AstrHori カメラ レンズ 機材レビュー 海外の評価

AstrHori 18mm F8 Shiftのシフト機能はフルサイズをカバーしていない

Focus Reviewが「AstrHori 18mm F8 Shift」のレビューを公開。手ごろな価格のパンケーキシフトレンズですが、イメージサークルが小さいためフルサイズでは使えないと指摘しています。

Focus Review:FULL REVIEW ASTRHORI 18MM F8 SHIFT ? SUPERGROOTHOEK MET SHIFTMOGELIJKHEID

(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)

外観・構造:

  • ビルドクオリティはとても良好だ。
  • 手ごろな価格から想像していたよりも肯定的なレンズの作りだ。レンズキャップを含めて金属製である。プラスチックパーツはリアキャップのみだ。
  • レンズ構成は9群9枚で、絞りはF8固定だ。
  • 電子接点のないフルマニュアルレンズである。

携帯性:

  • 全長わずか36mmのシフトレンズだ。
  • 絞りを省略することで小型化を実現している。

操作性:

  • シフトやリボルビングを固定するノブはない。うまく機能するが、数年後に緩み始めると固定する手段がない。
  • シフト操作は非常に重めだが、緩すぎるよりもずっと良い。
  • ±6mmのシフト機能を備えているが、フルサイズではすぐにケラレてしまう。十分に使うには、28mm相当の画角でAPS-Cクロップ・センサーカメラを使用する必要がある。
  • APS-Cでシフトを利用する場合は焦点距離が16mmのほうが好ましかった。
  • ローレット加工のフォーカスリングは最高の滑らかさではないが、遊びのない操作感が得られる。回転操作は少し重めだ。

フォーカス:

  • 被写界深度が深いため、ピントの山を見つけるのに少し苦労する。
  • 最短撮影距離は0.34mだが、このレンズはマクロ向きではない。
  • 像面湾曲があるのでピント合わせは重要だ。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • 画質は決して悪くないが、Batis 18mm F2.8のようなものではない。
  • 中央のシャープネスはまずまずでフレーム端も悪くない。

像面湾曲:

  • 完全にフラットではなく中央から隅に向かう間にシャープではない領域がある。

ボケ:

  • 記載なし。

色収差:

  • 非常に少なく、安価な18mmレンズとしては驚異的だ。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 18mmとしてはかなり小さめの歪曲収差だが、主に歪むのはフルサイズの端だ。
  • APS-Cクロップでは無視できる。

周辺減光:

  • 周辺減光は目立つが、簡単に補正できる問題だ。
  • ただし、シフトで周辺減光が偏ると自動補正が難しい。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 絞りがないので光条は出来ない。

総評

±6mmシフトとリボルビング機能を備えたフルサイズ用のパンケーキ18mm F8レンズは魅力的に見える。しかし、フルサイズでシフトを考えている人はがっかりするだろう。イメージサークルはフルサイズをカバーしているが、実際にはそれ以上ではない。シフトを利用する場合はトリミングかAPS-Cクロップ・APS-Cセンサーで使用する必要がある。それでも、1つのパンケーキレンズで2役こなせる面白いレンズだ。そして非常に安価であり、この価格帯で競合レンズを見つけることは出来ないだろう。

とのこと。
国内でも2万円未満で手に入る、非常に個性的で、コンパクトな広角シフトレンズ。絞りがF8固定で、リボルビングやシフトを固定するノブもないシンプルな作りですが、携帯性と価格が魅力的。

しかし、Focus Reviewによると、フルサイズセンサー使用時はシフト操作でケラれが発生する模様。フルサイズで18mmの超広角パンケーキレンズ、そしてAPS-Cで換算28mm相当のシフトレンズとして利用するのであれば面白い選択肢になるかもしれません。ただし、フルサイズでシフト撮影を検討している人は避けたほうが良さそうです。また、複雑な歪曲収差も残っているらしく、超広角レンズとしては使うにも制限を感じるかもしれません。個人的にはフルサイズ18mmでのシフト利用を検討していただけに残念な結果。同様に1~2mmのシフトでケラられる現象をPhillipreeveでも確認しています。

AstrHori 18mm F8 Shift 最新情報まとめ

AstrHori 18mm F8 Shift(簡易検索)
楽天市場 Amazon キタムラ Yahoo
PERGEAR JYphoto ? ?

レンズの仕様

レンズの仕様
発売日 2022年12月10日 初値 19,199
マウント L / E / RF / Z 最短撮影距離 0.34m
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 不明
焦点距離 18mm フィルター径 58mm
レンズ構成 9群9枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F8 テレコン -
最小絞り F8 コーティング 不明
絞り羽根 -
サイズ・重量など
サイズ φ62×36mm 防塵防滴 -
重量 164g AF MF
その他 ±6mmシフト・360度リボルビング
注意
フルサイズ時はシフトでケラれやすい

関連レンズ

関連記事

-AstrHori, カメラ, レンズ, 機材レビュー, 海外の評価
-,