Admiring Lightがオリンパスの交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」のレビューを掲載しています。部分的にデジタル補正に依存している収差補正があるようですが、全体的に見ると優れた光学性能のレンズと評価しています。
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全域でシャープなレンズ
- 全体的にハイクオリティなプラスチックと金属でしっかりと構成されており、大部分は期待に応える外装だ。しかしながら内筒には遊びがあり、移動時には擦れる音がする点がマイナスだ。全体的に良好な作りだが、個人的な見解としては40-150mm F2.8 PROがより頑丈だ。
- レンズは広角端で僅かに内筒が伸びる。内筒が最も短くなるのは16mmだ。滑らかに動作するが、他のレンズと比べて抵抗感が弱い。
- フォーカスリングはとても滑らかでクラッチ構造を備えている。
- レンズフードはボタン式ロック機構を備えているが、率直に言うと不格好で不必要に見える。
- L-Fnボタンが存在するものの、このボタンが有るレンズと無いレンズが混在しているのでL-Fnボタンの操作感が体に染みつかない。
- オートフォーカスは多くの状況でとても高速で正確に動作する。AF-Cでも優れたパフォーマンスだ。
- ズームレンジ全域の絞り開放を含めて、フレーム全域でとてもシャープなレンズだ。隅は少しソフトだが、1?2段ほど絞るとシャープさが増す。
- E-M5 Mark IIのハイレゾショットを使用してもシャープネスは維持されている。
- 無限遠でも近接でも同じくらいシャープだが、接写時のF2.8のみ僅かにソフトな傾向がある。
- ボケは滑らかで均質、とても良好な描写だ。
- コントラストは大胆過ぎず、全ての絞り値で強めだ。発色は豊かで正確なので後処理要らずのとても良好なものだ。
- 残念ながら色収差のカテゴリでは少し転んでいる。ズーム全域に渡りシアンとマゼンダの倍率色収差を確認できる。色収差は広角側で最も大きい。
- 歪曲は注意が必要だ。JPEGやプロファイルが自動適用されるRAW現像ソフトでは分からないが、プロファイルが適用されないソフトでは広角側で目立つ樽型歪曲が存在する。
- 周辺減光は良好で絞り開放でも最小限だ。
- レンズフレアは出る時は出るが悪いパフォーマンスではない。コントラストの低下は他のレンズよりも少ない。逆光耐性はパナソニックの12-35mm F2.8より良好だ。
長所:小型・防塵防滴・クラッチ構造のフォーカスリング・絞り開放からズーム全域でシャープ・標準ズームとしてはとても心地よいボケ・豊かなコントラストと色・優れた接写性能・高速で静かで正確なAF・周辺減光が抑えられている
短所:PROグレードとしては僅かにビルドクオリティが低い・多くの設定で目に見える倍率色収差・特定の状況ではフレアが発生しやすい・光学的な樽型歪曲
ズームレンジ全域でとてもシャープな標準レンズは本当に珍しい。優れたクオリティで多くの撮影に対応できるレンズだ。
色収差や歪曲収差をデジタル補正に依存しているため完璧なレンズでは無い。そしてPROグレードとしてはビルドクオリティが期待よりも僅かに劣っている。
光学的にはそれほど心配することは無い。色とコントラストは優れ、ボケはとても心地よい。マイクロフォーサーズシステムユーザーであれば一本持っておくべきだ。
やや高価だが、この光学性能で小型なのは素晴らしいので価格は適正だ。パナソニックの12-35mm F2.8が競合レンズとなるが、個人的にはオリンパスのほうがより優れている。光学手振れ補正が必須でない限り優先順序は先だ。
とのこと。
海外のレビューサイトと同様、解像性能を評価し、色収差や歪曲収差を指摘しています。周辺減光はサイトによって評価がまちまちですが、Admiring Lightでは「目立たない」と肯定的な評価となっているようです。
個人的には16mmで内筒が最も短くなるのが地味に気持ち悪かったりします。内筒の擦れは確かに感じますが、私はしっかりとした防塵防滴が裏目に出たのかなと許容できる範囲。価格は少し高いかなと感じるものの、APS-Cの同クラスより安く、フルサイズの半値以下と考えるとこんなものじゃないですかね。
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