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EOS R50 V 小さな欠点もあるが動画撮影のエントリーとして検討する価値がある

DPReviewがキヤノン「EOS R50 V」のレビューを公開。いくつかの欠点から万人向けのVlogカメラとは言えないものの、予算重視だったり、エントリー向けのVlogカメラを検討している人にとって検討する価値があると言及。

DPReview:Canon EOS R50 V review: value over speed

EOS R50 VはVlog撮影に重点を置いているため、結論の大部分をVlogとして撮影した。

  • C-log 3はグレーディング時の柔軟性がある。
  • 自撮り時に快適なグリップ。
  • マイク入力に加えてヘッドホン出力を備えている。
  • タッチUIはVlog向けに改善されている。
  • 物理操作はタッチ操作を補完するようなデザイン。
  • 一部の機能をメニュー画面から見つけにくい構造。
  • 競合機種と同じく、センサーシフト式の手振れ補正は非搭載。
  • 4K 60p は1.56x クロップでのみ動作する。(ZV-E10M2は1.1x)
  • (60p以外の)4K撮影時はローリングシャッターが本当に酷い。
  • 妥協点は多いが、魅力的な価格で大部分はカバーしている。カラーモードも豊富。制限を回避する意思と能力があれば、かなり高性能なコンパクトミラーレスカメラとなるだろう。

  • Vlog以外、静止画のために設計されていない。
  • 技術的な観点から見ると、このカメラはかなり高性能で、EOS R50が備えている写真撮影機能(機械式シャッターを含む)のほとんどを搭載しており、画質もしっかりしている。
  • しかし、実際の静止画撮影体験はそれほど楽しいものではない。メインコマンドダイヤルがカメラの前面ではなく後ろ側にあるため、背面ダイヤルと同じく親指で操作する必要がある。
  • EOS R50 Vはたまに写真を撮影する用途には適しているが、静止画と動画の両方で優れた性能を発揮する本格的なカメラとしてはおすすめできない。
  • 素晴らしい写真を撮影することは可能だが、静止画と動画を同じくらい撮影する人は、Vlogに特化したモデルではなく、よりバランスの取れたモデルを検討した方が良いだろう。

ローリングシャッター性能、4K60pでのクロップ、UIの小さな欠点のため、動画に興味のあるすべての人におすすめするのは難しい。しかし、特に予算が気になる場合、Vlogや動画撮影を始めたい人にとっては、依然として検討に値するカメラ。

EOS R50 Vが提供する画像品質、AFシステム、機能セットの価値などを考慮すると、このカメラは「銀賞」に値する。

同クラスの製品と比較

  • FUJIFILM X-M5
    ・EOS R50 V よりも静止画と動画の両方においてより充実した撮影体験。
    ・オープンゲート撮影により、フレーミングに少し柔軟性がある。
    ・EOS R50 V よりも優れたローリング性能を発揮。
    ・AF追尾性能は被写体検出が使えない場合、キヤノンほど優れていない。
  • Sony ZV-E10 II
    ・センサーははるかに高速で、ローリングシャッターが大幅に少ない。
    ・4K60pで撮影する際のクロップも大幅に少ない。
    ・側面にSDカードスロットを搭載、三脚プレートを外さずに取り出すことが可能。
    ・R50 Vは縦位置用のカメラネジ穴を搭載。
    ・バッテリーライフは十分だが、ZV-E10 IIの大容量バッテリーは、大幅に長い撮影時間が可能。
  • Nikon Z30
    ・4K60p の撮影はまったくできない。
    ・スローモーション撮影をしたい場合は 1080p。
    ・10 ビットカラーや Log にも対応していない。
    ・ヘッドホンジャックが搭載されていないため、音声が正しく録音されているかどうかを確認するのも困難。

2025年3月に発表されたキヤノンの動画向けAPS-C EOS Rカメラ。「V」シリーズとしては初のEOSカメラであり、動画撮影に特化したコントロールレイアウトや機能を備えています。センサーやプロセッサの組み合わせは「EOS R50」とよく似ていますが、それ以外は全体的に動画撮影に最適化された全くの別物。

販売価格はEOS R50よりもやや高めですが、この価格帯のVlogカメラとしては充実した機能・操作・拡張性を備えています。実用的なクリエイター向け動画モデル。

DPReviewのレビューでは、EOS R50と異なり、動画撮影向けのコントロール・デザインになっているとのこと。静止画撮影も可能ですが、静止画の比率が高いのであれば他の選択肢を検討したほうが良いとのこと。

動画撮影でも4K 60p時のクロップや手振れ補正非搭載、ローリングシャッターなどの問題を挙げ、万人向けではないと言及。ただし、そのあたりは価格設定に反映されており、欠点が気にならない撮影方法の人にとって魅力的な価格のカメラとなりそうです。

他社のようなオープンゲート撮影やProRes出力などには対応していないものの、このカメラに求められている動画機能としては十分と言えるかもしれませんね。センサーがやや古めのため、動画撮影におけるローリングシャッター性能が十分かどうかが気になるところ。

キヤノン EOS R50 V 最新情報まとめ

  • 発売日:5月下旬
  • 予約開始日:2025年4月1日(火)AM10:00
  • 希望小売価格:オープン
  • キヤノンオンラインショップ:113,300円

主な仕様

イメージセンサー タイプ:APS-C DP CMOS
有効画素:2400万画素
ローパスフィルタ
センサー除塵 非搭載
手振れ補正 ボディ内IS非搭載
ISO ISO 100~32000
H: (ISO 51200に相当)
ストレージ SD UHS-II ×1
AF 検出方式:DP CMOS AF
測距点:651
測距輝度範囲:-5.0~20 F1.2
被写体検出 自動車

動物(犬 / 猫 / 鳥 / 馬)
乗り物(スポーツカー / バイク / 飛行機 / 電車)
シャッター メカニカル:-
電子先幕:1/4000秒~30秒
電子:1/8000秒~30秒
フラッシュ同調速度 1/250秒
連続撮影速度 メカ:12fps
電子:15fps
連続撮影枚数 RAW メカ:59
電子:36
ファインダー 非搭載
モニター サイズ:3.0型
解像度:104万ドット
可動方式:バリアングル
静止画出力 JPEG/HEIF/RAW/C-RAW
動画フレームレート 4K 30fps
4Kクロップ 60fps
フルHD 120fps
動画圧縮 LongGOP
動画出力 MP4
XF-HEVC S / XF-AVC S
4:2:2 10bit
4:1:0 8bit
ビデオガンマ Canon 709
Canon Log 3
PQ (HDR PQ; BT.2020
HLG (BT.2020)
BT.709 標準
動画機能 縦向きビデオ録画
タイムコード
タイムラプス
USB USB 3.2 Gen 2
UVC/UAC
マイク/ヘッドホン マイク:3ピン
ヘッドホン:3.5mm
HDMI Type D
Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n/a/ac
Bluetooth 対応
その他ポート類 Canon E3
バッテリー タイプ:LP-E17
撮影可能枚数:
サイズ 約119.3 x 73.7 x 45.2mm
重量 本体のみ:約323g
バッテリー含:約370g
防塵防滴 -

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