Digital Camera Worldが「FE 50-150mm F2 GM」のレビューを公開。28-70mm F2よりも高価としつつ、全体的に高解像でボケも自然で良好な描写と評価。
- 価格:4400ドルと非常に高価である。2,898ドルのFE 28-75mm F2 GMが手ごろに思える。
- 外観:白色仕上げの外装で、熱蓄積を抑える効果がある。ネームプレートは回転式三脚座上部。フードは白色に反射防止の黒内装を施した円形タイプで、ロック解除ボタンとスライドパネルによりフィルター操作にも対応する。
- 構造:金属製マウントにはウェザーシールリング。一体型三脚座は90度刻みの目盛り付きで、ロック/リリースノブを持つ。三脚座は取り外せないが、残る突起は小さく収納にほぼ影響しない。前玉には撥水・撥油のフッ素コーティングが施され、フィルター径は95mmと大型。
- 携帯性:大きく重いレンズであるが、操作性は良好。ズーム・フォーカス機構ともに内蔵型で、前玉は伸縮・回転しない。
- 操作性:絞りリングはf/2〜f/22まで1/3段刻みで明確に目盛りがあり、「A」位置でオート設定も可能。ロックスイッチにより誤操作を防止できる。クリック/デクリック切替スイッチにより静止画・動画の双方に適応。ズームリングは操作感は非常に滑らか。鏡筒に3つのカスタマイズ可能なボタンがあり、利便性が高い。
- AF:XDリニアモーターにより、高速かつ正確なAFを実現。動体追尾も極めて優れており、α7R Vの被写体認識機能と非常に相性が良い。
- MF:電子制御式フォーカスリングを搭載しており、滑らかかつ精密なマニュアル操作が可能である。
- 手ぶれ補正:光学式手ぶれ補正は非搭載であるが、ボディ内手ぶれ補正(IBIS)による補正効果は非常に高い。
- 解像性能:f/2開放でもズーム全域で極めてシャープであり、特にα7R Vの6100万画素センサーとの組み合わせで高解像度が活かされる。ズーム全域・画面全体でシャープネスは極めて高く、四隅でも良好。望遠端で隅の画質が若干低下。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:開放f/2でのボケは非常に滑らかで、絞っても品質を維持。ピントの合った領域との境界は自然で、軸上色収差もほとんど感じられない。ボケ品質は非常に高く、全体のシャープネスも驚異的で、ズーム・画面全体・周辺まで一貫して優れている。
- 色収差:色収差は極めて少ない。軸上色収差や倍率色収差の両方がよく補正されており、色付きは実質的に無視できる程度。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:50mmでは樽型歪み、100〜150mmでは糸巻き型歪みが見られるが、いずれもカメラ内補正で十分対応可能。
- 周辺減光:記載なし。
- コマ収差:記載なし。
- 逆光耐性:記載なし。
- 光条:記載なし。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:非常に高性能なレンズであり、画質・AF・操作性・構造すべてにおいて傑出している。ただし、価格が高すぎるため個人的には現実的ではない。より手頃な価格のズームや単焦点レンズで代用する選択するだろう。
2025年5月発売の新しい大口径ズームレンズ。
開放F値「F2」の望遠ズームは他社を見渡しても競合製品が存在しません。フルサイズ対応のレンズとしては、かなり珍しい製品。販売価格はそれなりに高価ですが、レンズサイズや重量は「50-150mm F2」というスペックを考慮すると良く抑えられています。携帯性が良いので、70-200mm F2.8のように扱うことができ、このズーム域で明るいレンズが必要な人にとって面白い選択肢。
競合製品として「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」が存在しますが、望遠端まで「F2」を利用したい場合はソニーGMを選ぶしかありません。また、現状で「150mm F2」の単焦点レンズも存在しないため、このような浅い被写界深度の撮影がしてみたい場合にも要検討。販売価格は非常に高いものの、それだけの価値を見出せることでしょう。
Digital Camera Worldのレビューでは、高解像センサーモデルに装着しても優れた結果が得られるようです。望遠側の隅でパフォーマンスが少し低下するものの、全体的にとてもシャープなレンズとのこと。色収差は無視できる程度と述べており、絞り開放から実用的な画質を実現している模様。このあたりはもう少し他のレビューも確認してみたいところ。
サンプルを見ると口径食の影響を受けやすいようですが、近距離の撮影では目立たないように見えます。しかし、状況によっては「ぐるぐるボケ」のようにも見えるため、やや癖のある結果となるかもしれません。
- 発売日:2025年5月23日
- 予約開始日:2025年4月25日(金)10時
- 希望小売価格:オープン
- 市場推定価格:60万円前後
レンズの仕様
発売日 | 2025年5月23日 |
初値 | 60万円前後 |
レンズマウント | E |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 50-150mm |
レンズ構成 | 17群19枚 |
開放絞り | F2 |
最小絞り | F22 |
絞り羽根 | 11枚 |
最短撮影距離 | 0.4(W)-0.74(T) m |
最大撮影倍率 | 0.2倍 |
フィルター径 | 95mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | Nano ARII フッ素 |
サイズ | 102.8 x 200mm |
重量 | 1340g (三脚座別) |
防塵防滴 | 対応 |
AF | XDリニア |
絞りリング | 搭載 |
その他のコントロール | Fnボタン AF/MF フルタイムDMF アイリスロック クリック切替 |
付属品 | フード キャップ ケース 三脚座 ストラップ |
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