IMAGING RESOURCEがオリンパスの最高技術責任者とのインタビュー内容を記事として発信しています。
中々興味深い内容が多く語られているので、興味があれば是非元記事を参照してください。
後半からやや技術的な内容も含まれており、イマイチしっかり抄訳できているか分かりませんが参考までに下記にピックアップしました。
インタビュー内容のピックアップ
- E-M1 Mark IIは我々の予想以上に好評であり、供給不足となってしまった。
- 熊本地震の影響で正式発表をフォトキナ2016(9月)から12月に延期した。この間に出荷台数を溜めておいたものの、米国のような一部の市場ではいまだに不足している。
- フォトキナでの発表から出荷までの間にとてもポジティブな反応を頂いた。
- E-M1 Mark IIユーザーの多くはオリンパスユーザーという調査結果がある。特にOM-Dユーザーがコアとなっている。
- プロの写真家とのコンタクトがあり、既存のプロ(オリンパス製品を使う)のみならず一眼レフを使うプロ写真家も購入している。これは従来のモデルと比べて少し異なる動向です。
- プロ向けのサポートを開始しており、E-M1 Mark II購入後にプロカメラマンからのフィードバックでは非常に肯定的な反応を頂いている。「オートフォーカス性能」「手ぶれ補正性能」「レンズの品質」、これらの優れた性能と軽量でコンパクトな組み合わせが本当に多くの購入に繋がっている。現在はオリンパスユーザーの購入者が多いですが、一眼レフのプロカメラマンも可能性に気づいて注目しています。
- 米国でもプロサポートを開始したが、製品自体は非常に堅牢でありメンテナンスの回数を少なくできるカメラです。(インタビューワーもこれに同意しており、アイスランドで試写した編集者の感想を付け加えています。)
- AF性能を向上させるために、10種類の主要なシーン(一般的な撮影)と8種類の強みを活かすシーン(競合するカメラと差別化できる)を選定し、それぞれのシーンで1万から2万ショットを撮影している。同じシーンで撮影した場合、E-M1と比べて1.5倍のスコアを出している。
- (上記の続き)しかし、我々はその18種類のシーンにおけるスコアに満足していません。まだまだ改善の余地が残されています。
- (上記の続き)このように、結果として、我々は121点のオールクロスタイプの広範囲をカバーするセンサーが必要だったのです。18種類の異なるシーンにおいて、あらゆる側面を考慮して我々が求めるレベルを達成しています。
- 競合するメーカーと比較して、我々のオートフォーカス性能や全体的な性能は今のところ最高スコアであると考えている。
- (IMAGING RESOURCEのE-M1 IIテストで撮影シーンによってはAFを外す場合があることを指摘しての回答)我々は何とかして様々なシーンにオートフォーカスを対応させていかなければなりません。スピードだけでなく、あらゆる側面を考慮する必要がある。このシーンを区別するためには、カメラの賢い処理システムが必要かもしれません。例えば顔認識をはじめ、動物やスポーツ、鉄道、自動車など。これはミラーレス一眼カメラが一眼レフカメラに対し秀でているポイントだ。(一眼レフでもライブビューで顔認識が可能だが、それはもうミラーレスのようなものだよね、と付け加えています)
- (上記の続き)高度な処理を実現するためには処理性能の向上が必要。E-M1 Mark IIでは2つのクアッドコアを搭載しており、8つのCPUを搭載している。これは限られた消費電力の中でイメージセンサーの出力を考慮して得た答えが8つのコアでした。
- (上記の続き)複数のコアを非常に効率的に運用するには、非常に高度なアルゴリズムが必要です。最高のパフォーマンスを持つハードを使うには、洗練されたアルゴリズムが必要でありそれは本当に重要なことです。
- (上記の続き)私の意見では今から5年間でシステム全体のパワーが4倍になるはずです。
- テクニカルな分野でセンサーメーカーとは良好な関係にあり、技術的な議論や意見交換をしている。我々はノイズレベルに関して物理的な限界が近づいていると思います。しかし一方でイメージセンサー自体にもっと知性を持たせることについて議論している。
- 色深度については出力側(テレビやモニター)色空間を考慮しながら必要かどうかを考慮している。
- センサーを動かす(センサーシフト式手ぶれ補正)ためにはそのスペースが必要であり、必然的にサイズが大きくなる。E-M1 Mark IIと同程度の手ぶれ補正効果を下位モデルに搭載すると、それは(旧型と比べて)もっと厚くなったり大きくなったりするかもしれない。それはコンセプトを否定することであり、我々はその方向性を取るのを良しとしない。
- 1インチセンサーカメラの潜在的なユーザーはマイクロフォーサーズの豊富なバリエーション(プロからコンシューマーモデルまで)でカバーできると考えています。
- (上記の続き)コンパクトカメラはマイクロフォーサーズでは実現できないタフ(防水カメラ)ラインを継続している。タフモデルに1インチセンサを使用するかどうかは答えることが出来ません。1インチセンサーかどうかは別として、TGシリーズの後継モデルを計画している。それ以上は言えません。
- 12-100 PROは非常に評判がいい。ここまでの評判を得るとは思ってもみなかった。25mm PROと同様にこの優れた性能のレンズが可能となった背景には、設計技術と製造技術の改善ある。2年前にこのようなレンズを製作は出来なかっただろう。
- 優れた性能の超望遠ズームや大口径単焦点の製造は可能だが、研究開発のリソースは限られている。ユーザーがどんな期待を持っているか?我々はどこに行かなければならないのか?何を優先すべきなのか?これは今私が言える全てです。もちろん、具体的な計画はある。
- 他のレンズメーカーが12-100 PROを見て「一体どうやってそのレンズをその価格で作ることが出来たのか?」と驚いていた。
気になるポイント
- 5年間で4倍のパワー向上
- 1インチセンサーカメラ市場への参入はなさそう?
- TGシリーズの後継モデル
- レンズ製造・設計技術の向上
- レンズロードマップは秘密
5年後にはどのようなパフォーマンスの後継モデルが登場しているのか気になりますね。E-M1 Mark IIの4倍となると…想像もつきません。まだまだ思案中と言った感じなので実現できるかどうかは話半分で聞いておいた方が良さそうです。
TGシリーズは個人的に興味があるので、TG-4の後継モデルが出たら是非買ってみたいところ。1インチセンサーだったら即予約ですな。
防水カメラで大型センサーサイズと言えばNikon 1 AW(1インチ)やライカ X-U(APS-C)あたりですかね。どちらもレンズが巨大で携帯性が良いかと言うとそうでもなかったり。TGのコンセプトからはやや外れるかもしれませんので、従来通りのセンサーサイズかもしれません。
以前に「17mm PROを含めた2つのPROレンズ」や「大口径望遠レンズ」なる噂がありましたが、今のところ明るみに出ていません。12-100 PROの話の中で「製造・設計技術の向上があった」と述べているので、今後登場するレンズも12-100 PRO並みの水準を誇る超性能のズームレンズが登場するかもしれませんね。
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