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NOKTON Classic 40mm F1.4 S.C VM レンズレビューVol.2 遠景解像編

コシナ フォクトレンダー「NOKTON Classic 40mm F1.4 S.C VM」のレビュー第二弾を公開。絞り開放は球面収差やコマ収差でかなりソフトな画質ですが、F8からF11まで絞れば4500万画素でも隅まで良好な結果が得られる模様。

NOKTON Classic 40mm F1.4 S.C VM のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2023年6月23日 晴天 無風
  • カメラ:Nikon Z 8
  • アダプター:TZM-02
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO 64 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Camera RAW ・Lightroom Classic CC現像
    シャープネスオフ
    レンズ補正オフ
  • 注1:アダプター経由でのレビューであるため、ライカMマウントカメラ装着時とは異なるテスト結果である可能性があります。
  • 注2:四隅の減光が強かったので、隅のみ露出を補正して現像しています。(解像性能のチェックであり、減光効果は別カテゴリでテスト)

テスト結果

絞り開放付近は各種収差の影響でソフトな結果。中央は球面収差が残っているので低コントラスト、隅に向かってコマ収差の影響でさらにソフトな結果となっています。F2~F2.8まで絞ると中央から広い範囲はシャープな結果が得られますが、周辺や隅の画質を改善するにはF5.6~F8まで絞る必要があります。F8からF11まで絞ると、4500万画素のZ 8でも満足のいく結果を得ることが可能。

中央

絞り開放こそ若干ソフトですが、1段絞ると大幅に改善。F4でピークの画質に到達し、4500万画素のZ 8でも細部までシャープでコントラストの高い結果を得ることができます。F11以降で回折の影響を受けるものの、最小絞りまで実用的な画質を維持。

周辺

中央と比べるとソフトな画質。F4まで絞ると画質が安定してきますが、シャープな結果を得るためにはF8まで絞ったほうが良いでしょう。ベストはF11ですが、残存する倍率色収差の影響でF8との違いは分かりづらい。

四隅

周辺部と同じ傾向。絞り開放からF4くらいまでは諸収差の影響でソフトな画質。風景などで隅までシャープな結果を得たい場合はF8まで絞っておくのがおすすめです。

まとめ

NOKTONらしい結果となりました。絞り開放は球面収差やコマ収差の影響が強く、フレーム隅までシャープな結果を得るには大幅に絞る必要があります。ただし、しっかりと絞ると結果が付いてくるので、風景や都市の撮影などで快適に使うことが可能。F8よりも小さなF値では周辺や隅がややソフトとなるので、躊躇せずにF8・F11まで絞るのがおすすめ。コマ収差の影響が非常に強いので、点光源が多い夜景・天体のようなシーンとは相性が悪いです。十分に絞ることができる環境であれば問題ありませんが、絞り開放の解像性能が重視されるシーンでは別の選択肢を検討したほうが良いでしょう。ただし、絞って撮影できる工場地帯などの撮影では、綺麗でシャープな光条がプラスとなる可能性があります。

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