Phillipreeveが「LAOWA FFII 12mm F2.8 C&D-Dreamer」のレビューを公開。同社のAF 10mm F2.8 とよく似た性能を発揮し、より使いやすい画角と言及。
Phillipreeve:Review: Laowa 12mm 2.8 AF
- 外観:Laowa 10mm F2.8 AFと同様のメタリックダークグレー仕上げで、同一のフォーカスリングとLaowaロゴ付きの突起を備える。ユニークなデザイン要素が際立っている。
- 構造:バヨネット部には防塵用のゴムガスケット。フードは取り外し可能で、フィルターシステムの装着も理論上は可能。シネバージョンではギア付きのフォーカスリングと絞りリングを備え、距離表示は左右でフィートとメートルに分かれている。絞りリングはクリックレス仕様で両側に目盛りが付く。
- 携帯性:記載なし。
- 操作性:AF/MF切替スイッチを左側に備える。Eマウント版では絞りリングがなく、カメラ本体から絞り設定を行う。
- AF:AFは日常用途で十分に使用可能で、ほぼ無音で動作。最短撮影距離は0.14mで、1:5.0の撮影倍率を実現。超広角ながら近接性能も高く、優れたAF。
- MF:フォーカスリングの減衰感は良好で、最短から無限遠まで180度回転する。操作感はソニーGMレンズに似る。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:中央は開放から優れた描写で、中間域の像面低下も少ない。周辺部はf/5.6で最もシャープになる。Laowa 10mm F2.8 AFと同等か、わずかに良好。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:記載なし。
- 軸上色収差:非常に少なく、パープルフリンジも厳しい条件下で全く確認されない。
- 倍率色収差:完全に抑えられており、超広角レンズにおける進歩が感じられる。
- 球面収差:記載なし。
- 歪曲収差:「Zero-D」シリーズに属するが、完全に歪みゼロではなく、非常に低い歪みである。建築撮影などでは補正が必要となる場合がある。プロファイルは未提供だが、自作は可能。
- 周辺減光:Laowa 10mm F2.8 AFよりは抑えられているが、球面フロントレンズを持つ旧型の一眼レフ用Laowa 12mm F2.8と比べると顕著な減光。72mmフィルター対応という利点の代償ともいえる。
- コマ収差:f/2.8〜f/4.0ではわずかにコマ収差が見られるが、f/5.6以降は良好に補正されており、天体撮影にも使用可能。
- 逆光耐性:f/2.8では良好な逆光性能を持ち、わずかにゴーストが確認できる程度。太陽がフレーム隅にあるとベールフレアが発生するが、構図の調整で回避可能。絞り込むとゴーストが増加するが、Laowa 10mm F2.8 AFよりわずかに良好。
- 光条:5枚羽根バージョンではf/4.0〜f/22で明確な10本の光条が生じる。シネマ版は14枚の丸型絞り羽根により、f/4.0〜f/16で美しい光条が得られるように最適化されている。
- 作例集:多数あり。
- 総評:10mm F2.8 AFと多くの点で類似しており、大きな違いは画角。画面四隅の描写はf/11で最良となるが、10mmレンズよりわずかに劣る。周辺減光が大きい点は欠点であるが、標準フィルターが使える利点もある。ミラーレス向けとして旧型より使いやすく、10mmより扱いやすい画角を好むユーザーには魅力的である。
- 競合について:
・Laowa 10mm F2.8 AF:画角以外は非常に類似しており、12mmは100ドル安い。
・Laowa 9mm F5.6 FF-RL:9mmはより広角で小型だが、12mmはAFとExif対応、F2.8の明るさ、色かぶりの少なさ、標準フィルター径などの利点がある。
・Sony FE 12-24mm F2.8 GM:価格やサイズを気にしないなら、ズームながら最高性能を誇る12mm F2.8レンズ。明確な欠点を除けば優秀。- 備考:Laowa 9mm F5.6で見られた周辺部の色かぶりは、本レンズではLaowa 10mm F2.8 AF同様、ほとんど見られない。旧型のDSLR用Laowa 12mm F2.8と比べても色かぶりが大幅に改善されており、実用性が高い。
「LAOWA FFII 10mm F2.8」に続く、LAOWAブランドで二本目となるAFレンズ。引き続き極端な超広角レンズですが、前作の10mmよりも画角が狭く、比較的使いやすい焦点距離。また、12mmをカバーするレンズとしては珍しく、一般的な円形フロントフィルターに対応。フィルターワークの撮影が容易である点が魅力的。
AFに対応するEマウント・Zマウントで競合する製品はほとんど無く、特にニコンZマウントではAFでカバーする最広角レンズの一つ(LAOWA 10mm F2.8がある)。ソニーでは「FE 12-24mm F4 G」「FE 12-24mm F2.8 GM」などのズームレンズが存在するものの、価格やサイズなどを考慮すると面白い選択肢となりそうです。
Phillipreeveのレビューでは、ユニークな超広角レンズですが堅実で良好な光学性能のようです。広角レンズが得意なLAOWAらしい製品である模様。引き続き周辺減光が問題となるものの、逆光耐性は良くなっているみたいですね。ただし「依然として問題がある」と評価するレビューサイトもあるため、作例を見ながら様々なサイトを確認しておいたほうが良いかもしれません。
LAOWA FFII 12mm F2.8 C&D-Dreamer 最新情報まとめ
LAOWA FFII 12mm F2.8 C&D-Dreamer | |||
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レンズの仕様
レンズマウント | E/Z:AF E/Z/RFL:MF |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 12mm |
レンズ構成 | 9群16枚 |
開放絞り | F2.8 |
最小絞り | F22 |
絞り羽根 | 14枚(MF) 5枚(AFMF) |
最短撮影距離 | 0.14m |
最大撮影倍率 | 0.21倍 |
フィルター径 | 72mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | Frogeye |
サイズ | φ77.2×78.6mm |
重量 | 377g AF 475g MF |
防塵防滴 | - |
AF | E/Z 対応 STM |
絞りリング | 搭載(MF) |
その他のコントロール | - |
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