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NIKKOR Z 35mm F1.2 S 絞り開放の高い解像度と柔らかいボケを併せ持つ

Xitekが「NIKKOR Z 35mm F1.2 S」のレビューを公開。他のF1.2 S-Lineと同等のクオリティで、F1.2から優れた解像性能を発揮。同時に柔らかいボケが得られると評価しています。高価ではあるものの、Zマウント初のAF 35mm F1.2 レンズとのこと。

Xitek:人文大眼睛 尼克尔 Z 35mm f/1.2 S评测

  • 外観:Z 50mm f/1.2 S と Z 85mm f/1.2 S の外装を組み合わせたデザイン。S-Lineロゴが大きくなり、NIKKORロゴが追加。コントロールリングはローレット加工に変更。フィルター径は82mmで、f/1.2 シリーズ全体で共有可能。
  • 構造:本体は金属製でサテンコーティング仕上げ。操作部は直径や高さが異なり、触覚で直感的な操作が可能。複数箇所にシーリングが施され、防塵防滴性能に優れる。
  • 携帯性: Z 35mm f/1.2 S と Z 50mm f/1.2 S はほぼ同じサイズ(長さ15cm、最大径0.5mm差)。重量は約1060gで、Z 50mm f/1.2 S より約30g軽量。シグマ 35mm F1.2 DG DN | Art (Eマウント)より20g軽い。
  • 操作性:デュアルリング設計を採用。前面に幅広のフォーカスリング、背面にコントロールリングを配置。両リングの質感が異なり、回転減衰も適度でスムーズに操作可能。コントロールリングにはISO感度、絞り、露出補正を割り当て可能。L-Fn ボタンを2つ搭載し、縦位置撮影時の操作性も向上。
  • AF:マルチフォーカスシステムを採用し、高速・高精度・静音のAFを実現。複数のフォーカスレンズグループを制御し、近距離での光学性能を向上。フォーカスブリージングも軽減。
  • MF:マニュアルフォーカス時の画角変化は最小限。超大口径レンズとして優れた性能。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能:開放f/1.2では中心シャープネスは良好だが、周辺はやや弱い。f/1.8で中心シャープネス向上、周辺減光も軽減。f/2.8-f/8ではシャープネスが優れ、解像度・コントラストも良好。f/11でわずかに低下、f/16では回折により画像がやや甘くなるが、全体的に優れた性能。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:開放f/1.2では強いボケ味。微ボケは滑らかで二重線なし。f/1.4では暗部の減少により明るさが向上。f/1.8で暗部が大幅に減少し、ボケの柔らかさが減る。開放時の光点は中央で丸く、周辺ではオリーブ形に変形。4枚の非球面レンズを採用しているが、玉ねぎボケは軽微で視覚的影響は少ない。
  • 軸上色収差:f/1.2では枝の端にわずかに紫フリンジが発生。f/1.8で大幅に減少し、実用上問題なし。主に軸上色収差が見られるが、軽減可能。
  • 倍率色収差:記載なし。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:軽度の樽型歪み。実用上問題なし。気になる場合はカメラ内補正で対応可能。
  • 周辺減光:f/1.2で顕著だが、f/2.2で大幅に軽減。f/2.8でほぼ解消。
  • コマ収差:開放時に画像端で光がにじみ、わずかにX字型の変形が発生。紫フリンジは見られず、Z 85mm f/1.2 S と同等の性能。
  • 逆光耐性:3種類のコーティング技術により、ゴーストやフレアを低減。開放時のゴーストは目立たず、ハイライトもクリア。f/8でわずかにゴースト発生。完全な除去は不可能だが、フード装着推奨。
  • 光条:11枚羽根の円形絞りにより、22本のシャープで美しい光条を形成。
  • 作例集
  • 総評:全体の品質は優れている。開放f/1.2のボケは柔らかく、線や玉ねぎボケが少ない。シャープネスは全域で優れ、色収差やブリージングも良好に抑制。樽型歪みは軽微で、開放時の周辺減光は顕著だが許容範囲。サイズと重量は一定の妥協が見られるが、35mm f/1.2 ミラーレスレンズとして高い光学性能を誇る。価格は20,999元で、NIKKOR Z 85mm f/1.2 S(19,999元)より高価。
  • 競合について:記載なし。
  • 備考:記載なし。

NIKKOR Z シリーズ3本目となるF1.2 S-Lineレンズ。レンズ構成は50mm F1.2と同様に複雑な光学設計を採用しており、必然的にレンズサイズは大きく、重くなっています。販売価格は他のNIKKOR Z 35mm レンズと比べて3倍以上と非常に高価。競合製品がほとんど存在しない35mm F1.2 AFレンズですが、それなりの対価を支払う必要がありそうです。

Xitekのレビューによると、他のF1.2シリーズと同じく大きくて重いレンズのようです。しかし、優れた解像性能や色収差補正を実現している模様。絞り開放から中央は非常にシャープで、近距離でも絞れば隅まで優れた結果が得られるようです。このあたりは他のレビューサイトと同じ評価となっています。

作例を見る限りではボケ質も良好で、玉ボケは綺麗。低価格の35mmでよくあるフレーム隅の見苦しいボケの描写は全くありません。このあたりを重視する35mmを探しているのであれば価格に見合う価値がありそうです。

ニコン NIKKOR Z 35mm F1.2 S 最新情報まとめ

  • 発売日:2025年2月28日
  • 予約開始日:2月12日10時
  • 希望小売価格:オープン
  • ニコンダイレクト:437,800円(税込)
  • B&H:2796.95ドル

レンズの仕様

レンズマウント ニコン Z マウント
対応センサー フルサイズ
焦点距離 35mm
レンズ構成 15群17枚
開放絞り F1.2
最小絞り F16
絞り羽根 11枚(円形絞り)
最短撮影距離 0.3m
最大撮影倍率 0.2倍
フィルター径 82mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング メソアモルファス
ナノクリスタル
アルネオ
サイズ 約90mm×150mm
重量 約1060g
防塵防滴 対応
AF マルチフォーカス方式
STM
絞りリング -
その他のコントロール コントロールリング
L-Fn
付属品 ? レンズキャップ LC-82B(フロントキャップ)
? 裏ぶた LF-N1
? レンズフード HB-110
? レンズケース CL-C2

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