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裏面照射型MOSセンサーはまだ先か…
IMAGING RESOURCEがオリンパスへのインタビュー記事を発信しています。当面の間はE-M1 Mark IIはMark IIIと併売、12-45PROのような小型軽量レンズを他にも検討、裏面照射型MOSセンサーはまだ先っぽい、などなど…
事業・Covid-19について
- (アメリカの投資家の影響で)オリンパスが映像事業を売却するという噂もあったが、現時点でそのような計画が無いのは明らかだ。今すべきことは市場での地位を強化し、収益を安定させることだ。マーケティングを続け、新製品を開発し続けるだろう。
- コンシューマービジネスは新技術の開発をリードしており、医療などの他部門に活かされている。永久に売却の可能性を否定することは出来ないが、現時点で売却の計画はない。
- ベトナム工場への移転は完了している。これは新製品の増加率を見ても明らかだ。工場移転までは製品開発と製造に遅れがあったものの、今は追いつき、加速している。
- 工場はベトナムだが、サプライチェーンの一部はまだ中国にある。そのためコロナウイルスの影響があるかもしれないが、現時点で大きな影響は見られない。(編集者注:3月上旬にオリンパス本社を訪れた時のインタビューである)
- (記事公開前に手に入れたオリンパスの最新情報として)
現時点で映像事業の供給について大きな影響はない。ベトナム工場では予防措置を講じている。従業員の健康と福祉を最優先事項とし、リスクを警戒しながら供給を維持するため出来る限りのことをしている。- モデルごとに状況は異なるが、一部の地域で供給が鈍化し、そして需要も鈍化している。世界的にみて在庫不足はない。
- 中国は徐々に通常勤務を再開しているが、その他アジア諸国やアメリカ、ヨーロッパや中東・アフリカになる多くのオフィスはまだテレワーク中だ。
- 新型コロナウイルスの状況に注意しながら、出来る限り適切なタイミングで新製品を発表していく。
- (アメリカの流通・サポート事情に関する話は割愛)
E-M1 Mark III・Mark IIについて
- 現時点ではE-M1 IIはE-M1 IIIとともに市場に残ることになる。地域によって少し違うが、グローバルな視点で見ると、現在はどちらも一緒に存在している。
- 一部の顧客には新しいE-M1 IIIをおススメするが、全ての拡張機能を必要としない可能性がある顧客は引き続きE-M1 IIを購入可能だ。
- アルゴリズムの全面的に見直し、全体的にAF性能が向上している。顔優先・瞳優先AFだけでなく、人間の認識やパターン認識を利用することで、顔が完全に見えていない場合や認識しにくい場合でも、被写体を追跡できるようになった。
- E-M1 Mark IIと比べると、瞳の認識は従来の1/5の大きさで認識でき、顔の認識は従来の2/3の大きさで認識できるようになった。
- 内部テストを実施してみたところ大きな改善効果を得ることが出来た。人間の認識とパターン認識で、何らかの形で目が消えたり見えなくなったりしても、ある程度のパターン認識で、顔や目の検出がで可能だ。
- 星空AFは単なるコントラストAFでは無い。通常のコントラストAFでは検出が困難だ。星空AFではいくらかでフォーカス時のイメージを利用している。これらの推定値を利用して最も輝度の高いイメージを見つけている。ピントの山を見つける方法は企業秘密だ。
- インテリジェント被写体認識AFはどのような対象を開発する必要があるのか調査中だ。いくつか良いフィードバックと要望を受け取ったので検討中である。
- 現時点でインテリジェント被写体認識AFを一つのプロセッサーで動かすことは出来ない。2つのプロセッサーが必要となるが、1つでも処理できるように開発中だ。
- ライブNDはE-M1Xの時点でプロセッサーが二つ必要だったが、E-M1 Mark IIIのTruePic IXプロセッサーは一つで動作させることが出来るようになった。インテリジェント被写体認識AFについても開発チームが取り組んでいる。
150-400mmPRO・12-45mmPROについて
- (開発発表から1年以上経過しており、実際に市場に出るのはいつごろか?)
もちろん、具体的な情報を述べることはできない。開発は本当に進んでおり、2020年内にリリースを目指している。大きな問題は見当たらないので年内のどこかで発表を期待できる。- このレンズは影響が大きいと考え、かなり早い時期に開発発表した。当時はフルサイズミラーレスが数多く発売されていたので、オリンパスとしての方向性と独自性を市場に示したかった。
- (12-45PROのように小口径で手ごろな価格のPROレンズを計画しているか?)
YES。実はハイエンドユーザーからも小型軽量なレンズの要望は多くいただいている。現在そのようなレンズを開発中だ。コンパクトサイズながらPROクオリティである。- E-M5 Mark III 12-45mm PROキットは検討中だ。
E-M5 Mark III・値下げについて
- 昨年11月に発売してから順調だ。地域にもよるが、期待通りである。
- 基本的に顧客を増やしたいと考えており、カメラをより多くのユーザーに買ってもらいたいと考えている。値下げは手段の一つに過ぎないが、市場を見ながら手頃な価格設定にしなければならない。
- ビジネスの観点からより多くのレンズを販売したいと考えている。ボディが売れれば、レンズを購入する顧客が増えることを意味している。
- 競合他社もいくつか積極的な価格設定で販売していることは知っている。時には競争力のある価格設定も必要だ。
- マイクロフォーサーズはセンサーが小さいので、価格が安くなるはずだと感じる顧客もいる。それも一つの観点だが、大型センサーや高画素センサーを求めていない顧客に優れた画質を提供できると信じており、その価値にこだわりたいと思っている。
- 我々の開発哲学は一貫しており、独自の価値を維持したいと考えている。
裏面照射型MOSセンサーについて
- 基本的に製品開発の全体的なゴールを達成するためにセンサーを選択する。現時点でそれは表面照射型MOSセンサーだ。
- もちろん将来的に裏面照射型センサーを採用しないわけでは無いが、我々の戦略と目標による。現時点では表面照射型センサーが選択肢となる。
- オリンパスの強みは小型軽量・強力な手ぶれ補正・システム全体の独自性だ。さらに素晴らしい光学技術を持っている。実際、野鳥撮影のフォトグラファーから評価されており、オリンパスの利点を理解している。野生動物や山岳写真、フィールドマクロなどでもオリンパスの強みを感じることが出来る。
とのこと。
新型コロナウイルスの影響が世界各地に広がっており、オリンパスも少なからず販売に影響しているみたいですね。ただし製品開発や生産・在庫に問題は無い模様。今年は既にE-M1 Mark IIIと12-45mm F4 PROが登場しており、さらなる新製品に期待したいところですねえ。話では12-45PROと似た小型PROレンズを開発中なのだとか。個人的にはF4広角ズームに期待(レンズロードマップにはそれっぽいレンズが示されているので)。
E-M1 Mark IIIの登場でMark IIが勢いよく値下がりしていますが、当面の間は併売されそうですね。となるのと、今後どこまで値下がるのか気になるところ。昨年11月に発売したE-M5 Mark IIIより安くなっているので市場を食い合っている気がしないでもないですが…。
インテリジェント被写体認識AFの新しい被写体は急務。改良した顔検出と同時にパナソニックの人体認識のような機能が組み込まれるのがベストですが、インタビューを見る限りではまだ先っぽいですねえ。噂ではそろそろE-M1X用のメジャーファームウェアアップデートがあるとか言われていますので、何らかの新機能を期待したいところ。
150-400mmはかなり早い段階で開発発表された模様。それで製品化まで時間がかかっているのか…納得。確かに、2019年初旬は2018年下旬から過熱したフルサイズミラーレス市場に注目が集まってた時期です。オリンパスとしては少し焦りがあったのかもしれませんね。150-400PROは使ってみたい気もしますが、高いでしょうねえ。
多くの人が気になっていると思われる裏面照射型センサーの搭載はまだ望み薄のようです。技術的な問題なのか、ビジネス的な問題なのか不明。現時点で十分良好な画質だと思いますが、小型センサーの強みだったセンサー読み出し速度や手ぶれ補正が徐々にラージフォーマットと差が無くなってきているのは確か。そろそろテコ入れして欲しいと思うのです。
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