Phillipreeveが「TTArtisan 75mm F1.5 M42」のレビューを公開。写真のロマンティックな時代に作られた古いデザインに基づく個性的なレンズと言及。中間的な立場や生温い感情の入り込む余地はほとんどない、好みが分かれるレンズと評価。
Phillipreeve:Review: TTArtisan 75mm f/1.5 – A Modern and Affordable Zeiss Biotar 75/1.5?
- 外観:しっかりとした作り。絞り値やピント位置などは全て刻印されている。
- 構造:フルマニュアルレンズ。金属とガラスの塊。M42マウントのため、デジタルカメラ使用時はアダプターが必要。
- 携帯性:サイズの割に比較的重い。
- 操作性:クリック付き絞りリングはF5.6まで1/2段刻み、以降は1段刻み。
- MF:フォーカスリングは滑らかで適度な抵抗。240度のストローク。フォーカスブリージングは目立つ。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:
・中央:F1.5から非常に良好。F2.8で優れた結果。
・隅:F1.5でソフトな結果。周辺はF4で良好になるが、隅はF11まで絞る必要がある。- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:玉ボケは滑らかだが、縁に色収差の影響。口径食が目立つものの、F2まで絞ると丸くなる。解像性能・球面収差が影響しつつ、全体的にインパクトのある描写。作例多数。
- 軸上色収差:目立つがF4で改善する。
- 倍率色収差:多少あるが問題なし。
- 球面収差:近距離で影響が見られる。半段絞ると大幅に改善する。フォーカスシフトの影響あり。
- 歪曲収差:ほとんどない。
- 周辺減光:F1.5から穏やか。予想以上に良好。F2.8で無視できる程度。
- コマ収差:若干残っている。F4.5で抑えることが可能。
- 逆光耐性:ベストな結果ではない。しかし、古い光学系のリメイクとしてはうまく処理している。
- 光条:F8以降で発生するが、最高の描写ではない。
- 作例集:リサイズ多数。
- 総評:古い光学系に基づいた個性的なレンズ。もしあなたの好みに合えば、きっと気に入るだろう。もしそうでなければ、魅力を感じないだろう。このようなレンズには、中間的な立場や生温い感情の入り込む余地はほとんどない。
「TTArtisan 100mm f/2.8 M42」「TTArtisan 250mm F5.6 Reflex」に続く銘匠光学3本目のM42マウントレンズ。Biotar 75mm f/1.5を意識したと思われる光学系や鏡筒デザインを採用し、100mmや250mmよりも短い焦点距離で普段使いしやすくなっています。
一眼レフやミラーレスで使用するには各種アダプターが必要となりますが、アダプター次第で様々なカメラで使用できるのが魅力的。M42マウントのフィルムカメラでも利用可能。国内での販売価格は5万円以下。Biotar 75mm f/1.5の光学系を使ったレンズとしては販売価格が安く、気軽に導入できるレンズとなっています。
Phillipreeveのレビューでは現代のレンズと比べることができる光学性能ではないものの、個性的で魅力的な描写に仕上がっているようです。描写が気に入ったら安いと感じるでしょうし、そうでないなら「not for me」のレンズなのだとお思います。
銘匠光学 TTArtisan 75mm F1.5 M42 最新情報まとめ
レンズの仕様
- 発売日:2024年9月25日
- 初値:1630元
- マウント:M42 / M
- フォーマット:フルサイズ
- 焦点距離:75mm
- レンズ構成:4群6枚
- 開放絞り:F1.5
- 最小絞り:F16
- 絞り羽根:13枚
- 最短撮影距離:0.75m
- 最大撮影倍率:不明
- フィルター径:58mm
- 手ぶれ補正:-
- テレコン:-
- コーティング:不明
- サイズ:φ71×70mm
- 重量:562-669g
- 防塵防滴:-
- AF:MF限定
- その他:電子接点なし
- 付属品:
関連レンズ
関連記事
- TTArtisan 75mm F1.5 M42 最新レンズでは得られない個性的な描写 2024年11月16日
- TTArtisan 75mm F1.5 M42 は好みが真っ二つに分かれる個性的なレンズ 2024年9月30日
- 銘匠光学 TTArtisan 75mm F1.5 M42 正式発表・販売開始 2024年9月26日
- 銘匠光学 TTArtisan 75mm F1.5 M42 最新情報まとめ 2024年9月25日