FUJIFILM GFX100RF “遊び”に全振りした超高画質カメラ

DPReviewが富士フイルム「FUJIFILM GFX100RF」のレビューを公開。44×33mmセンサーを搭載した超大型で超強力なX100VIと評価。持ち運びやすい高画質なGFXと評価しつつ、最高のパフォーマンスを発揮できる範囲は狭いと言及。

DPReview：Fujifilm GFX100RF in-depth review: not quite a super X100VI

超大型で超強力なX100VI。

どこにでも持ち運びができ、写真愛好家であることを周囲にアピールできるカメラ。

富士フイルムの小型カメラの多機能性には及ばない。

巨大なセンサーを搭載した高画質モンスターと、可能な限りコンパクトであることを目指したウォークアラウンドで日常的なカメラという2つのアイデンティティを持つ。この組み合わせにはトレードオフが伴い、最高のパフォーマンスを発揮できる範囲が狭まる。

良好な光の下では、このカメラは信じられないほどのディテールと階調を持つ高解像度の画像を生成する。

光量の少ないシーンでは、光学式手ぶれ補正やボディ内手ぶれ補正がないことと、28mm相当のF4レンズのせいで、カメラの性能を最大限に引き出すことを難しくする。

変則的なアングルで撮影する必要がある場合、上下にしかチルトしない背面モニタが恨めしい。

皮肉なことに、どこにでも持ち運べるという魅力的な決定が、現地に着いてからのシチュエーションにはあまり適していない。

GFX100RFの存在意義は画質かもしれないが、多くのプロ用カメラやプロシューマー用カメラのように、純粋に実用的な道具として設計されているわけではない。

どこにでも持ち運び、デジタルテレコンバーターやアスペクト比ダイヤルを使ってファインダー越しの世界の見え方をいじって遊ぶために作られている。

なぜそれらが「遊ぶ」ための機能でなければ、カスタマイズ不可能な大きな操作系でトップバッターを飾ることになるのだろうか？

このカメラが自分に合うかどうかは、画質にどれだけこだわるか、GFX100RFの個性をどれだけ評価するかによって決まる。

どんな状況でも最高の画質で、隅々までシャープであることを何よりも重視する人は他を探した方がいいかもしれないが、その点を少し譲歩してもいいのであれば、お勧めできる点がたくさんある。

もちろん、小売価格を許容でき、単焦点の固定レンズを評価できればの話だが。
制約があるため最高評価とするのは難しいが、画質、コンパクトさ、ユーザーエクスペリエンスの組み合わせで銀賞に値する。

競合製品

直接の競合製品という点では、ほぼ独走状態。

大型センサーの愛好家向けコンパクトカメラは他にもあるが、センサーサイズはそれほど大きくない。

ライカQ3は、最も直接的に比較できる。センサーサイズを補って余りある大口径レンズ、光学式手ぶれ補正、そして人によっては使うたびに特別な気分にさせてくれるブランド名を持っている。ライカの方が1400ドルほど高価だ。

コンパクトカメラに最大限の携帯性を求めるのであれば、X100VIの方がはるかに適している。より小さなセンサーを搭載する代わりに、ボディ内手ぶれ補正と光学／電子ハイブリッドビューファインダーを搭載しており、非常に魅力的な撮影体験を提供してくれる。

富士フイルム GFXシリーズ初となるレンズ一体型カメラ。全体的な外観やコントロールレイアウトはX100シリーズと似ていますが、光学ファインダーの省略、アスペクト比ダイヤルやクロップズームレバーの搭載など、1億画素の高解像センサーを活かす仕組みを導入しています。

搭載しているレンズはX100シリーズの「換算35mm」よりも画角の広い「換算28mm」となるF4レンズを採用。換算28mmで1億画素の高解像写真を撮影でき、クロップズームを使うと換算35mmで6200万画素のフルサイズセンサー領域の撮影が可能。さらに3100万画素のAPS-C、2000万画素の4/3相当までクロップすることができます。どのクロップを利用しても自由なアスペクト比を選ぶことができるのも面白い。

DPReviewのレビューでは、1億画素センサーらしい優れた解像性能を発揮。レンズ性能はマクロレンズほどではないものの、広角レンズの接写としては良好な結果が得られている模様。1億画素からのデジタルクロップも使いやすそうですね。

ただし、手振れ補正が非搭載のうえ、レンズがF4の中口径であるため、低照度ではISO感度が上がりやすいようです。フルサイズやAPS-Cより高感度ISO性能が高いとはいえ、状況によってはアドバンテージを感じ辛いかもしれません。

撮影で「制限」を感じることはあるものの、画質、コンパクトさ、ユーザーエクスペリエンスの組み合わせを高く評価している模様。最終的には「90％ Silver」と悪くない評価となっていますね。

FUJIFILM GFX100RF 最新情報まとめ

発売日：2025年4月10日（木）
予約開始日：確認中
希望小売価格：オープン
市場推定価格：830,500円
B&H：4899ドル

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主な仕様

レンズ	焦点距離：35mm （35mm判換算 28mm）開放F値：F4-F22 最短撮影距離：0.2m レンズ構成：8群10枚
イメージセンサー	タイプ：GFX 102MP CMOS II 有効画素：約1億200万画素 4段分NDフィルター内蔵
プロセッサ	X-Processor 5
静止画出力	JPEG HEIF 4:2:2 10bit RAW 14/16bit TIFF 8/16bit
アスペクト比	4:3 3:2 16:9 65:24 176 5:4 7:6 1:1 3:4
デジタルテレコンバーター ()内の数値は35mm判換算相当	80mm(63mm) 63mm(50mm) 45mm(36mm)
手振れ補正	-
ISO	80~12800 拡張 25600
ストレージ	SD UHS-II ×2
AF	検出方式：測距点：425点測距輝度範囲：-3.0EV GFX100RF用に調整
被写体検出	動物/鳥/クルマ/バイク&自転車/飛行機/電車
シャッター	メカニカル：30秒〜1/4000秒電子：30秒〜1/16000秒
フラッシュ同調速度	1/2000秒 or 1/4000秒？
連続撮影速度	メカニカル：約6.0コマ/秒電子：約3.0コマ/秒
連続撮影枚数	非圧縮RAW メカニカル：17枚電子：20枚
ファインダー	サイズ：0.5型解像度：約576万ドット倍率：0.84倍
モニター	サイズ：3.15型解像度：210万ドット可動方式：チルト
動画フレームレート	4K 30p FHD 60p
動画出力	MOV ProRes 422HQ/422・H.265・H.264 MP4 H.264
USB	USB Type-C USB 10Gbps
マイク/ヘッドホン	マイク：3.5mm ヘッドホン：3.5mm
HDMI	Type D
Wi-Fi	IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth	Ver. 4.2
その他ポート類	ホットシュー
バッテリー	タイプ：NP-W235 撮影可能枚数：約820枚
サイズ	133.5×90.4×76.5mm
重量	本体のみ：654g バッテリー含：735g
防塵防滴	フィルター装着で対応