2020年12月10日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開されています。光軸方向にレンズを動かすことができるアダプタの構造に関するもののようですね。図面を見る限りでは変倍テレコンのようにも見えますが…。
可変テレコンが登場する?
- 【公開番号】特開2020-197580(P2020-197580A)
- 【公開日】2020年12月10日
- 【発明の名称】アダプタ装置および撮像装置
- 【出願日】2019年5月31日
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】 例えば、光軸の方向において光学要素の移動を行うのに有利なアダプタ装置を提供することを目的とする。
- 【0005】
特許文献1および特許文献2に開示されたアダプタ装置においては、光軸に垂直な面に沿って光学要素(鏡筒)の移動または回転を行う機能は有しているものの、光軸の方向に沿って光学要素の移動を行う機能は有していない。- 【0006】
本発明は、例えば、光軸の方向において光学要素の移動を行うのに有利なアダプタ装置を提供することを目的とする。- 【0020】
また、本実施例においては、光学要素7bの移動により変化する光学的状態を倍率としたが、倍率だけでなく、収差、焦点位置、ボケ等の変化を操作可能とする装置に本発明を適用しても良い。
特許の趣旨は「光軸に垂直移動・回転機能する機構ではなく、光軸方向にレンズを移動させる機能を有したアダプタ」の機構に関するものとなっています。このため、動作する機構について具体的に説明しており、どのようなレンズを動かすのかについて言及はされていません。今回の図面では倍率表記となっていますが、変倍テレコンバーターの光学設計はこれからと言ったところでしょうか?
【0020】の記述では「倍率のみならず、収差、焦点位置、ボケ等の変化を操作」する装置にしても良いと言及しています。過去のニコン製レンズにあった「DC(デフォーカスコントロール)レンズ」のような機能を持つアダプターも面白そうですね。
前述したように、この機構を利用するためには組み込む光学系が必要です。これからどのようなアダプター光学系が登場するのか注目したいと思います。もちろん、倍率コントロールに対応したテレコンバーターである可能性も捨てきれません。
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