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2020年5月7日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開されています。レンズ個体差の偏心情報をレンズ内に格納してボディ内手ぶれ補正の効果を最大化する技術のようですね。ボディとの通信能力が向上しているRFレンズ用でしょうか?
- 【公開番号】特開2020-71398(P2020-71398A)
- 【公開日】2020年5月7日
- 【発明の名称】撮像装置および交換レンズ装置
- 【出願日】2018年10月31日
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】 交換レンズを大型化することなく、交換レンズのイメージサークルの中心がずれた場合でも撮像素子の防振のためのシフト可能量を確保すること。
レンズは製造過程で多少の偏心が発生し、イメージサークルがずれています。ボディ内手ぶれ補正は多少の偏心を想定したイメージサークル内(文献では実効イメージサークルと呼ばれています)で可動するようになっており、可動範囲の制限に無駄がある模様。実効イメージサークルを広げるにはレンズの大型化で設計段階のイメージサークルを大きくする必要があるものの、これは好ましくない手段。
そこでキヤノンは製造段階で個体特有のイメージサークル情報をレンズ本体に記憶。ボディ側の手ぶれ補正ユニットはレンズのイメージサークル情報を活用して補正範囲の最大化を図る技術のようです。最大化した場合の周辺画質が気になるものの、手ぶれ補正優先であれば有効な機能と言えそうです。
ちなみに実施例3では光学手ぶれ補正・センサーシフト式手ぶれ補正の協調について述べており…
・広角レンズ:光学IS=イメージサークル調整・ボディIS=防振
・望遠レンズ:光学IS=防振・ボディIS=イメージサークル調整
と言った使い方をする模様。
レンズでイメージサークルずらせるの?と思ったものの、そういえばシフトブレに対応している手ぶれ補正もありましたね。(キヤノンでは「ハイブリッドIS」と呼んでいます)
キヤノンはフルサイズミラーレス「EOS R5」でボディ内手ぶれ補正を搭載することが確定しており、ボディ内手ぶれ補正に関連した技術を色々と検討しているみたいですね。この特許技術を実用化するかどうか不明ですが、レンズ通信機能が向上しているRFレンズなら実現可能なのかもしれません。
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