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DPReviewが「PENTAX K-3 Mark III」のファーストインプレッションを公開

DPReviewがリコーイメージング「PENTAX K-3 Mark III」のファーストインプレッションを公開しました。価格の問題、競合他社の存在、ミラーレスの存在を指摘しつつ、この時期に一眼レフを投入したことを評価している模様。

DPReview:Pentax K-3 Mark III initial review

センサー

K-3 IIIの心臓部には、新しい裏面照射型のAPS-C CMOSを搭載している。リコーは2500万画素と説明しているが、実際には2570万画素であり、富士フイルム「X-T4」に搭載されているセンサーと関連している可能性がある(ただしカラーフィルター配列は従来通りで、位相差のためにマスクされている画素は無い)。

いずれにしても、このセンサーにはローパスフィルターがなく、14Bitで最大12コマ/秒の読み出しが可能となっている。リコーによると、この新センサーはKPの24MPチップよりも高ISOノイズ特性が優れており、PRIME Vプロセッサーと「アクセアレータユニット II」プリプロセッサーの処理能力の向上と相まって、低照度環境下でのディテール保持とノイズ低減を実現していると述べている。ただし、これはK-1 Mark IIのように、RAWデータにノイズリダクションを適用することを意味する場合もある。最高ISO感度は160,000まで利用可能だ。

ファインダー

K-3 Mark IIIで最も大きな変更点の一つはファインダーだ。ペンタックスの伝統である大型プリズム式ファインダーを採用し、1.05倍の高倍率を実現している。

リコーによると、K-3 Mark IIIのファインダーはMark IIに比べて10%輝度が向上しているそうだ。ファインダー倍率は、フルサイズで0.68倍のファインダーに相当し、ペンタックスK-1の0.70倍に近いサイズだ。これはミラーレスカメラの多くの基準からすれば小さいものだが、APS-Cデジタル一眼レフカメラに搭載されたものとしては最大だ。

従来のK-3のようにファインダー内に別パネルの表示を投影するのではなく、ファインダーの視野経路に透明な表示パネルを配置している点で異なる。この変更により、Mark IIに比べて輝度が10%向上している。また、ディスプレイのカスタマイズ自由度も向上した。

AFモジュール

K-3 Mark III用に全く新しいAFモジュールを開発した。「SAFOX 13」は101点のAFポイントを持ち、そのうち25点はクロスタイプだ。41点のAFポイントはマニュアルで選択でき、最前列の9点はF2.8以上のレンズとの組み合わせで-4EVまでのフォーカスが可能だ。

レンズモジュール前の光学系により、AFポイントのカバー範囲はK-3 IIのSAFOX 11モジュールよりも20%広くなっている。

さらに、C-AFシステムも一新されている。30.7万画素のRGB+IR測光センサーを採用し、AFシステムへ被写体をより高精細に情報伝達することで、被写体認識と追従を可能にしている。予測型AFアルゴリズムの見直しや、ディープラーニングで学習した顔や鳥などの被写体を認識する機能により、さまざまなシーンでのAF-C性能の向上が期待できる。

手ぶれ補正

ボディ内手ぶれ補正機能は、ペンタックスが手ぶれ補正機構を導入した当初ほど珍しいものではなくなったが、K-3 Mark IIIでは競合他社に負けないようにシステムを再構築している。

5軸 手ぶれ補正システム「SR II」は、CIPA規格テストで5.5段分だ。Mark IIよりも1段分、K-1 Mark IIよりも0.5段分の性能が向上している。専用の「SR」ボタンにより、意図的にゆっくりとしたパンニング動作を正しく検出できない場合にレスポンスを調整できる「パンニング」モードへ切り替えることが可能だ。

シャッターメカニズム

他の主要部分と同様、シャッターユニットを一新している。シャッター機構とミラー機構の両方にコアレスモーターを採用し、レスポンスを向上させている。また、ミラー機構を軽量化し、慣性力を低減している。

ミラーの沈み込みが早くなったことで、ファインダーのブラックアウト時間が短くなり、AFや測光システムが撮影の間隙に状況を把握できる時間が長くなっている。これにより、最高12コマ/秒(コンティニュアスAF時は11コマ/秒)の高速撮影が可能となった。

シャッターユニットは30万回の耐久性を持ち、シャッターボタンにリーフスイッチ機構を採用することで、よりスムーズなレスポンスと耐久性の向上を実現している。

4K動画

Kマウントカメラとして初めて4K動画撮影を実現した。最大30pのUHD 4Kの撮影が可能で、撮影時にノイズが入らないようにタッチパネルでの操作も可能だ。

リコーによると、新しい手ぶれ補正システムは動画撮影中に使用できるほど静かで、K-3 IIIは従来モデルで採用されていたデジタルISではなく、機械式手ぶれ補正による3軸(Roll、Pitch、Yaw)の補正が可能になっている。

ビルド・操作性

これまでも好評を博してきた『K-3』のエルゴノミクスを踏襲している。マグネシウム合金を採用したことで、前モデルで好評だった重厚でしっかりとした質感は維持されている。もちろん、ペンタックスの特徴である徹底した耐候性も施されている。

ハンドグリップやダイヤルの位置は、ペンタックスユーザーならばすぐ手に馴染むカメラだと思う。

スマートファンクション

K-3 Mark IIIは、K-1 IIの特徴である「ファンクションダイヤル」を踏襲していり。これは、カメラのトッププレート、リアコマンドダイヤルのすぐ前に追加されたダイヤルで、2つのメインコマンドダイヤルによる基本的な露出制御以外に、カメラの機能を素早く呼び出すことが可能だ。

K-3 Mark IIIでは、ファンクションダイヤルの操作を指示するダイヤルはなく、ダイヤル機能を切り替えるボタンを備えている。ISO、露出補正、ローパスセレクタ、ホワイトバランス、クロップモードなど、22項目の中から最大5項目を選択し、素早く設定することが可能だ。

さらに、各設定のサブオプションをダイヤルに割り当てることも可能で、使いたい機能だけに素早くアクセスすることが可能だ。

K-3 Mark IIIはファンクションダイヤルの代わりに、ファインダー撮影、ライブビュー撮影、動画モードを切り替えるダイヤルを搭載している。

ジョイスティック

8方向のジョイスティックが搭載されており、斜め方向に移動することで素早くAFポイントを選択することが可能だ。ジョイスティックを内側に押すと、AFポイントが中央の位置にリセットされる。

タッチパネル

背面モニタには、3.2型162万ドットの大型液晶を採用している。この液晶は固定式で、可動式ではないが、デジタル一眼レフならではのタッチセンサーを搭載している。ライブビューモードでは「AFポイントの位置決め」「AFポイントの位置決め+AF動作」「位置決め+AF動作+シャッター」を利用可能だ。動画モードでも同じようなことができ、これらの設定は個別に定義できる。

メニューはタッチ操作が可能に再設計されており、画像再生モードでは、ピンチからズーム、スワイプからスクロールなど、期待通りの動きをすることができる。

ファインダーにはアイセンサーが搭載されており、カメラに目を近づけると画面が自動的にオフとなる。また、ファインダーは従来のカメラよりも背面に張り出しているため、鼻で背面モニタに触れてしまうリスクを軽減している。

バッテリー

K-1 Mark IIと同じD-LI90Pバッテリーを採用している。このバッテリーは、CIPA規格で1回の充電により800枚の撮影が可能とされている。撮影方法によっては、定格の2倍以上の撮影枚数になることも珍しくない。

バッテリー充電は、カメラのUSB-Cポートを利用する。残念ながら、K-3 IIIにはバッテリー用の外部充電器は付属しておらず、付属のUSBアダプターとケーブルを使用する。

ファーストインプレッション

ポスト一眼レフ時代ともいえるこの時期に、手間暇かけてマニアックな一眼レフを開発することを揶揄するYouTube動画がたくさんアップされることだろう。しかし私はそうは思わない。私はK-3 IIIを葬り去るのではなく、褒め称えるために来たのだ。少なくともコンセプトは。

ニコンD850をレビューしたとき、私は「デジタル一眼レフカメラのデザインの頂点」と思った。それは、多くの点で非常に優れていたということもあるが、プロスポーツやフォトジャーナリズム向けのいくつかのモデルを除いて、その王座を争うものは多くないだろうと思われたからである。

この点について、リコーがどれほどの成果を上げたかはまだ分からないが、エンジニアたちがK-3 IIの細部の改善に取り組んだのは明らかだ。

他社がミラーレスを検討しているときに、リコーが完璧に時代遅れなカメラを作ろうとしているという議論もあるが、光学ファインダーを愛するフォトグラファーのために、最新のデジタル一眼レフを提供する最後のメーカーになろうとすることに意味があるのかもしれない。

さらに、K-3 Mark IIIの価格は、やや時代錯誤にも見える。ニコン「D500」は2000ドル、キヤノン「EOS 7D Mark II」は1800ドルで発売されたが、これらのカメラが発売されてからずいぶんと時間が経過している。そしてフルサイズカメラが2000ドル以下で発売されることは、もはや珍しいことではない(リコー自身の非常に素晴らしいモデルであるPENTAX K-1も含めて)。

しかしそれは、他の選択肢がPENTAX K-3 Mark IIIの代わりとなるかは分からない。もしも、あなたが人生と収入の大部分を費やして、優れたペンタックスレンズを購入し続けてきたなら、他の選択肢はないかもしれない。人によっては、Kマウントレンズのために改良されたデジタル一眼レフカメラを持つことが最適解となる場合もあるはずだ。

K-3 Mark IIIにとって唯一重要なことは、既存のペンタックスユーザーがアップグレードするのに十分な改良が施されているかどうか、ということだ。実際に使ってみないと何とも言えないが、リコーがあらゆる面で改良を約束し、「イエス」と言えるように最大限の努力をしていることは明らかだ。もしかしたら、これが最後の一眼レフとならないのかもしれない。

とのこと。
2019年に開発発表された一眼レフカメラが遂に登場しましたね。キヤノンとニコンの軸足がミラーレスと移る中、APS-C一眼レフを作る唯一のメーカーとなるのでしょうか。価格設定とミラーレス主流の現状を考えると新規顧客を獲得する手段とはなり得ないかもしれません。しかし、PENTAX DAレンズユーザーにとっては頼もしいニューモデルとなることは間違いないはず(フルサイズよりも高価な機種ですが…)。

2600万画素 裏面照射型CMOSセンサーとPRIME Vプロセッサを搭載し、アクセラレータユニット IIによる高度な画像処理を実現。高感度ISO性能がどれほど向上しているのか気になるところ。さらにPRIME Vの採用で独自の「ファインシャープネス」にも改良が施されている模様。

2600万画素の高解像センサーに既存のDAレンズがどれほど耐用できるのか気になります。と言っても従来の2400万画素と比べて驚くような解像性能差ではありませんが。

AFユニットは「SAFOX 13」となり、従来の27点AFから101点へ飛躍的に向上。測光センサーを含めてアルゴリズムを新開発しているらしく、精度や追従性がどれほど向上しているのか気になるところ。

さらに新開発したシャッターユニットを採用して最高12コマ秒の連写速度を実現しているのは驚き。ミラー機構の無いAPS-Cミラーレスで10コマ以上の連写速度を実現しているカメラは存在しますが、一眼レフとしてはK-3 Mark IIIが初めてのはず。

一眼レフカメラとしてはファインダーにもこだわっているのが良いですね。APS-C一眼レフとしては最も大きな1.05倍を実現しており、ミラーレスやフルサイズと遜色のないファインダーを利用できるのがGood。ただしK-3 Mark IIまでと違い透過液晶を使用しているので見え方が少し異なるかもしれません。

個人的に気になるのはリコーGRと融合したようなユーザーインターフェース。どれほどタッチ操作に対応しているのか不明ですが、GR IIIのタッチ操作は応答性が極めて良好だったので、K-3 Mark IIIも同じように快適なタッチ操作を実現していると期待したいところ。

問題は価格設定ですが、2021年に力の入った一眼レフを投入しようと思うと高くなってしまうのかもしれませんね。PENTAX K-1よりも高い売り出し価格を飲み込めるかどうか。

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