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スマートフォンの完璧さに物足りなさを感じる人向け|FUJIFILM X half

Dustin Abbottが「FUJIFILM X half」のレビューを公開。スペックを求める人向けではなく、ライフスタイルの一部として写真を楽しみたい人、スマートフォンの完璧さに物足りなさを感じる人に適していると言及。

Dustin Abbott:Fujifilm X-Half Review

  • 外観:見た瞬間に富士フイルム製とわかるデザイン。チャコールシルバーはグラファイト調で、非常にスマートな印象。底面には1/4インチ三脚座と、バッテリーおよびSDカード用のコンパートメントがある。
  • 質感:全体的にプラスチック感が強く、質感は高級とは言い難い。
  • バッテリー:NP-W126Sを採用し、OVF使用時は1回の充電で最大880枚の撮影が可能である。充電頻度は低く済む。
  • インターフェース:左側にフラッシュのオン/オフスイッチと、その下にUSB-Cポートがある。このUSB-Cポートが唯一の接続端子であり、充電も可能。
  • 携帯性:非常にコンパクトで、X100シリーズに似た外観ながらサイズは半分。重量は本体のみで191g、バッテリーとメモリーカード込みで240g。寸法は105.8 × 64.3 × 45.8センチと小型。
  • グリップ:グリップはほとんど存在せず、手に持つというよりつまむように扱うスタイル。
  • 操作性:背面にスイッチと電源ボタンがあり、操作のほとんどはタッチスクリーンで行う。富士フイルムにしては物理操作が非常に少ない設計。スワイプ操作でサブメニューやオプションにアクセスでき、タッチ操作の反応も良好。
  • 特殊機能:「2 in 1」機能では2枚の縦画像を1枚に合成可能。「フィルムカメラモード」では撮影枚数や日付スタンプの設定、レトロUIの表示、専用アプリでの現像操作が可能であり、徹底的にアナログ体験を再現している。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • ファインダー:光学ファインダーは倍率0.38倍、視野率約90%と非常に控えめ。電子オーバーレイもなく、まるで小窓を通して見るような感覚。
  • モニター:縦長の小型液晶画面と、その左側に小型のサブ液晶を備える。2.4型、解像度は92万ドット。縦位置撮影に特化した設計であるが、日光下では視認性が低く、EVFが非搭載なのは残念。
  • メニュー:基本は絞り優先(AE)操作に近い。マニュアルモードでは、シャッタースピードを液晶タッチで都度選択する必要があり、操作性にやや難あり。AEモードでは物理レバーで絞り調整が可能。プログラムモードも使用可能で、操作を最小限にしたいユーザー向け。
  • フォーカス:コントラストAFのみで測距点は9点。瞳検出ありだが精度は高くなく、被写体より背景にピントが合いやすい傾向。AF-Sの方がAF-Cよりも正確と感じた。フィルムモード中は視覚的なフィードバックが乏しく、ピントミスが頻発しやすい。低照度では合焦性能が大きく低下し、フォーカスは全体的に不満が残る。
  • 連写性能:連写は非対応で、シングルショットのみ。連写速度設定も不可。
  • 解像性能:条件が整えば細部まで描写可能だが、技術的な画質はiPhoneに劣る。雰囲気重視の設計であり、画質面での完璧さを求めるユーザーには向かない。
  • 高感度ISO:ISOが高くなると急速に画質が劣化。色ノイズやディテールの喪失が顕著で、粗さを感じる画質になる。
  • ダイナミックレンジ:JPEG処理のラティチュードは狭く、一般的な富士フイルムのAPS-Cセンサーと比べても、ダイナミックレンジは劣る。
  • ホワイトバランス:記載なし。
  • JPEG:RAW記録はできず、JPEGのみの記録。そのためフィルムシミュレーションの選択が非常に重要。ライトリーク、グレイン、ハレーションなども設定できる。適切な組み合わせを見つけることで、理想的な表現が可能。
  • 動画:動画仕様は基本的で、.MP4または.MOVで記録可能。「フルHD」と記載されるが、実際の解像度は1080×1440ピクセル。フレームレートは24fps~最大48fpsである。動画でもフィルムシミュレーションや画像エフェクトが適用可能。
  • レンズ:F2.8からF11までの範囲で調整可能、自動モードも選べる。小さなマニュアルフォーカスリングがあり、動作はスムーズ。ただし、光学ファインダーではピントの確認ができず、通常モードでは液晶画面、フィルムモードでは画面上の距離スケールに頼る必要がある。近距離ではリングの回転量が多く、他の距離域では比較的高速にフォーカスできる仕様だが、距離スケールの精度が低く信頼性に欠ける。フレア耐性に課題があり、コントラストの低下やフレアのアーティファクトが若干発生する。
  • 総評:5年前には登場し得なかったコンセプトのカメラ。業界全体がスペック重視であった中で、富士フイルムはここ数年で「撮る楽しさ」や「スタイル」を重視した製品開発へと舵を切っている。このカメラはスペックを求める人向けではなく、ライフスタイルの一部として写真を楽しみたい人、スマートフォンの完璧さに物足りなさを感じる人に適している。ピクセル単位の品質を求める人には不向きだが、瞬間を楽しむ写真体験を求めるなら、X-Halfは魅力的な選択肢になり得る。

世にも珍しい縦構図が基本のコンパクトデジタルカメラ。3:4アスペクト比の縦構図で1744万画素出力利用できる1型センサーを搭載。レンズは写ルンです相当の10.8mmを採用。開放F値がF2.8と大きいのでボケを得るには不適ですが、ピント合わせに気を取られることなく、気軽に写真撮影を楽しむことが出来そうです。

さらにフィルム撮影を再現したモードや、ディプティック(2 in 1)の合成など、フィルム・ハーフサイズを楽しめる機能が揃っています。RAW出力非対応ですが、もともとJPEGカラーが売りの富士フイルムらしいカメラと言えるかもしれませんね。

Dustin Abbottのレビューでは、アナログ感を楽しむ明確な設計思想を評価しているようです。ただし、機能や画質にいくつか不満点があり、X half独自の撮影体験に849ドルの価値を見出せるかどうかがポイントとなりそうです。

このあたりの評価はPetaPixelやDigital Camera Worldと同じ。特にAFは「遅い」と言及しています。撮影体験を損なうポイントとなり得るので、重視する要素なら実機を確認しておきたいところ。近距離での素早い被写体を撮影する際、ミラーレスと同等の結果は得られないかもしれません。それはそれで、味のある結果となりそうですが…。

他のレビューサイトで言及していなかったカメラの外装は「プラスチック感強め」とのこと。

FUJIFILM X half(X-HF1)最新情報まとめ

  • 発売日:2025年6月下旬
  • 希望小売価格:オープン価格
  • 市場推定価格:11万円前後
  • B&H:849.95ドル
X half ブラック
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X half シルバー
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X half チャコールシルバー
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対応アクセサリ

主な仕様

レンズ f=10.8mm(35mm判換算:約32mm相当)
F2.8~F11
最短撮影距離 約0.1m
イメージセンサー タイプ:1 inchサイズ
有効画素:約1774万画素
ISO 200~12800
ストレージ SD UHS-I対応
静止画出力 JPEG
フィルムシミュレーション 13モード
グレイン・エフェクト
対応
AF 検出方式:コントラストAF
測距点:3×3
測距輝度範囲:
被写体検出 顔/瞳
シャッター 15分~1/2000秒
ファインダー 逆ガリレオ式ファインダー
視野率 約90%
ファインダー倍率 約0.38倍
モニター サイズ:2.4型
解像度:約92万ドット
可動方式:固定式
動画フレームレート Full HD 24p
High Speed Rec. ~48p
動画出力 MPEG-4 AVC/H.264
USB USB Type-C USB2.0
HDMI -
Wi-Fi IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth Ver. 5.2
バッテリー タイプ:NP-W126S
撮影可能枚数:約880枚
サイズ 105.8×64.3×45.8mm
重量 本体のみ:191g
バッテリー含:240g

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