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FUJIFILM X-T30を使いこなす スポーツファインダーモード編

このページではフジフイルムのミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T30」のスポーツファインダーモードに関するレビューを掲載しています。

スポーツファインダーモード

機能のおさらい

X-T3公式より

第4世代のXシリーズに新しく実装された機能です。フル領域から×1.25クロップの領域を使用して撮影、領域外のライブビューも表示されるのでフレーミングしやすい機能。後からクロップするのと大差ないと言えば大差ないですが、RAWのファイルサイズにも影響するためメディアに効率よくデータを保存できる点でメリットがあるかもしれません。

機能の設定

スポーツファインダーモードの設定は「撮影設定1ページ」に配置された項目からオンオフを変更できます。

オンオフはいつでも設定可能ですが、同ページの「シャッター方式」が「メカシャッター」に設定されてなければ動作しません。電子シャッターやメカ+電子ではスポーツファインダーモードが自動的にオフとなってしまいます。

つまり、X-T30の電子シャッターを利用した10fps以上の高速連写と併せて利用することはできません。メカシャッターの8fpsが最高速となります。この点でメカ速11fpsのFUJIFILM X-T3が僅かに有利。

当然ながらRAWファイルのイメージサイズは×1.25クロップとなります。使用領域が狭くなるため、同じ被写体を同じようなサイズで撮影する場合には少し低画素となり、ノイズが目立ちやすくなるので注意。

スポーツファインダーモードでは上の画像のようにライブビュー上に白いフレーム枠が表示されます。このフレーム枠の内部がスポーツファインダーモードで撮影される領域。白枠外は撮影しても記録されないのでしっかりフレーム内に収める必要があります。

実際に使ってみると「フレーム外の領域」が可視化されているのがとても便利と感じます。ただし、フレーム下部はカメラの情報表示と被っているため見づらいのがマイナス。

ファイルサイズ

×1.25クロップのメリットとなるのがRAWファイルサイズのコンパクト化。通常時が33.2MBでクロップ時が23.6MBと70%までファイルサイズが小さくなっています。限られたSDカード容量に対して撮影できる枚数を多くできるのはメリットと言えるでしょう。これはスポーツファインダーモードに限らず、×1.25クロップされる30fps連写などでも同様。

どうせ後からクロップするなら撮影時に×1.25クロップしてしまったほうが効率が良いと言えそうです。

クロップ倍率

通常時と×1.25のオリジナルファイルを比較。フルサイズカメラのAPS-Cクロップよりは倍率が小さく、程よくクロップされた感じ。

画質への影響

  1. 通常時
  2. 通常時と同じ位置で撮影したスポーツファインダーモード
  3. 通常時と同じ被写体サイズになるまで引いて撮影した場合

上記3点でベースISO感度と想定される高感度で撮影した作例を並べて掲載しました。

同じ位置から撮影したスポーツファインダーモードは、当然ながら通常時と同じ画質となります。(作例では色温度が変わってしまいましたが、解像性能やノイズは同程度)

被写体を同サイズで撮影した場合は×1.25クロップ分の解像低下が発生します。とは言え、依然として1700万画素の解像性能が維持されており、1600万画素だったX-Trans CMOS II(X-T1など)より高画素だったりします。(ノイズ耐性は同等と言えないかもしれませんが…)個人的には気兼ねなく利用できるクロップ倍率だと思います。

連写時の挙動について

ファインダー

ブラックアウトタイムが最短化されるらしいですが、正直に言うと通常時と違いが分かりません。

連写速度

仕様表通り8コマ秒なので通常時と変化ありません。

バッファ深度

RAWファイルサイズが減るので連写枚数が増えるかと思いましたが、バッファが詰まるまでの枚数は同等で変化ありません。

今回のおさらい

スポーツファインダーモード

  • メカシャッター限定機能
  • 領域外の状態を確認できるのは便利
  • 通常時と比べて70%となるRAWファイルサイズ
  • 個人的には許容できるクロップ時の画質
  • 連写時のファインダー像・連写速度・バッファに影響は見られない

残念ながらXマウントで望遠ズームを所有していないので実写レビューはお預け。画質は許容範囲内でフレーム領域外の確認とRAWファイルサイズダウンの恩恵がGood。ファンクションボタンにショートカットを配置できるので、(メカシャッター方式に設定しておけば)ボタン一発でクロップモードとなるのは便利。

X-T30(の連写速度とバッファ)でこの機能が必要か?と感じる部分はあるものの、「X-T3と使い勝手を共有できるサブカメラ」として利用するのも良さそうです。

今回使用した機材

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