2023年10月5日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。1型センサーに対応する換算28mm~35mm相当の広角単焦点で、RF28mm F2.8 STMのような”カモメレンズ”の使用を想定していますね。
概要
- 特開2023-140823(P2023-140823A)
- 【公開日】令和5年10月5日(2023.10.5)
- 【発明の名称】光学系およびそれを有する撮像装置
- 【出願日】令和4年3月23日(2022.3.23)
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】小型で高い光学性能を有する光学系およびそれを有する撮像装置を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
近年、撮像素子の小型化および高画素化にともない、撮像装置に用いられる光学系は、小型で高い光学性能を有していることが求められている。- 【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光学系は、テレフォト型のパワー配置を採用することで全長を小型化し、複数の非球面レンズを用いることで歪曲と像面湾曲の補正を行っている。しかしながら、特許文献1に記載の光学系では、全系のペッツバール和が大きく軸外光束の入射角も大きいため、撮像素子の大きい撮像装置に適用しようとすると、像面湾曲の補正や周辺光量の低下が課題となる。実施例1
- 焦点距離:13.82
- F値:2.88
- 半画角:29.72
- 像高:7.89
- 全長:16.32
- バックフォーカス:4.83
実施例2
- 焦点距離:17.20
- F値:2.06
- 半画角:24.65
- 像高:7.89
- 全長:21.52
- バックフォーカス:5.22
実施例3
- 焦点距離:12.64
- F値:2.91
- 半画角:31.97
- 像高:7.89
- 全長:15.87
- バックフォーカス:4.19
実施例5
- 焦点距離:10.39
- F値:2.55
- 半画角:37.20
- 像高:7.89
- 全長:15.65
- バックフォーカス:4.54
像高が1型センサーに近い領域をカバーしている単焦点レンズの光学系のようです。足らない像高は歪曲収差の補正時に引き延ばされる前提か、それともセンサーをクロップする前提のためでしょうか。(想定しているセンサーサイズが小さい可能性もありますが、半画角を見る限りでは1型センサーを想定しているようです)
35mm判換算で28mmから35mm程度の焦点距離に相当する広角レンズです。最近登場した1型センサーと単焦点レンズを搭載する「PowerShot V10」は実焦点距離6.6mmの超広角レンズを使用しています。少なくともV10向けの光学系ではなさそう。もしくは、V10の開発段階で検討していたレンズの一つなのでしょうか?
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