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シグマ 50-135mm F2.8 DC DNを想定したような光学系の特許出願

2023年12月19日付けでシグマの気になる特許出願が公開。APS-Cセンサー向けの大口径ズームレンズ「50-135mm F2.8 DC DN」を想定したような光学系の実施例を複数掲載しています。

概要

  • 【公開番号】P2023179307
  • 【公開日】2023-12-19
  • 【発明の名称】結像光学系
  • 【出願日】2022-06-07
  • 【出願人】
    【識別番号】000131326
    【氏名又は名称】株式会社シグマ
  • 【課題】手振れ補正機構を搭載し、ズーム全域で開放F値が小さく、小型化を達成した結像光学系を提供する。
  • 【背景技術】
    【0002】
    近年、結像光学系と撮像素子の間に配置され、光線をファインダー光学系に導くクイックリターンミラーを廃した、所謂ミラーレスカメラが普及している。
  • 【0003】
    ミラーレスカメラは、ミラーを廃したことにより筐体が小型化されているため、それに伴い結像光学系の小型化が求められている。また、手振れ補正機構を搭載し、ズーム全域で開放F値の小さい大口径ズームレンズが求められている。
  • 【0005】
    特許文献1では、開放F値が2.8程度の明るい、変倍に際して最も物体側のレンズ群が像面に対して固定されたポジティブリード型のズームレンズが開示されている。特許文献1に開示されたズームレンズは、光学全長が変化しないことにより利便性や堅牢性が高い利点があるが、結像光学系のサイズが大きいという問題がある。
  • 【0006】
    特許文献2では、開放F値が2.8程度の明るい、広角端における光学全長が短縮化されたポジティブリード型のズームレンズが開示されている。特許文献2に開示されたズームレンズは、開口絞りよりも像側に、変倍に際して移動する径の大きいレンズ群が多く配置されているため、変倍に要する機構が大型化し、レンズ鏡筒の径方向のサイズが大きいという問題がある。
  • 【0007】
    本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、手振れ補正機構を搭載し、ズーム全域で開放F値が小さく、小型化を達成した結像光学系を提供することを目的とする。

実施例1

  • 焦点距離:51.50-132.00
  • F値:2.92
  • 画角:31.56-12.01
  • 像高:14.20
  • 全長:130.00-154.13

複数の実施例が掲載されていますが、全ての実施例が「50-135mm F2.8」を示しているので割愛。像高からAPS-C向けの大口径望遠ズームレンズと思われます。「10-18mm F2.8 DC DN」「18-50mm F2.8 DC DN」とセットとなりそうな焦点距離ですね。収差図を見る限りではズーム全域で収差を綺麗に補正しているように見えます。

フルサイズ用の「70-200mm F2.8 DG DN OS」とは異なり、ズーム操作によって内筒が伸びるタイプのレンズとなるようです。光学系の縮長は130mm程度のコンパクトで収納性は良さそう。

シグマが商品化前の光学系に関する特許出願を公開することは珍しく、これが本当に実現するのかどうかは不明。検討段階で廃案となった可能性が高いと思いますが、少なくともシグマはAPS-C用の大口径望遠ズームレンズを検討中なのかもしれません。

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