Krupskyがブログ「Kroupski」でオリンパスの新しいミラーレス「OM-D E-M1X」のレビューを掲載しています。
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手持ちハイレゾは高感度ISOでも完璧に実用的な機能
- 一見すると大きく見えるが、実際にはHLD-9を装着したE-M1 Mark IIとほぼ同じ大きさだ。グリップ一体型で分離は出来ないが、プロセッサーの放熱にヒートシンクを使っている。E-M1Xに搭載された2基の8コアプロセッサーを冷ますにはこれが必要だったのだろう。
- 正直に言うと、E-M1Xのサイズは私にとって問題ではない。グリップはとても快適だ。それにスポーツ用途のフルサイズ一眼レフほど大きく無く、望遠レンズは特に小さい。
- 前後のコマンドダイヤルはどちらもボディに埋没させ誤操作を少なくしている。
- モードダイヤルからiAUTOやArtフィルタが無くなってしまったが、カスタムモード4とバルブモードが追加された。
- このようなカメラとしては珍しくバリアングルモニタを備えている。
- OM-D E-M1 Mark IIと画質の比較をすると違いが顕著であることに驚いた。ISO800-1600でもE-M1Xはとても高解像な画質だ。特に解像限界における差が大きい。
- 実写ではテスト時ほど違いが目立たなくなるが、それでもディテールの改善が見られる。
- 高感度ISOは同じ2000万画素センサーながらノイズが低減し、演色性が向上している。E-M1 Mark IIと比べてはるかに良好だ。
- 手振れ補正を実際にテストしてみたところ、12-100mm F4 IS PROとの組み合わせで7段の補正効果が得られた。これは間違いなく素晴らしい結果だ。
- 手持ちハイレゾショットは75mm F1.8を用いて1/20秒のシャッタースピードでも成功する。もちろん、たまたま成功した訳では無く、安定した結果をだすことが可能だ。結果は三脚ハイレゾと比べて悪く無い。
- ハイレゾショットは高感度ISO3200~6400でも完璧だ。
ライブND紹介動画
オリンパスのゼネラルマネージャーへのインタビュー内容
- デュアルTruePic VIIIを利用するのは主に以下の機能だ
・手持ちハイレゾショット
・ライブND
・インテリジェント被写体認識AF
・起動速度・スリープ復帰速度
・デュアルUHS-II SDカードスロット- カメラの設計コンセプトは従来通りだ。「機動性と高速性のミラーレスシステム」を犠牲にすることなく高品質な画質を目指した。
- E-M1Xの画質は全体的に向上している。特に演色性、低感度時の解像性能、高感度時のノイズ・解像性能をプロフォトグラファーのフィードバックの基でチューニングしている。(補足:この画質向上はデュアルプロセッサーの恩恵ではない)
- マトリクス・プロセッサの改良で高感度画質は改善する。もちろん、まだ完璧ではないためさらなる高みを目指している。
- 連写速度は従来通りだが、連続撮影枚数とバッファクリア速度の短縮により高速連写の実用性が飛躍的に向上している。
- ISO2000以下の場合に「画質優先」か「速度優先」のどちらかを選ぶことが出来る。初期設定は「速度優先」に設定されているが、「画質優先」でより高いディテーリングを可能としている特別なモードだ。
- インテリジェント被写体認識の対象はアップデートで追加予定だ。しかし、候補について教えることは出来ない。
- 手振れ補正の進化はエプソンと共同開発のジャイロセンサーが功を奏している。地球の自転をキャンセルすることは出来ないが、より精度の高いジャイロセンサーにより7.5段分の補正効果を実現した。
- 手振れ補正の連携機能はパナソニックと異なるアルゴリズムのため相互対応するのは難しい。
- 絞りリングの対応に需要があることは理解している。
- 通常のE-M1ラインは継続する。E-M5 Mark IIIとE-M1 Mark IIIのどちらが先か言うと事は出来ないが楽しみにしてほしい。
とのこと。
ブログに掲載された作例を確認してみると確かにE-M1 Mark IIとディテール描写に差があるようです。ただし、これがRAW現像の結果なのかJPEG出力なのかはブログ内で言及されていません。おそらくカメラ出力のJPEGではないかなと。
E-M1 Mark IIと同じセンサーを使っているのでRAWにおける大きな画質向上は無いかと思います(IMAGING RESOURCEにISO感度別作例が掲載されています。)。ただ、私は家族写真をRAWから現像するほど手間をかけたくないので、JPEG画質の向上は大歓迎。演色性も良くなっているみたいなので早く実機で確認したいですねえ。
高感度画質よりも手持ちハイレゾショットが凄い。作例ページの最下部には高感度ISOを使った作例がいくつか掲載されていますが、ISO3200やISO6400でも十分実用的な5000万画素イメージとなっているように見えます。フルサイズ5000万画素センサーのEOS 5Ds Rを使ったISO6400より良いかもしれませんね。動く被写体が写りこむと不自然に見えてしまいますが、フルサイズでも低速シャッターを使うと被写体はブレますしねえ。
ライブNDはまだ動画のみ掲載ですが、ざっくり見てみるとかなり使えそうな機能。JPEG+RAWとなっているのでRAW出力にも対応しているのでしょうか?
インタビューではE-M5 Mark IIIやOM-D E-M1 Mark IIIについて言及していますね。そのうちOM-D第3世代が登場しそうです。その時、E-M1Xは陳腐化してしまうかもしれませんが、インテリジェント被写体認識のアップデートを期待したいところ。
OM-D E-M1Xに関するレビュー・作例を集めるページはコチラ
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