NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S 最高級のよくまとまった単焦点レンズ

Lenstipがニコン「NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S」のレビューを公開。扱いやすいレンズサイズで、全く弱点のない解像性能、ボケ、諸収差の補正状態を高く評価。販売価格が高めと指摘しつつも、エディターズチョイスと評価しています。

Lenstip：Nikon Nikkor Z 600 mm f/6.3 VR S

外観：95mmフィルター。ハードケースが付属しているとよかった。

構造：マウント付近の反射対策は良好。製造国は中国。防塵防滴。

携帯性：600mm F4と比べるとサイズと重量が大幅減。500mm F5.6よりも少し軽量。ニコンは最善を尽くしている。手持ち撮影でも負担がかかりすぎない。

操作性：L-Fn1/2ボタン、A/Mスイッチ、メモリーセット、フォーカスリミッターなどを搭載。コントロールリングを搭載。

AF：静かだが特に高速ではない。正直に言うとそれほど印象的ではない。ピント全域で0.8-0.9秒かかる。精度は最高。

MF：リングはとても滑らかに回転。ストロークは140-150度。非常に正確な操作が可能。フォーカスブリージングは非常に目立つ。

手ぶれ補正：最大で効果は4EVを少し上回る。公称値に及ばないが、非常に良好。

解像性能：
・中央：F6.3とF8に大きな違いは無く、実に素晴らしい結果。F8の数値は400mm F4.5と同じ。
・端：賞賛に値する性能。中央とほとんど変わらないシャープな画質。
・全体的に見て、最高級の良くできた単焦点レンズ。拍手喝采。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：大部分が非常に良好。口径食は2段絞っても解消しない。

軸上色収差：全く見られない。まさに完璧。

倍率色収差：驚異的な補正状態。

球面収差：フォーカスシフトは見られず、前後のボケ質に違いはほとんどない。

歪曲収差：+0.69％で無視できる程度。

周辺減光：高めの数値だが許容範囲内。

コマ収差：非常に高く評価できる性能。

逆光耐性：回折レンズの典型的な影響が見られるものの、600mmのレンズでこのような状況に遭遇することは少ない。400mm F4.5よりも良好。

光条：記載なし。

作例集：

総評：優れた光学性能で適度なサイズの楽しめるレンズ。重大な欠点はフォーカスブリージングのみで、このレンズの一般的な用途では問題にならない。何の疑いもなくエディターズチョイス。素晴らしいレンズだが高価なのが玉に瑕。

競合について：

備考：

従来の「NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S」と比べると非常にコンパクトで軽量な600mm単焦点レンズ。開放F値が「6.3」と大きいので、薄曇りや屋内でISO感度が上がりやすいものの、収納性や携帯性が良く、気軽に持ち出せるレンズに仕上がっているようです。テレコンバージョンレンズと互換性があるものの、開放F値が非常に大きくなるので屋外以外では使い辛いかもしれません。

Lenstipによると、小型軽量で高画質のレンズに仕上がっているようです。解像性能は絞り開放から隅まで何の問題もなく、諸収差の補正状態も非常に良好である模様。PFレンズ使用による逆光耐性の低下は注意が必要ですが、影響のあるシーンは限られているかもしれません。

ニコン NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S 最新情報まとめ

発売予定日：2023年10月27日
希望小売価格：オープン
初値：712,800円

NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日	2023年10月27日	初値	712,800円
マウント	Z	最短撮影距離	4m
フォーマット	フルサイズ	最大撮影倍率	0.15倍
焦点距離	600mm	フィルター径	95mm
レンズ構成	14群21枚	手ぶれ補正	5.5段
開放絞り	F6.3	テレコン	対応
最小絞り	F32	コーティング	F/SIC
絞り羽根	9枚
サイズ・重量など
サイズ	φ106.5×278mm	防塵防滴	対応
重量	1470g	AF	STM
その他	コントロールリング
付属品
キャップ・フード・ケース