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FUJIFILM X-M5はVlogミラーレスの中では静止画撮影もしやすいカメラ

DPReviewが富士フイルム「FUJIFILM X-M5」のファーストインプレッションを公開。Vlog向けカメラの中では静止画撮影時の操作性や機能性が良く、バランスの取れた小型軽量ハイブリッドカメラと評価しています。

DPReview:Fujifilm X-M5 Initial Review: a camera for the content age

最新アップデート

  • X-Mのラベルが付いたカメラを見るのは本当に久しぶりだ。
  • X-M1は2013年に発表され、Xマウントを搭載したカメラとしては3台目。
  • 最近のラインナップで直接的な先代機種を見つけるのは少し難しい。
  • X-S20と同じセンサーとプロセッサーの組み合わせを搭載しており、V-logにも同じく重点を置いている。
  • X-S20は手ぶれ補正センサーと電子ビューファインダーを搭載した、はるかにハイエンドなカメラである。
  • X-30 IIはX-M5と同等の価格帯。しかし、以前のモデルにはない機能もいくつか搭載されている。

小さなデザイン

  • 非常に軽量かつコンパクトで、パワーズームキットレンズを装着しても500g(17.6オンス)以下。
  • 家を出る際にこれを持ち出さない理由を見つけるのは難しい。
  • 主観的な意見だが、非常に格好良い。
  • 富士フイルムのレトロな美しさと現代的な機能性を継承。
  • X-T50にも搭載されているフィルムシミュレーションダイヤルを装備。

4K LP動画

  • センサーをクロップしてカメラがオーバーヒートする前に長時間録画できる4Kおよび1080pの「ロングプレイ」モードが搭載されている。
  • LPモードは1.18倍クロップで、23.98p、24p、25p、30pで利用できる。
  • HD LPモードは50pと60pのみで、1.29倍のクロップ付きとなる。
  • 同社によると、気温25℃(77°F)でLPモードを使用した場合、4Kで1時間以上、40℃(104°F)で20分程度の録画が可能だという。
  • 2つの新しい低ビットレートオプションが搭載されており、25Mbpsと8Mbpsで映像をキャプチャできる。すでに大幅に圧縮されているソーシャルメディアでのみ使用するような場合、画質を犠牲にしてファイルサイズを小さくできることを意味する。
  • より重いコーデックで撮影したい場合は、オプションの冷却ファンに対応しており、画質やクロッピングを妥協することなく記録時間を延長できる。

3つのマイクシステム

  • 音声と周囲の雑音を区別しやすくするために、カメラにマイクを追加した。
  • インターフェースでは、全方位を入れるか、前方の音声にフォーカスするか、後方からの音声にフォーカスするか、あるいはその両方にするかを選択できる。
  • また、同社は、カメラの風切り音低減機能が改善され、エアコンなどの常時発生するノイズを低減する新しい「定常ノイズ低減」モードが追加されたと述べている。
  • 外部マイクを接続したい場合は、カメラ背面のポートで接続可能。バリアングルモニタ展開中にプラグやケーブルが画面を遮ることがない。カバーはカメラ本体に接続されているため、外出時に小さなゴム片をなくす心配もない。

V-log用UIをアップデート

  • V-logモードはX-S20にも搭載されていたが、X-M5用にアップデート。最も重要な設定をさらに簡単に制御できるようにした。
  • 標準の動画撮影インターフェースとは別の独自のUIが用意されている。
  • タッチパネルに比較的大きなボタンが表示され、フォーカス、再生モードへのアクセス、録画の開始と停止を操作できるようになる。
  • メニューボタンを押すと、他の設定用のコントロールが表示され、カメラを回転させることなく、瞳オートフォーカス、電子式手ブレ補正、「人物強化」モード、背景ぼかしモード、製品優先モードなどを操作することができる。
  • カメラを回転させることなく縦方向の動画を撮影できる新しい9:16ショートムービーモードに切り替えることもできる。
  • V-logモードでは、15秒、30秒、60秒のクリップを録画するモードを選択できる。
  • コーデックや解像度などの設定を変更するには、カメラ背面の物理ボタンを使用する必要があるが、V-logモードでは、タッチパネル上で必要な操作のほとんどを行うことができ、初心者でも簡単に操作できる。

9:16 ショートビデオモード

  • カメラを物理的に縦向きに回転させる必要はなく、フレームの中央から1080 x 1920の画像を切り取ることで縦型動画を実現する。
  • ディスプレイには16:9のフル画像が表示されるが、記録されていない部分のフレームは暗くなる。
  • 転送するのに適したサイズと速度になる。デフォルトでは、8Mbpsのビットレートで録画するが、これを25Mbpsに引き上げることも可能である。
  • ファイルサイズは撮影する内容によって異なるが、8Mbpsで撮影した60秒のクリップは通常100MB未満、25Mbpsで撮影した場合は250MB未満になる。
  • 15秒、30秒、60秒の記録制限は上限値であるが、制限時間に達する前に録画を停止することも可能である。

USBからスマートフォンへの転送

  • USBケーブルを使ってXAppでファイルをスマホに転送することも可能。
  • Wi-Fiよりもはるかに高速で信頼性が高いはずだ。このカメラが誰を対象としているかを示すもう一つの兆候である。

比較

  • ソニーZV-E10 II
    X-M5と最も類似した競合製品である。
    この製品も3つのカプセルマイクを搭載しており(マイク用の便利なウィンドカバーが付属している)、背景ぼかしモードと製品レビューモード、マイクおよびヘッドフォンジャックを備えている。
    また、動画にも同様に重点を置いており、10ビット内部記録と4K/60p記録が可能である。ただし、X-M5と同様に電子ビューファインダーを搭載していないため、写真撮影にはコストがかかる。
    ただし、X-M5はメカニカルシャッターを搭載。AFはソニーが優位に立っていたが、今のところ富士フイルムの最新世代カメラがそれを覆すようなものではない。
  • ソニーα6100
    ヘッドフォン端子がない、8ビット動画、4K/30pモードのクロップなどにより、X-M5の仕様にはまったく及ばない。
    しかし、ファインダーは写真機能を第一に、ビデオは二の次と考えている人にとっては、より魅力的なものとなるだろう。
  • X-T30 II・EOS R50
    ほぼ同じような話だが、後者はこのラインナップの他のカメラよりもかなり安価であることと、最も美しいディスプレイを備えていることで際立っている。

ボディと操作性

訳注:参考までに製品画像を掲載

  • ソニーのZV-E10 IIと比較すると、寸法上のわずかな違いよりも小さく感じられる。
  • グリップがかなり浅いものの、信頼感がある。
  • ほぼ全体がプラスチック製だが、特に安っぽくは感じない。
  • 使用中にきしみや軋みが生じることもなく、ボタンは心地よいクリック感があり、ダイヤルやヒンジはしっかりと作られている。
  • コントロールダイヤルが2つ装備されているのも嬉しいポイント。
  • Qボタンの位置や形状は理想的とは言えない。アクセスがやや難しい。
  • SDカードスロットがバッテリー横は少し残念。
  • 潜在的な欠点は方向パッドがないこと(カスタマイズ登録枠が4つ減る)。
  • モードダイヤルには「AUTO」も含まれているので、メラの世界に初めて触れる人にも役立つはずだ。また、「フィルター」設定ではトイカメラモードが有効になるが、これはほとんどの人にとってはあまり役に立たないだろう。
  • 画像の見た目をいろいろと試してみたい人は、代わりにフィルムシミュレーションダイヤルを使うと良いだろう。
  • 動画モードとV-logモードは全く異なる動画撮影モード。それぞれ別の設定があり、全く異なる撮影モードを素早く切り替えることができる点に注目すべき。

バッテリー

  • 8.7 Wh NP-W126sバッテリーを使用している。
  • X-M1の時代から存在し、X-T50のような最新機種にも採用されている。
  • 上位機種で物理的に大型のカメラでは、より新しい、より大容量のモデルに移行している。
  • 撮影可能枚数は約330枚、エコモードを使用すれば440枚とされている。
  • 1日か週末の散発的な撮影には十分だろうが、このクラスで最高レベルのバッテリーとは言えない。

ファーストインプレッション

  • X-M5は写真撮影に重点を置いたX-Eシリーズではない。写真と同じくらい動画も撮影する人や「カメラに興味がある人」向け。
  • 正直に言えば、この価格帯の新しいカメラはもう出ないだろうと諦めかけていたので、1,000ドル以下のキットがまだ死んでいないことを知って嬉しい。
  • 現代のVloggerやコンテンツ制作者がカメラに何を求めているかを理解するために時間を費やしたことが実感できる。
  • 小型にもかかわらず、良い音声を録音するために不可欠なマイクとヘッドフォン端子が装備されている。
  • Vlogモードとそれに付随するツール一式は、自分自身を撮影しようとしている人々にとって最適であるように思える。
  • 縦長クリップモードは馬鹿にされやすいが、クリエイターによっては本当に時間を節約できるものだと私は思う。
  • フィルムシミュレーションダイヤルにより、ポストプロダクションでLUTをあれこれいじくり回すことなく、簡単に美的感覚を選択できる。
  • X-M5にはいくつかの顕著な欠点がある。
    ・手ぶれ補正センサーを搭載していない。歩き回って撮影する場合には問題となる・
    ・ローリングシャッター効果さえも補正できるとしているが、1.32倍のクロップが伴う。
    ・4K 60fpsで撮影する場合もクロップが追加される。
    ・AFシステムは、改善されているとはいえソニー、ニコン、キヤノンと比較すると、まだ明らかに二流。
  • それでも静止画や動画の撮影は非常に楽しく、価格を考慮すると、趣味を始めたばかりの人にとっては、多少の不都合があっても価値があるかもしれない。
  • サイズと重量のおかげで持ち運びが非常に楽で、EVFのないカメラで撮影する際のエルゴノミクスはほぼ完璧である。

繰り返しになるが、これはプロや熱心なフォトグラファー向けのカメラではない。それでも、これまでテストしたV-logに重点を置いたカメラのなかでは、静止画モードの操作性は最も優れている。(メカニカルシャッターやジョイスティックの搭載)

富士フイルムは良いバランスを保っているように思える。一部の人々は、同社がさらに多くの機能や性能を追加することを望んでいるかもしれないが、それらの機能や性能を追加すると、このカメラのサイズや価格が犠牲になるだろう。

第四世代と第五世代のスペックが入り混じるV-log向けの比較的低価格なXシリーズカメラ。センサーとプロセッサの組み合わせはX-S20と似ていますが、ボディ内手振れ補正や電子ビューファインダー非搭載、そして新型の大容量バッテリーではありません。そのぶん小型軽量で低価格となっており、トレードオフを理解・許容できるのであれば面白い選択肢。

DPReviewのファーストインプレッションでは、いくつかの注意点を挙げつつも、小型軽量なVlogカメラとしては守備範囲の広いカメラに仕上がっていると評価。ただし、手振れ補正非搭載のため、動きながら撮影するスタイルには適していないかもしれません。また、AFはトップクラスと比べると二流と断言しており、まだ改善の余地を残している模様。

富士フイルム FUJIFILM X-M5 最新情報まとめ

 

主な仕様

  • センサー:2,610万画素 X-Trans™ CMOS 4
  • プロセッサ:X-Processor 5
  • JPEG/HEIF/TIFF/RAW
  • 9:16ショートムービーモード
  • ISO 160-12800
  • 拡張ISO 80-51200
  • メカニカルシャッター:15分〜1/4000秒
  • 電子シャッター:15分〜1/32000秒
  • フラッシュ同調速度:1/180秒以下
  • SD UHS-I 対応スロット
  • ボディ内手振れ補正なし(動画電子手振れ補正のみ)
  • インテリジェントハイブリッドAF
    ・13×9 / 25×17
    ・被写体検出:動物/鳥/クルマ/バイク&自転車/飛行機/電車
  • 3.0型 バリアングル式液晶モニタ 104万ドット
  • ファインダー非搭載
  • 連続撮影速度
    ・メカニカルシャッター:~5fps
    ・電子シャッター(x1.25):~30fps
    ・電子シャッター(クロップなし)~20fps:
  • 連続撮影枚数:
    ・約20コマ/秒 非圧縮RAW 23枚
    ・約10コマ/秒 非圧縮RAW 24枚
  • 動画
    ・MOV / MP4
    ・HEVC/H.265 / MPEG-4 AVC/H.26
    ・Long GOP
    ・6.2K 29.97p
    ・4K 59.94p
    ・FHD 240p
  • Vlogモード
  • 20種類のフィルムシミュレーション
  • USB-C 10Gbps
  • HDMI D
  • Wi-Fi:802.11b/g/n
  • Bluetooth Ver. 4.2
  • 3.5mm マイク(背面に搭載)
  • NP-W126S バッテリー
    ・省電力 440枚
    ・通常 330枚
    ・6.2K 45分
    ・4K 50分
    ・FHD 45-50分
  • サイズ:111.9×66.6mm
  • 重量:355g

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