PhotographylifeがVenus Opticsの交換レンズ「LAOWA 10-18mm F4.5-5.6」Nikon Zマウント用のレビューを掲載しています。
- 10-18mmと極めて興味深い仕様の広角ズームレンズだ。特にレンズマウント側に37mmフィルターソケットを配置しているのが面白い。
- 今のところ、10mmの画角をカバーする魚眼以外のレンズは「Voigtländer HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Aspherical」と「SAMYANG XP 10mm F3.5」くらいだろう。このレンズはズームレンズとして初めて10mmをカバーする。
- 10mmの画角は本当に広い。細心の注意を払わないと不要な要素をフレームインしてしまう。撮影中に自分の足や三脚が写りこんでしまう写真を何度が撮ってしまった。難しくも、楽しくもあるレンズだ。
- 他のLAOWAと同じように総金属製の頑丈な鏡筒だ。
- 電子接点の無いフルマニュアルレンズなので絞りリングとフォーカスリング、そしてズームリングを操作しなければならない。
- 電子接点が無いので歪曲収差や周辺減光の補正は後処理で施すこととなる。
- このような超広角レンズとしては驚くほど小型軽量だ。12mm F2.8 Zero-Dよりも遥かに小さく、113gも軽い。
- マウント部の37mmフィルターはあまり使い勝手が良く無い。初期装備にフィルターが固いうえに指が入らず外しにくい。
- フォーカスリングは100?110度の回転角で近接から無限遠まで調整できる。
- ズームリングはとても滑らかに動作するが、幅が狭くつかみ辛い。
- デクリック機構を備えた絞りリングは1段ごとにクリックストップが発生する。
- F4.5-F5.6-F8で目に見えるフォーカスシフトが発生する。このため、フォーカスリングを操作する時は先に絞ってからピントを合わせるのが良い。
- 画質評価に用いるImatestと超広角レンズの相性は悪く、特に周辺部や四隅のシャープネスを評価するのが難しい。
・テストでは驚くようなシャープネスを発揮するレンズでは無いことが分かる。
・中央は10mmで最も良好となり、18mmに向かってズームするほど悪化する。
・周辺部や四隅はどの焦点距離と絞り値でも良く無い。このようなレンズデザインでは予想の範囲内だ。
・シャープネスを優先するなら他のレンズをあたるべきだろう。- このようなレンズとしては驚くほど歪曲収差が小さい。10mmで0.61%の樽型、18mmで1.05%の糸巻き型である。問題は歪曲量では無く陣笠状に歪んている特性だ。これを手動で補正するのは面倒である。
- 周辺減光はかなり目立つ。10mm時に最も目立ち、絞っても全く改善しない。14mmまでズームすると減光が大きく低下するものの、やはり絞っても全く改善しない。
- 超広角レンズとしては色収差が驚くほど少ない。大部分の領域で1.5ピクセルとなり、悪く無い結果だ。
- 逆光耐性はフレーミングによって影響が大きくことなる。良いときもあれば悪いときもある。フレーム内に光源が無かったとしても、ゴーストが発生する場合もある。
- 光条は5枚絞りで非常に明瞭な素晴らしい形状である。
- 周辺減光とコマ収差、そしてレンズの明るさから夜空の撮影には向いていない。
完璧なレンズでは無く、特に周辺部や四隅のシャープネスが低く、これは絞っても改善しない。さらに歪曲収差には陣笠状の影響が見られ、周辺減光はとても強い。
とは言え、個人的にはZ 7との組み合わせで数多くの風景写真を撮影し、純正14-30mm F4では得られないような10mmのパースを本当に楽しむことが出来た。さらに、光条の形状は本当に大好きだ。
LaowaがニコンZ用レンズの供給を開始したのは歓迎できる事態だ。10-18mmは優れた光学性能では無いかもしれないが、14-30mm F4よりも広い画角を安価に利用できる。他のレンズも是非Zマウント版をリリースして欲しいが、電子接点は付けてもらいたい。
とのこと。
Dustin AbbottやSony Alpha Blogと同様に周辺や四隅の解像はやや厳しい評価となっていますね。高画素機とよりもZ 6やα7 IIIでの使ったほうが良いのかもしれません。どのレビューサイトでも一様に素晴らしいと評価しているのは光条の形。Photographylifeの作例を確認してもかなり素敵な光条が出来るようです。
国内では10万円超とフルマニュアルレンズとして安い価格設定では無いのが悩ましいところ。
LAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOMのレビュー・作例を集めるページはコチラ
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