Phototrendが「α7 V ILCE-7M5」のレビューを公開。スタンダード初となる10fps超の高速連写、統合された新プロセッサによるAFや撮影機能などを評価。写真撮影ではほぼ無敵としつつも、バッファが連写速度に不釣り合い、動画機能は以前として制限ありと指摘しています。
Phototrend:Test Sony A7 V : un boîtier photo redoutable, mais un peu timide en vidéo
- 外観:前モデルとほぼ同一のデザイン。左肩の「V」ロゴ以外では区別がつきにくい。α9 III や α1 II のようなより現代的なデザインを望む声もある。
- 質感:マグネシウム合金ボディと耐候性シーリングにより、防塵防滴性能が高い。電源オフ時にシャッター幕を閉じてセンサーを保護できる。シャッター音はα7 IVより明らかに静か。
- バッテリー:N-FZ100 を継続採用しつつ、新プロセッサによりバッテリー寿命が向上。CIPA基準でLCD 750枚、EVF 630枚と前モデルより改善している。実際の運用でも省電力化の恩恵が確認できた。
- インターフェース:メーカー初のWi-Fi 6搭載、スマートフォンとのペアリングや画像転送が高速化し、リモート撮影時の遅延も減少。接続端子はHDMIタイプA、マイク・ヘッドフォンの3.5mm端子、2つのUSB-C(1つはUSB 3.2 Gen2、もう1つはアクセサリ用USB 2.0)を搭載し、どちらからも PD給電が可能である。
- 携帯性:寸法は幅13cm、高さ9.6cm、奥行き8.2cmでα7 IVやα7R Vとほぼ同等。重量は795gでα7 IVより40g重いが、ダブルヒンジ構造によるものでサイズへの影響は小さい。
- グリップ:曲線的で握りやすいグリップ。α7 IVよりグリップ形状を改良したとされるが違いは小さい。重量バランスは良好で、フルサイズとしてはコンパクトな取り回し。大型望遠レンズ使用時はバッテリーグリップが必須だが、α7 IVやα1と共用できる。
- 操作性:ソニーの一貫したコントロールレイアウトを踏襲、ユーザーにとって馴染みやすい操作性。
- 手ぶれ補正:5軸手ぶれ補正で最大7.5段の補正が可能。ただし実写では5.5~6段程度が現実的で、約1~1.3秒までの手持ち露光が可能であった。市場最高性能ではないが優秀。
- ファインダー:368万ドット・0.78倍で従来同様の仕様。シャープで精細な表示、120Hzのリフレッシュレートにより動体追従も滑らか。しかし、より明るさが欲しい場面もある。
- モニター:α7R Vで採用された3.2インチ・209.5万ドットの4軸チルトモニターを搭載。多様な構図に対応でき、静止画・動画双方で有用な改良。
- メニュー:記載なし。
- フォーカス:AI専用チップを持たないが、BIONZ XR2プロセッサにより高度な認識性能と処理速度を実現。「オート」モードにより被写体認識の切り替えが不要であり、人物優先を保ちながら自動的に対象を選択できる。オートフォーカスは非常に高速かつ精確で、失敗はほとんどなく、曇天や低照度でも安定した結果を得られた。市場でも最高クラスといえる性能。
- 連写性能:電子シャッター使用時にAF追従・14bit RAWで最大30fpsを達成し、α7シリーズとして大幅な進化。ソニーの非フラッグシップ機で10fps超えは初。一時的に15→30fps、または10→20fpsへ切り替えが可能。しかしバッファは小さく、30fpsではRAWで35〜40枚(約1秒)、圧縮RAWで85枚(約3秒弱)が限界。上限に達すると即停止ではなく約10fpsへ低下する点は救い。フレームレートを下げれば記録枚数は増えるが、バッファ容量の小ささは高速連写設計との整合性に欠ける。
- ローリングシャッター:部分積層型センサーを採用。読み出し速度が向上し、ローリングシャッター歪みはα7 IVより大幅に改善。ただし積層型には及ばない。メカシャッターより歪みが出やすいが、Z6IIIやLUMIX S1 IIのセンサーと同等の性能。
- 解像性能:画素数は3300万画素のままだが、2400万画素機よりクロップ耐性が明確に優れる。JPEGは約20MB、ロスレス圧縮RAWは40〜45MB、圧縮RAWは約35MB。非圧縮RAWを廃止し、ロスレスと2種の圧縮形式のみ提供。画質やダイナミックレンジへの影響はないとしているが、現時点でα7 VのRAWはImaging Edgeでも開けず、詳細な評価は保留。
- 高感度ISO:RAWを扱えないためPEGでの分析。ISO100〜1600までは完璧な画質、ISO1600を超えるとノイズ低減処理が僅かに見られる。ISO12,800付近で色変化とディテール低下が現れ、以降はシャドウノイズが増加。それでもJPEGはISO51,200までは実用的。ISO102,400も極端な状況なら使用可能だが、ISO204,800は実質的に実用外。
- ダイナミックレンジ:記載なし。
- ホワイトバランス:記載なし。
- JPEG:JPEGは鮮やかだが過飽和ではなく、良好な色再現を示す。RX1R IIIから継承されたFL2・FL3 プロファイルを含み、利用できる「クリエイティブルック」は合計12種類。
- 動画:「1.5倍クロップ4K60p」という制限は改善されたが、α7 Vも依然として控えめな仕様。4K UHDのみで、6K・8K・オープンゲート記録には非対応。デフォルトでは「画角優先」が有効で完全フルフレームだが、無効にすると約1.2倍の軽微なクロップが生じ、ノイズ処理が最適化される。
- 動画機能:「ダイナミックアクティブ」電子手ブレ補正が不可欠なため、広角レンズが必要。LUMIXのクロップレス補正とは大きく異なる。動画AFも静止画と同等の性能を発揮し、ソニーの強みが際立つ。フォーカスマップやオートフレーミングなど実用的な動画機能も継承。
- 動画画質:画質は非常に精細で、シャープネスとコントラストが優れる。ローリングシャッターは広いパンなど極端な動作を除いて良好に抑制され、部分積層型センサーの効果が現れている。
- 作例集:
- 総評:写真撮影ではほぼ無敵だが、動画撮影ではやや劣る。完璧ではないものの、新センサーと新プロセッサーにより総合性能が大幅に向上。いくつかの制限は残るが致命的ではなく、競争の激しい市場においても高い実力を持つ。価格は前世代より約200ユーロ増にとどまり、R6 IIIやZ6 IIIと同等クラスの位置づけ。
2025年12月に登場したα7 スタンダードシリーズの最新モデル。
従来と同じ3300万画素の解像性能ながら、部分積層型CMOSセンサーと新型プロセッサによる高速処理に対応。AFの強化をはじめ、ブラックアウトフリーの連続撮影や4K 120p、被写体認識などを実現しています。
さらに、プロセッサの統合による低消費電力化でバッテリーライフの改善。モニターの可動方式強化やフルマグネシウムボディ化、デュアルUSB-Cポートなど、外側も様々な改良が施されています。販売価格は高くなってしまいましたが、競合他社の部分積層型CMOSモデルと同程度。
Phototrendのレビューによると、様々な観点から前モデルから堅実な進化を遂げているようです。特に静止画における撮影機能が強化されているようですね。30fpsの連続撮影やプリ連写、被写体検出AFなどはα7 IVでは全く使えなかった分野。高速連写時のバッファはイマイチと指摘していますが、
さらに、画質優先の圧縮RAWが追加されたので、ストレージを節約しつつ、画質を気にせずRAWを保存することができそうです。ただし、連続撮影時にバッファが詰まりやすいと指摘しており、もう少し連写時に余裕のあるバッファを搭載していると良かったですね。
(R6 Mark IIIは電子シャッター使用時に12bit RAWに切り替わるらしいので、α7 Vも12bit RAWの選択肢があると良かったかもしれませんね。)
動画撮影も強化されていますが、オープンゲートやRAW動画など、競合他社では実装が普通になっている機能に非対応。競合他社ほど多機能ではないとのこと。このあたりは他のレビューでも指摘されており、より高度な動画撮影を意識するのであれば競合他社かCinemaLineを検討する必要がありそうです。
- 発売日:
・ボディ:12月19日
・レンズキット:2026年春以降 - 予約開始日:2025年12月9日(火)10時
- 希望小売価格:
- 市場推定価格:
・ボディ:約42万円前後
・レンズキット:不明 - B&H:2,899ドル
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主な仕様
| イメージセンサー | タイプ:Exmor RS CMOS 有効画素:約3300万画素 |
| センサー除塵 | アンチダスト機能 |
| プロセッサ | BIONZ XR2 |
| 手振れ補正 | 中央7.5段 周辺6.5段 |
| RAW | 14bit 30fps対応 ロスレス圧縮 圧縮 画質優先 圧縮 |
| ISO | 100 - 51200 拡張 50 / 204800 |
| ストレージ | Slot1:CFe A / SD UHS-II Slot2:SD UHS-II |
| AF | 検出方式: 測距点:759点 測距輝度範囲:-4EV F2.0 |
| 被写体検出 | オート 人物 動物 鳥 昆虫 車 列車 飛行機 |
| シャッター | メカニカル:1/8000-30 秒 電子先幕:1/8000-30 秒 電子:1/16000-30 秒 |
| フラッシュ同調速度 | 1/250 秒 (フルサイズ) 1/320 秒 (APS-Cサイズ) |
| 連続撮影速度 | 電子:最高約30コマ/秒 メカ:最高約10コマ/秒 |
| 連続撮影枚数 | RAW: 95枚 |
| ファインダー | サイズ:0.5型 解像度:369万ドット 倍率:約0.78倍 |
| モニター | サイズ:3.2型 解像度:210万ドット 可動方式:4軸チルト |
| 動画フレームレート | 4K 120p Super35 4K 60p Fullframe |
| 動画出力 | XAVC HS 4K, XAVC S 4K XAVC S HD XAVC S-I HD |
| USB | 1:USB-C USB3.2 10Gbps 2:USB-C USB2.0 |
| マイク/ヘッドホン | マイク:3.5mm ヘッドホン:3.5 mm |
| HDMI | Type-A |
| Wi-Fi | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax |
| Bluetooth | Ver. 5.3 |
| その他ポート類 | - |
| バッテリー | タイプ:NP-FZ100 撮影可能枚数: ・ファインダー:630枚 ・モニター:750 枚 |
| サイズ | 約130.3 x 96.4 x 82.4 mm |
| 重量 | バッテリー含む:約695 g 本体のみ:約610 g |
| 製造国 | タイ |
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