DPREIVEWがオリンパスのイメージング事業部長にインタビューした内容を記事として発信しています。
インタビュー
- (価格が高いのでは?という質問に対して)E-M1 Mark IIは価格で勝負するカメラではなく、高い価値をもつ商品として提供している。
- 我々は静止画を重視しており、動画の手ぶれ補正は副産物だ。我々の方向性は一貫しており、研究開発も(動画機能に)迷走せず静止画へ注力している。
- 動画機能はまだまだ学ぶ事が多いものの、手ぶれ補正技術には相当の自信を持っている。主な課題は熱管理で、録画時間が30分に制限されている理由の一つとなっている。
- E-M1 Mark IIの主な購入者はオリンパスのコアユーザーだ。そして彼らは静止画を好む傾向にある。
- (GH5のような動画カメラを作るか?という質問に対して)動画機能を無視するわけでは無いが、今は計画が無い。パナソニックについて言えばGH5は素晴らしいビデオカメラで、動画用レンズを作るメーカーを含めて35社がマイクロフォーサーズ規格に参入している。これはユーザーに非常に良いことだろう。
- 我々は3?4年先を見据えて取り組んでいる。より長いレンズで三脚が必要無くなるように、手ぶれ補正の技術をさらに向上させたいと思っている。
- (2020年オリンピックにプロがミラーレスを手に取るか?という質問に対して)オリンピックのようなイベントに向けてプロカメラマンに機材の提供はしているが、サポートチーム(キヤノンのように設備とサポート・メンテナンスの人員)が無い。これは我々の強みにはならないだろう。
- PENシリーズは主に男性が多く、E-PLは若い女性の割合が多い。高付加価値製品を目指しており、若くてスタイルに敏感な顧客をターゲットに設定している。
- Canon・Nikonユーザーは既にシステムを構築し、完全に乗り換える事は出来ないでしょう。しかし技術開発を継続し、一眼レフユーザーのセカンドカメラとしての需要を刺激していきたいと考えている。
- カメラ市場は縮小しているが、ミドル・ハイエンドの市場は残ると考えている。我々は重要な技術を選択しながら(資金面で技術の選択をする必要があるため)研究開発を続ける必要がある。
E-M1 Mark II購入者のおよそ80%がオリンパスユーザーと述べていますね。競合他社ユーザーへのアプローチは一朝一夕で成し遂げる事ができるものでは無いようです。
オリンピックに対する意気込みはフジフィルムと違ってあまり熱心ではなさそうですね。
最近のオリンパスからはカメラもレンズも驚くような製品が登場していますので、今後も技術開発の成果が表れてくることを期待したいところ。”三脚が必要なくなる”という手ぶれ補正性能が「手持ちハイレゾ」に繋がる日が来たら、”ゲームチェンジャー”と呼ぶにふさわしい驚異的なカメラかもしれませんね。(インタビューでは”より長いレンズで三脚要らずの手ぶれ補正”と述べています)
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