Photozoneがオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」のレビューを掲載しています。
歪曲と周辺減光がデジタル補正に頼る部分が大きいと指摘しながらも、光学性能は3点とズームレンズとしては良好な結果と評価しています。
さらにレンズの手ぶれ補正や防塵防滴など機能面を高く評価しており、プロフェッショナルな条件を満たすレンズとして「旅ズーム」での使用をお勧めしています。
Photozone
- このレンズの品質は確かなものだ。耐候シールがほどこされた鏡筒は主に金属製であり、望遠にズーミングするとレンズはかなり伸びるががたつきはない。
- ズームリング・フォーカスリングは滑らかに動作する。
- このレンズのサイズと重量が気になる読者も中にはいるだろう。確かにこのレンズはオリンパスのラインナップの中で最も小さいズームレンズではない。しかし、このレンズでそれを実現するのは難しいことであり、必要とはされていない。このレンズは通常の14-150mmよりも優れた性能を発揮し、ズームレンジ全域でF4の絞り開放値を実現している。
- MSC AFモーターはかなり高速で静かだ。いつものようにマニュアルフォーカスはバイワイヤ式で動作する。
- 手ぶれ補正はかなり素晴らしいものだが、この性能だけでは解決できない問題があることを考慮する必要はあるだろう(動体を撮影する場合)
- 歪曲はユーザーの観点からするとデジタル補正が適用されるので心配することはないだろう。12mmで中程度の樽型歪曲1.8%しか示していない。CaptureOneなどでレンズ本来の性能を確認すると12mmで巨大な(6.9%)の樽型歪曲が現れる。しかし他の状況ではそれほど悪くはない。望遠端では中程度の糸巻き型歪曲を確認できる。このカテゴリでわかる事はデジタル補正を切らない方が良いと言う事だ。
- 周辺減光にもデジタル補正が適用されている。この場合、F4で比較的度合の小さい(0.7EV)を確認し、F5.6ではるかに少なくなる。この問題は長焦点になるほど無視できる程度だ。しかし、RAW現像すると少なくとも12mmではF4で1.8EVに達し、すべての絞り値において非常に高い。25mmと50mmでは非常に減光が小さくなる。100mmでは再びF4で減光が見られるが、これは問題ではない。
- このレンズの解像力は最高のパフォーマンスを有するレンズには敵わないが印象的なものだ。12mmにおける中央画質はF4とF5.6で非常に優れている。周辺部の画質も絞り開放でさえ非常に良好だ。画質はF8でもなお非常にまともだが、F11以降は回折の影響を受けるので避けるべきだろう。
- スウィートスポットはおよそ25mmだ。中央画質は僅かに落ちるが周辺・四隅はよりシャープとなる。50mmでもこの特性はほぼ変化しない。
- 100mmの中央画質は”非常に良好な数値”にぴったりで、周辺・四隅はやや低下するがF4でもまともな画質だ。
- テストした個体のセンタリングは良好で像面湾曲は最小限だ。
- 好奇心から歪曲補正を外してテストした。すると12mmで10%、100mmで5%の解像度が向上した。これは歪曲補正が解像力に影響を与えていると考えることができる。
- 倍率色収差は非常に低く、実際の使用では無視できるものだ。
- アウトフォーカスの玉ボケは程ほどに描写されている。玉ボケの内側は少し硬く、絞るとエッジが強調される。
- ピント面前後のボケ(ボケ始めの部分)は遥かに優れており、背景のボケは非常に滑らかで、前景のボケは驚くほど滑らかだ。
- このレンズはハッキリと競合するレンズが存在しない。近いレンズで「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.」と「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S. H-FS14140-K」だ。LEICAは遥かにコンパクトで少なくとも広角端ではより明るいレンズ。ズームレンジが不十分な場合は14-140mmが最良の選択肢だが、これは”一般レベル”のレンズだ。
このレンズを否定的に表現すると「何でも屋・器用貧乏」だが、これは不公平な表現だ。広角端では非常に良好な結果を示し、望遠端でも良好だ。倍率色収差は問題ではなく、歪曲と周辺減光は自動デジタル補正によってうまく処理されている(僅かに損失はあるが)。そしてボケの品質はズームレンズとしてはかなりまともなものだ。
レンズの品質は非常に良好で、防塵防滴を含めてプロフェッショナルな基準をクリアするものだ。比較的大きいが、屋外での使用でサイズと重量が私を悩ませることはなかった。AFはスピーディでノイズは無い。
そして、他のレンズと差別化できる手ぶれ補正を搭載している。手ぶれ補正は最近のレンズに多く搭載され珍しいものでは無いが、どのレンズよりも効果的なものだ。特にシンクロ手ぶれ補正はより効果的となる。6.5段を体感できるかどうかに関わらず、この効果はクラストップの性能だろう。
よってこのレンズを遠くの島(旅行)に持っていくか?もちろん、その様な用途では強くおススメする。
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