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OLYMPUS PEN-F のデザインでOM-3のような防塵防滴仕様は難しかった

PhotographyBlogが「OM SYSTEM OM-3」のレビューを公開。その中で、OM SYSTEMから「OM-3 はPEN-Fの実質的な後継機」「OM-3のような防塵防滴仕様のPEN-Fデザインは困難」と教えてもらったようです。

PhotographyBlog:OM System OM-3 Review

  • 外観:ベトナム製。ブラックとシルバーのツートン。OM-1 Mark II の実用的なデザインとは対照的に、クラシックなフィルムカメラを彷彿とさせる美しいデザインを採用。象徴的なOM-1のペンタプリズム、デルタ型ボディ、トップダイヤルを継承。
  • 質感:フルメタルボディを採用。IP53の耐候性を備え、60度の角度までの水しぶき防御、防塵性能、-10℃までの耐凍結機能を持つ。
  • バッテリー:OM-1 IIと同じBLX-1 Li-ion充電式バッテリーを採用。最大520枚の静止画または160分の動画撮影が可能。USB-CによるPD対応充電をサポート。
  • インターフェース:UHS-II対応のSDカードスロットを1基搭載。OM-1 IIのデュアルスロット構成とは異なる。
  • 携帯性:寸法は 139.3 (幅) x 88.9 (高さ) x 45.8 mm (奥行き) 。重量は413gでOM-1 IIよりも軽く、容積も約20%小型化。
  • グリップ:ハンドグリップは非搭載。テクスチャ加工された表面によりグリップ性を確保。OM-1 IIは顕著なハンドグリップを備え、長焦点レンズ向け。
  • 操作性:背面のAFジョイスティックは非搭載。タッチスクリーンLCDまたはナビゲーションパッドでAFポイントを設定。前面にはPen-Fのカラープロファイルダイヤルを再導入し、4種のカラー、4種のモノクロプロファイル、各種アートフィルターへ素早くアクセス可能。
  • 手ぶれ補正:5軸手ぶれ補正システムを搭載。ただし、OM-1 IIの性能には及ばない。
  • ファインダー:記載なし。
  • モニター:記載なし。
  • メニュー:新機能の追加はないが、ボタン1つでアクセスできるシステムにより操作性が向上。
  • フォーカス:1053点のクロスタイプAFポイントを搭載し、フレームの100%をカバー。F1.2・ISO 100で-8EVの低照度AFに対応。AI検出AFにより、人間、鳥、動物、車、バイク、航空機などを認識。
  • 連写性能:追従AF/AEで50fps、追従AF/AEなしで120fpsの高速連写が可能。
  • 解像性能:2000万画素の4/3型 積層 BSI Live MOSセンサーを搭載。解像度の向上はなし。手持ちハイレゾショットで50MP、三脚ハイレゾショットで80MPの撮影が可能。
  • 高感度ISO:記載なし。
  • ダイナミックレンジ:記載なし。
  • ホワイトバランス:記載なし。
  • JPEG:モノクロオプションが優秀。カラープロファイルダイヤルの配置により、右手の指がダイヤルに干渉しやすい。
  • 動画:C4K/60p、フルHDでは最大240fpsで録画可能。H.265(10bit)およびH.264(8bit)をサポート。最大12bit 4:4:4のRAWデータ出力とHLGモードに対応。UVC/UAC対応でPC接続時にウェブカメラとして使用可能。
  • 作例集
  • 総評:OM-1 Mark IIの主要仕様を引き継ぎながら、1970年代のフィルムSLRカメラ、特にOM-1を彷彿とさせるレトロなメタルボディを採用。低価格化のため一部仕様を簡素化し、OM-1 IIよりも手ぶれ補正、SDカードスロット、ファインダー性能が劣る。グリップやAFジョイスティックを省略し、短焦点レンズ向けの設計。
  • OM Systemによると、OM-3は2016年発売のOlympus Pen-Fの実質的な後継機。OM-3のような防塵防滴仕様でPEN-Fのデザインを再現することは困難だったと述べている。

同社のフラッグシップモデル「OM-1 Mark II」の多くを継承しつつ、小型軽量でクラシカルなデザインのカメラ。比較的コンパクトながら、OM-1 IIと同等の連写速度や撮影機能を実現。比較してバッファがやや少なめで、ファインダーはOM-5並みですが、PEN-Fのようなクリエイティブダイヤルを搭載することで区別化。動体撮影の性能を残しつつ、よりクリエイティブな撮影が可能。

販売価格はOM-1 Mark II よりもやや安く、スペックに妥協は少なめ。デュアルカードスロットや高解像ファインダー、ジョイスティックをはじめとしたコントロールが必要であればOM-1 Mark IIが選択肢となるものの、そうでなければOM-3が面白い選択肢となりそうです。
(レトロスタイルのカメラにここまでの性能が必要かどうか要検討ですが)

PhotographyBlogのレビューによると、レトロスタイルながら最新のテクノロジーを詰め込んだカメラになっているとのこと。高級感のある作りのクラシックスタイルなカメラでIP53の防塵防滴に対応する珍しいカメラですね。

また、PhotographyBlogがOM SYSTEMから聞いたところによると、2016年に登場した「PEN-F」の実質的な後継モデルとのこと。小型軽量ながら操作部が多かったPEN-Fのデザインで防塵防滴仕様は難しかったようです。

OM SYSTEMは「人生にもっと冒険を」をブランドタグラインとして、小型軽量でタフな方向性のブランドに舵を切っています。となると、PEN-Fスタイルを維持しながら非防塵防滴のカメラはブランドに合わなかったのかもしれませんね。将来的に防塵防滴のPENスタイルも見てみたいところですが、まずは(既に予約購入している)OM-3を楽しみたいと思います。

OM SYSTEM OM-3 最新情報まとめ

  • 発売日:2025年3月1日
  • 予約開始日:2025年2月6日
  • 希望小売価格:
  • カメラのキタムラ:
    ・ボディ:237,600円
    ・12-45キット:267,300円

主な仕様

イメージセンサー タイプ:4/3型 積層型BSI Live MOS
有効画素:2040万画素
センサー除塵 SSWF
手振れ補正 最大 6.5段分
シンクロIS対応 7.5段分
処理エンジン TruePic X
ISO 200-102400
拡張 80
ストレージ SD UHS-II
AF 検出方式:ハイブリッド
測距点:1053点 全クロス
測距輝度範囲:-5.5~19EV
被写体検出 人物 / 車、オートバイ / 飛行機、ヘリコプター / 電車、汽車 / 鳥 / 動物 (犬、猫)
シャッター メカニカル:1/8000~60秒
電子先幕:1/320~60秒
電子:1/32000~60秒
フラッシュ同調速度 1/250秒以下
連続撮影速度 メカニカル:~6fps
静音連写:~20fps
電子 SH1:~120fps
電子 SH2:~50fps
プロキャプチャー
連続撮影枚数 静音連写:RAW 151枚
SH1:RAW 88枚
SH2:RAW 102枚
ファインダー サイズ:OLED
解像度:236万ドット
倍率:0.63倍
モニター サイズ:3.0型
解像度:162万ドット
可動方式:バリアングル
動画フレームレート 4K 60p LGOP
FHD 60p ALL-I
動画出力
USB USB Type-C USB3.0
UVC / UAC規格対応
マイク/ヘッドホン マイク:3.5mm
ヘッドホン:3.5mm
HDMI タイプD
Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth Ver.4.2
その他ポート類
バッテリー タイプ:BLX-1
撮影可能枚数:約590枚
USB-PD充電
サイズ 約139.3×88.9×45.8mm
重量 本体のみ:413g
バッテリー含:496g
防塵防滴 IP53準拠

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