目盛りが印字されており、同社の「C-PL Vernier」の目盛りと同期しているらしい。なるほどねぇ。
しかし、残念ながらC-PL Vernierは最近ディスコンとなってしまった。現在ある在庫が無くなり次第入手不可能となる。
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