性能は競合製品に匹敵あるいは上回っている｜EOS R6 Mark III

DPReviewがキヤノン「EOS R6 Mark III」のレビューを公開。あらゆる種類の静止画撮影と動画撮影において優れた撮影体験が得られるカメラと高く評価（ゴールド賞）。「何でも屋だが何も極められない」時代が終わりつつあるとのこと。

DPReview：Canon EOS R6 III in-depth review: no need for hype, just deliver

• 「本当に良い」というだけの評価を超えて、何を語ればいいのか見極めることが難しいカメラ。多くの競合製品と同様、この機種も万人に万能であることを目指している。
• 数年前ならプロ用機材も羨むようなオートフォーカス追従性能と連写速度を備えた静止画カメラであり、実用的な動画撮影が可能な動画カメラでもある。そして不思議なことに、その“何でもできる”という目標を、ほぼ現実のものにしている。
• このような機能は同クラスの機種で基本装備になりつつある。しかし、高解像度センサーにより、Z6IIIやS1IIよりも多くのディテールを捉え、ニコンやソニーよりも多くの動画モードを提供。
• メニューは整理されている（他機種同様やや冗長だが）し、必要なポートやボタンは全て揃っている。
• プロとして働く場合や、最高峰を求める場合を除けば、このカメラ以上のものを必要とする場面は、どんな用途であれ想像しにくい。
• 完璧だとは言えない。パワーユーザーを苛立たせる欠点もあるが、大半の人にとっては使いやすさがそれを補って余りある。
• 動画と静止画を同等に重視するなら、ファン付きでより詳細な4Kスローモーションモードを備えたパナソニックS1IIに追加費用を払う価値があるだろう。静止画で最高の画質を求めるなら、EOS R6 IIIの細部描写とS1IIのダイナミックレンジのどちらを重視するか判断が必要だ（あるいは特定の動画機能を犠牲にして、α7 Vで両方を手に入れる選択肢もある）。

EOS R6 Mark IIIは「何でも屋だが何も極められない」時代が終わりつつあることを証明している。むしろ「ほとんどの分野で高い水準」と言える。同クラスの競合機種と同等の価格帯でありながら、性能はそれらに匹敵あるいは上回っているため、当メディアのゴールド賞を容易に獲得した。

EOS R6 Mark IIIは、あらゆる種類の静止画撮影と動画撮影において優れた撮影体験を提供する。

同クラスの機種と比較すると

• EOS R6 Mark II
  ・R6 IIIは静止画解像度が向上し、撮影体験も洗練されている。
  ・R6 IIIは煩わしいRAWバーストモードや多段階のカスタムホワイトバランス選択機能は廃止された。
  ・R6 IIですでに高水準だったAFをさらに強化し、信頼性もわずかに向上。
  ・R6 IIIは動画性能が大幅に向上している。4K 60p HQモードの解像度はやや劣るものの、総合的な動画性能は格段に高まった。
  ・両機種の価格差が大きい場合、EOS R6 IIも依然として価値がある。
• Z6III
  ・R6 IIIより優れたファインダーと背面ディスプレイを備えている。
  ・ZマウントはRFマウントよりサードパーティ製レンズの選択肢が若干多い。
  ・Z6IIIのRAW連写速度はキヤノン機より大幅に遅い（設定の自由度は高いが）。
  ・プリ連続撮影はJPEG専用。
  ・両機とも動画性能は高いが、スローモーションではZ6IIIが若干優位（クロップあり）。
  ・EOS R6 IIIはオープンゲート機能を搭載しており、これはニコン機にはない特徴。
• LUMIX DC-S1M2
  ・ファン搭載により、より高度な動画モードを長時間記録できる。
  ・メカシャッターでの静止画撮影時には優れたダイナミックレンジ性能を発揮。
  ・バッテリーを消耗するマルチショット高解像度モードを使用しない限り、EOS R6 III（33MP）ほどの細部表現は期待できない。
  ・キャノンの操作性はより洗練され、持ち心地が良いと感じるが、これは人によって異なる。
  ・しかしサードパーティ製レンズの入手性を重視するなら、Lマウントの方が優れた選択肢。
• α7 V
  ・テストはまだ完了していないが、初期の印象では静止画において非常に印象的な競合機。
  ・EOS R6 IIIと同等の解像度を持ち、メカシャッター使用時に低ゲインと高ゲインの両段階を読み出せる特性から、ダイナミックレンジ性能では上回る可能性が高い。
  ・動画撮影者にとってはオープンゲートやRAW記録といった専用機能が不足していると感じるかもしれない。
  ・特に大型レンズ装着時における保持感はEOS R6 IIIほど快適ではない。

2025年11月に登場したEOS R6シリーズの第三世代。
3300万画素の新型センサーに置き換えられ、DIGIC Xプロセッサにも改良が加えられています。CFexpressの搭載によってRAW動画収録や連続撮影枚数の強化を実現。さらに高度な動画撮影に対応するため、放熱構造も強化されています。

販売価格はEOS R6 Mark IIより高くなってしまいましたが、動画撮影機能も重視する人にとって魅力的なアップグレードが施されています。静止画機能も強化されていますが、Mark IIとの価格差ぶんの価値を見出せるかどうか悩ましいところ。

DPReviewのレビューによると、従来の万人向けカメラは器用貧乏な一面があったものの、R6 Mark IIIは全てが高水準に仕上がっていると高く評価しています。競合機種も優れた製品が多いものの、3300万画素の高解像センサーや豊富な動画撮影モードが強みになるとのこと。

引き続き電子シャッター使用時は12bit RAWに切り替わるらしいので、風景撮影などでダイナミックレンジを最大限に活かしたい場合はメカニカルシャッターを使うこととなりそうです。

キヤノン EOS R6 Mark III 最新情報まとめ

• 発売日：2025年11月21日
• 予約開始日：2025年11月11日（火）AM10:00
• 希望小売価格：オープン
• 市場推定価格：
  ・ボディ：42万9,000円
  ・24-105 STMキット：47万8,500円
  ・24-105 USMキット：58万3,000円

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主な仕様

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