PCmagがライカ「M11-P」のレビューを公開。M11と同じく優れた画質や非の打ち所がないカメラの作りを評価しつつ、コンテンツ認証の機能を含めたM11からのアップグレードを紹介。高価ながら正当化することはできると言及。
- 外観:M11とほぼ同じだが、前面のロゴが省略され、トッププレートには筆記体でライカロゴを刻印している。中身は最新のデジタル機器だが外観は従来通り。
- 質感:マグネシウム合金製。クローム版のみトッププレートに真鍮を使用。防塵防滴仕様だがSL2のようなIP規格ではない。
- バッテリー:底面プレートが無いのでアクセスしやすくなった。着脱に干渉しないハンドグリップが用意されている。
- インターフェース:SDカードスロットにアクセスするにはバッテリーを外す必要がある。256GBの内部ストレージを搭載、USB-Cで読み出すことが出来る。
- 起動速度:3秒かかる。M10と比べて長く、残念。
- 携帯性:大部分のMボディと同じサイズ。
- 底面:M10世代と異なり着脱するプレートが無い。
- 操作性:シャッター横のボタンはカスタマイズ可能。コントロールが少なく簡単。
- 手ぶれ補正:他社のミラーレスと異なり非搭載。
- ファインダー:0.73倍。28/90mm・35/135mm・50/75mmの3セットでブライトフレームを利用可能。電子ファインダーを上部に装着可能。
- モニター:固定式のため、地面に近い位置では電子ファインダーを利用したほうが良い。表面にはサファイアガラスを使用。
- メニュー:メニューボタンを2回押すとポップアップ表示される。タッチ操作対応で素早くアクセス可能なFnメニューあり。
- フォーカス:記載なし。
- ドライブ性能:1/250秒のフラッシュ同調、1/4000秒のシャッタースピードに対応。電子シャッター時は1/16000秒を利用可能だが、ローリングシャッターの影響を受けやすい。
- 解像性能:M11と同じ6100万画素センサーとMaestro IIIプロセッサを搭載。画質は同じ。解像度が必要ない場合は36MP/18MPで出力可能。
- 高感度ISO:記載なし。
- ダイナミックレンジ:ISO 64でクラス最高のダイナミックレンジ。
- ホワイトバランス:記載なし。
- 著作権保護:あらたにコンテンツ認証情報を付与することができるようになった。機能をオンにすると、DNG・JPGに著作権データを埋め込むことが出来る。Adobe製品では編集内容も記録される。ファイルサイズは肥大化するが、だれが撮影してどのように編集したのか確認可能。
- 動画:静止画専用。動画が必要な場合はSLシステムを検討する必要がある。
- 作例集:リサイズのみ。
- 総評:非の打ち所がないカメラの作りと優れた画質はコストを正当化する。内蔵ストレージの増加やコンテンツ認証情報を利用する予定があるのなら、オリジナルのM11との差額分の価値がある。それ以外ならオリジナルのM11でお金を節約できる。
とのこと。
オリジナルのM11をベースとして、外観の変更や内蔵ストレージの強化、ゴリラガラスよりも硬度が高いサファイアガラスを使った背面モニタに変更。さらにコンテンツ認証機能を備え、像の真正性を担保することが可能となった模様。基本的な操作性や画質はオリジナルと同じ。
PCmagはコンテンツ認証機能に盗用から保護する効力はないとしつつも、「自分で撮った写真である」と主張するためのツールとなったり、将来的に写真コンテストの条件になるかもしれないと予想している模様。最近はAIを使った画像生成が進化してきているので、そのような観点から重要となるかもしれませんね。(実際にAI生成物でコンテストの賞を取った事例もあるくらいですし)
基本的な性能に関してはあまり詳しくレビューしていませんが、M11と同じ優れた画質であるとのこと。電子シャッターによる1/16000秒の高速シャッターは魅力的ですが、他の6100万画素カメラ(α7R Vやfp L)と同じくローリングシャッターの影響は受けやすい模様。
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主な特徴
(太字が主な改善点)
- 有効画素数:約6030万画素
- LEICA MAESTRO III
- 記録メディア:SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I推奨、SDXCは2TBまで)
- 内蔵メモリーをM11よりもさらに大容量化の「256GB」
- 液晶モニター:2.95型 約233万ドット サファイアガラス使用
- シャッタースピード:1/4000秒〜60分
- ISO感度:ISO 64〜50000相当
- スマホ接続:Wi-Fi
- 質量:約640g(バッテリー含む)
- マグネシウム合金ボディ
- 電池:充電式リチウムイオンバッテリー(付属)
- 撮影可能枚数:約700枚(レンジファインダー使用時、CIPA規格による)、最大1700枚(ライカ最適化サイクル)
- 画像にメタデータを付与することで画像の真正性を担保し著作権を保護できる機能を搭載 Leica Content Credentials(ライカコンテンツクレデンシャル)
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