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フジフイルムXF8-16mm F2.8 R LM WRは長所と短所を考慮すると価格が高すぎる【海外の評価】

Lenstipがフジフイルム「XF8-16mm F2.8 R LM WR」のレビューを掲載しています。

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中央画質はセンセーショナルだが

  • このレンズは直接のライバルが存在しないため結論を出すのは難しい。このレンズはNIKKOR 14-24mmよりも小型軽量だが、フルサイズより小さいセンサーであるAPS-C用としては他のレンズよりも大きい。
  • 後玉は固定・密閉されている。レンズ後方から汚れや埃が内部へ侵入することはないだろう。面白いことに後玉はマウントから突き出ている。
  • このレンズは日本製だ。
  • 13mm幅の絞りリングは1/3段刻みで調整可能だ。
  • 22mm幅のズームリングはゴム製で8mm、10mm、12mm、16mmの表示がある。リングは良好な抵抗感を持ち、滑らかで均等に動作する。
  • 18mm幅のフォーカスリングはゴム製だ。電子制御のため両端にハードストップは存在しない。ピント距離全域を移動するための回転角は180度以上だ。
  • 2000ドルのレンズには「柔らかいポーチ」が付属する。しかし、これは「ラッピング布」という言葉のほうが適切だ。他社ではこの価格帯のレンズにしっかりとしたレンズケースが付属している。
  • 解像度:
    ・Xレンズの単焦点レンズのベストな結果は約80lpmmに達し、良像は44-45lpmmだ。
    ・中央:このレンズは焦点距離に関わらず絞り開放から約70lpmmに達する。焦点距離を考慮するとこの数値は優れたものだ。12-16mmの範囲で絞ると80lpmm近くとなり驚異的なパフォーマンスだ。8mmは少し劣るが最大で74lpmmを超え、全く悪く無い。レンズ設計者は賞賛すべき素晴らしい仕事をしてくれた。
    ・隅:ここでも12-16mmは明らかに優れている。絞り開放から良像を上回り、批判すべき点が無い。しかし、8mmには少し問題がある。絞り開放では良像以下の結果となり、良像に達するためにはF4まで絞る必要がある。
  • 低分散ガラスを6枚使っているにも関わらず、軸上色収差は完璧に補正されてはいない。重大な問題では無いが、僅かに目立つ。
  • 倍率色収差は12-16mmの範囲で全く問題無い。収差は0.05%以下に抑えられ「とても低い」と言い表すことができる。最短撮影距離では少し増加するが、問題となることはほとんど無いだろう。絞り開放でのみ中程度に近づく値となるが、高い評価には変わりない。
  • この焦点距離で球面収差の影響を確認するのはとても難しい。
  • 歪曲はデジタル補正に依存している。補正を適用しない場合は8mmでー8.41%の変形(陣笠状のため数値が少し高い)。焦点距離により徐々に数値が低くなる。10mmでー3.59%、12mmでー0.56%まで低下する。その後は急速に糸巻き型へ変化し、16mmで2.71%とかなり高い数値に達する。
  • 歪曲はJPEGできちんと補正されているが、時に過補正されていることもある。画角は補正後に121.0度である。これは補正後の画角が仕様となっていることを意味している。結果的に、RAWファイルには仕様よりも広い画角のデータが収められている。
  • コマ収差は8mmで最も大きくなり、12-16mmでさえ四隅で僅かに変形している。
  • 非点収差の平均値は7.6%と穏やかな結果だ。ただし、これは平均値であり8mm F2.8では20%を超えるとても高いレベルであり大問題となる。
  • ボケは非球面レンズ4枚の影響で「オニオンリング」が発生している。ただし、120度超の画角でクリーミーなボケを期待するべきではない。
  • 周辺減光はJPEGの8mm F2.8でー0.71EVととても良好な結果だ。デジタル補正が適用されないソフトウェアで現像すると8mm F2.8でー2.11EVである。これは大きな数値だが、画角と絞り値と考慮すると妥当なものだ。しかし、この減光は絞っても解消しない。中間の焦点距離では少し小さくなるが、絞っても解消しない。16mmで最も良好な結果となるが、F11まで絞っても依然としてー1.112EVの減光が発生している。
  • 逆光耐性は複雑な光学系と出目金レンズを考慮するとそれほど悪く無い結果だ。ゴーストは発生するが、とても小さくまとまっている。
  • オートオーカスは静かでとても高速だ。実際の速度を検出するのはとても困難だが、悪条件でも0.2秒を超えることは決してなかった。多くの場合はそれよりもさらに短縮される。

長所:頑丈かつ防塵防滴・センセーショナルな中央画質・12-16mmで程よいフレーム隅の画質・僅かな軸上色収差・低倍率色収差・静かで高速なAF

短所:コマ収差が少し大きすぎる・RAWの歪曲がとても大きい・RAWの周辺減光が目立ち絞っても改善しない

私の感想としては良い部分と悪い部分が混ざり合っている。中央画質は驚異的でレンズは頑丈で耐候性を持つ大口径ズームである。

しかし、レンズの価格はNIKKOR 14-24mm F2.8GやSIGMA 12-24mm F4よりも遥かに高価、コマ収差に苦しみ、非点収差は部分的に厄介、RAWの周辺減光は大きく絞り値による改善は少ない。そしてとても控えめな付属品は2,000ドルの価格設定としては本当にひどい。

このレンズが発表された時、私はとても興奮した。そして価格を知った時、「テストでブリリアントな性能ならそれはそれで良し」と考えた。しかし、テスト後に数多くの小さな欠点を見つけた後は価格設定が高すぎると感じ、これを打開するには値下げしかないと思っている。もちろん、このレンズが良好な仕上がり、光学的に良好であることには変わらない。

とのこと。コストパフォーマンスを重視するLenstipとしては性能と価格設定のバランスがやや気にくわないようですね。

現状で20万円超とXF200mm F2に次いで高価なXFレンズですが、良いところがあれば、気になるところもあるようです。実際に問題となるのは8mmにおける四隅の解像性能とコマ収差くらいですが、逆光時のゴーストが厄介となる場面もありそうですね。

DPREVIEWの実写作例を見る限り、欠点はあまり目立ちませんでしたが夜景や天体では気になるかもしれません。また、レンズプロファイルの無いRAW現像ソフトでは癖が強いレンズとなってしまいそうです。

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