2022年3月23日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。手ぶれ補正や絞り、インナーフォーカスに対応する複雑な光学設計のフルサイズ対応ミラーレンズのようですね。
概要
- 【公開番号】特開2022-45962(P2022-45962A)
- 【公開日】令和4年3月23日(2022.3.23)
- 【発明の名称】反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置
- 【出願日】2020-09-10
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系を提供する。
- 【0002】
撮像装置に用いられる撮像光学系として、レンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)が短く、小型(コンパクト)でフォーカス時や防振時に高い光学性能を有することが求められている。- 【0005】
特許文献1に開示された構成によれば、レンズ全長の短縮化を図りつつ、比較的大きな開口と高い光学性能を有する反射屈折光学系を実現することができる。しかしながら、特許文献1に開示された構成では、反射屈折光学系の全系および対物レンズ群の焦点距離が大きく、色収差等の補正が不十分であるため、コンパクトかつ良好な結像性能を実現することができない。- 【0006】
そこで本発明は、コンパクトな構成で、良好な結像性能を実現可能な反射屈折光学系およびそれを有する撮像装置を提供する。実施例1
- 焦点距離:1200mm
- F値:8.02
- 半画角:1.03
- 像高:21.64
- 全長:380.02
- バックフォーカス:100.01
実施例2
- 焦点距離:1200mm
- F値:11.00
- 半画角:1.03
- 像高:21.64
- 全長:286.02
- バックフォーカス:44.99
実施例3
- 焦点距離:800mm
- F値:5.60
- 半画角:1.55
- 像高:21.64
- 全長:340.01
- バックフォーカス:49.58
一般的なミラーレンズと比べると複雑な光学系を備えた設計ですね。絞りや手ぶれ補正を搭載しつつ、インナーフォーカスとなっています。フォーカスレンズがコンパクトなので、AFを考慮しているのかもしれませんね。焦点距離を考慮するとF値は比較的小さいものの、光学系の全長はかなり長くなる模様。果たしてこのような実施例がRFレンズとして登場する余地があるのかどうか気になるところですが、手ごろな価格とサイズで1200mmを利用できるのであれば面白そうです。
特許関連記事
- キヤノン「RF65mm F2 IS」「RF-S50mm F2 IS」「RF-S85mm F2 IS」を想定したような特許出願
- キヤノン「15-50mm F4-6.3」「17-60mm F2.8-5.6」など光学系の特許出願
- キヤノン 薄型広角レンズ「21mm F5.6」「24mm F8」「26mm F3.5」光学系の特許出願
- コシナ ULTRON 27mm F2 用の光学系特許出願
- キヤノン ”カモメレンズ”を使用したコンパクトな85mm F1.8 光学系の特許出願
- キヤノン「14-30mm F4-6.3 PZ」「20-50mm F4-5.6 PZ」のような光学系の特許出願
- キヤノン「400mm F4」「500mm F5.6」「800mm F6.3」光学系の特許出願
- キヤノン「24-130mm F4 IS」「24-80mm F2.8 IS」のような光学系の特許出願
- キヤノン ティルト効果をタッチ操作で簡単に調整する仕組みの特許出願
- 富士フイルム レンズ固定式GFX用と思われる「35mm F3.5」「40mm F3.5」「50mm F3.5」光学系の特許出願