Lesnumeriquesがリコーイメージング「PENTAX K-3 Mark III」のレビューを公開。スペックシートに記載はありませんが、USB給電でカメラを動作することも出来る模様。
Lesnumeriques:Test Pentax K-3 Mark III : un reflex expert aux multiples fonctions photo
カメラの紹介:
- キヤノンとニコンがミラーレスへ軸足を移す中で、一眼レフカメラを投入し続ける最後のカメラメーカーだ。少し時代錯誤にも見えるが、光学ファインダー愛好家を引き付ける道を選んだようだ
- 光学ファインダーだけがこのカメラの強みではない。高度な撮影機能とカスタマイズ性はフォトグラファーにアピールできるものとなっている。
- マグネシウム合金製ボディには手ぶれ補正対応の2600万画素APS-Cセンサーを搭載し、ISO160万までに対応している。
- 特にAPS-Cフォーマットの一眼レフカメラは最新モデルの数が急激に減っている。このカメラのライバルを見つけるのは困難だ。もちろんミラーレスも検討している場合は選択肢が多くなる。
ビルド・外観:
- 起動速度が非常に速い。
- SDカードスロットは2カ所あるが、UHS-IIに対応しているのは1カ所のみだ。
- Bluetooth 4.2と5GHz Wi-Fiに対応し、USB-C 3.2 Gen1も利用可能である。
- USB経由でバッテリーを充電したり、電源を入れることもできる。
(訳注:メーカーのスペックシートに記載はありませんが、カメラの仕様上は可能となっている模様。参考:八百富写真機店)- HDMI D端子やマイク・ヘッドホンにも対応している。
携帯性:
- 絶対的にコンパクトなカメラではないが、競合カメラと比べると小さい。
グリップ:
- 快適でバランスの取れたグリップはフォトグラファーの期待に応えるものだ。
- パールブラックとイミテーションレザーの仕上がりはK-3 Mark IIIに個性を与えるものである。とてもクラシカルであり、必ずしも洗練されているとは限らない。
操作性:
- 比較的コンパクトながら、豊富なコントロールを搭載している。
- 右肩には3つのダイヤルがあり、背面にはAFジョイスティックが追加されている。ただしメニューシステムでは使用できない。
- フォーカスモードを操作するには左手も必要である。
- 高度な操作に対応しているが、操作に慣れるためには時間が必要だ。
手ぶれ補正:
- 一眼レフでボディ内手ぶれ補正を搭載しているのはPENTAXだけだ。
- 手ぶれ補正はとても良好に機能する。このカメラの大きな強みと言えるだろう。
- 105mmでも1/13秒で問題無く撮影できる。
- 手ぶれ補正を活かした撮影機能が多い
・リアルレゾリューションシステム
・ローパスセレクタ
・アストロトレーサー
・自動水平補正
・構図微調整ファインダー:
- 1.05倍のファインダー倍率を備え、非常に優れたファインダー像を実現している。クラス最高のファインダーだ。
モニター:
- モニターが固定されているのは残念だ。
- ファインダー側面のサブモニタはカメラの設定を確認するのにとても実用的だ。
メニューシステム:
- インターフェースが大幅に更新されており、古いシステムに慣れている人は覚えなおす必要がある。
- ブラケットや多重露光、インターバル撮影や簡単に編集できるRAW現像に対応している。
オートフォーカス:
- 最適な条件下では1/10秒以下で合焦することが可能だ。
- 低照度ではAF性能が大きく低下し、パフォーマンスが1/3となる。
- ライブビューは合焦までに時間がかかり、キヤノンのデュアルピクセルCMOS AFと比べると遥かに遅い。
- 追従連写は被写体を十分正確に捕捉するはずだ。効果的だが、非常に複雑な動きの被写体では時々見失うことがある。
連写性能:
- 追従AF時に最速11コマ秒での連写が可能だ。しかし、テストでは期待されているレートに届かず、9fps未満にとどまった。結果は悪くないが、それでも少し残念だ。
- バッファは35コマ強で、悪くは無いが、実写では少し制限を感じるかもしれない。
高感度ISOノイズ:
- 仕様上では見事なISO感度レンジを備えている。
- ISO 800で最初の画質低下が見られるが、ISO 1600までは非常に優れた画質だ。
- ISO 12800以降に画質が劣化し始め、さらに高感度になると使用が難しくなる。
ダイナミックレンジ:
- 低照度での回復に優れているが、ハイライトの回復は見劣りする。
- -2EVの回復まで問題無く、-3からー4EVの回復も簡単だと思う。
- ハイライトは+1EVで白飛びが発生し始める。
仕上がり機能:
- RAWはPEF形式とDNG形式から選択可能だ。
- 10種類以上のカラープロファイルに対応している。
動画:
- 4K UHDに対応しており、ボディ内手ぶれ補正は有利となるはずだ。
- とは言え、4K 60pに対応しておらず、Logやピーキングなどに対応していない。さらに録画中はAFが機能しないのが問題だ。
- 4K画質は最高と言えず、ローリングシャッターが目立つ。そして4K UHDは1.4倍クロップである点に気を付ける必要がある。
総評
PENTAX K-3 Mark IIIはフォトグラファーを魅了する興味深い特徴を備えているが、カメラの潮流を変えることはできない。従来のモデルと同様の欠点(中途半端なオートフォーカス、制限の多い動画モードなど)を持ち、ハイブリッドカメラがかなり進歩している中で、少し古風な面を残している。
それ以外の点では、優れたエルゴノミクス、細部までプログラム可能なパラメーター、ペンタックス独自のいくつかの機能を備えた撮影モードのおかげで、大成功を収めている。光学ファインダーと豊富な撮影モードのおかげで、ペンタックスのファンを納得させることができると思う。しかし、他の人はより効率的で多機能なカメラを競合他社から見つけることだろう。
- 長所:
・防塵防滴
・手ぶれ補正
・USB給電対応
・優れたエルゴノミクスとカスタマイズ性
・高度な写真撮影機能
・タッチパネル
・高品質ファインダー
・完璧な通信機能- 短所:
・操作を理解するのが難しい
・低照度での応答性
・ハイライトの回復が限定的
・1/8000秒まで
・限定的な動画モード
・スロット1のみSD UHS-II
・モニタが固定式
とのこと。
PENTAXは以前から競合他社と比べて実効ISO感度が高く、シャドウに強い反面ハイライトが白飛びしやすい傾向があります。K-3 Mark IIIでもこの傾向は変わらないみたいですね。ハイライトの情報を残したい場合は少しアンダーに撮影したほうが良さそうです。
スペックシートに記載がなかったUSB給電に対応しているのは意外でした。そういえばGR IIIも非公式ながらUSB給電に対応していましたね。今後の機種ではUSB給電対応モデルが増えてくるのでしょうか?USB給電に対応している一眼レフカメラは非常に少ないはず。インターバル撮影など、長時間の撮影時に大型バッテリーと組み合わせることで有利となりそうですね。
高感度ISO耐性は内蔵アクセラレータユニットの恩恵もあり良好なパフォーマンスを発揮しているようです。ただし、RAWにノイズリダクションが適用されてしまうので、RAW現像重視の人は好みがわかれるかもしれません。
「PENTAX K-3 Mark III」 最新情報まとめページ
PENTAX K-3 Mark III ブラック | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PENTAX K-3 Mark III シルバー | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PENTAX K-3 Mark III プレミアムキット ブラック | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PENTAX K-3 Mark III プレミアムキット シルバー | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
D-LI90P リチウムイオンバッテリー | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
D-BG8 バッテリーグリップ | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PENTAX K-3 Mark III関連記事
- RF28-70mm F2.8 IS STM 小型軽量で写真・動画どちらにも適した性能
- NIKKOR Z 35mm f/1.4 はAF-S 35mm F1.4Gよりも優れた性能
- LUMIX S PRO 50mm F1.4 レンズレビューVol.2 解像チャート編
- OM-1 IIのセンサーと機能の大部分を備えた新型ヴィンテージモデルがテスト中?
- ソニーα1 IIと思われるリーク画像
- 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD レンズレビューVol.3 解像チャート編
- E PZ 10-20mm F4 G 補正必須だがまずまず結果が得られるコンパクトなレンズ
- 限定500本のライカMマウントレンズ Seagull M35mm F1.7 国内販売開始
- VILTROX AF 16mm F1.8 は超広角レンズで最もコストパフォーマンスが良い
- ソニー FE 28-70mm F2 GMと思われる最初のリーク画像
サイト案内情報
Facebookで最新情報やカメラ・レンズのレビューを発信しています。
「いいね!」を押すとFacebookの最新情報が届きます。