DPReviewがソニー「ZV-E10」のレビューを公開。優れたAFや4K画質、Vlog用の機能や高性能マイクを高く評価しています。その一方で肝心の4K動画はローリングシャッターの影響が強く、FullHDの画質は悪いと指摘。
カメラの紹介:
- ソニーの「ZV-E10」は、Vloggerをターゲットにした2400万画素 APS-Cミラーレスだ。
- タッチ機能を備えたバリアングルモニタ、4K動画撮影機能、ヘッドホン・マイク端子を備え、高機能なマイクなど、動画撮影をサポートするさまざまな追加アクセサリーが用意されている。
- ZV-E10は、センサーやAFシステム、動画機能など、すべての面でソニーのエントリーモデル「α6100」と共通している。しかし、デザインや機能面では大きな違いがある。
- ZV-E10は、ソニーのVlog用コンパクトカメラ「ZV-1」の精神を、APS-Cサイズのエントリーカメラとしてスケールアップしたものだ。
ビルド・外観:
- ZV-E10のトッププレートには、フラッシュやマイクを接続するためのホットシュー/マルチインターフェースシューがある。前述の通り、このシューはデジタルオーディオに対応しており、ソニー製の一部のマイクであれば、3.5mmジャック(本体側面)に接続しなくても使用可能だ。
- ホットシューの隣には、内蔵マイク・オン/オフスイッチ、そして静止画・動画・S&Qモードを指先で素早く切り替えられるボタンがある。残念ながら、モードを切り替えてもカメラの設定はすべて引き継がれるので、マニュアル露出の場合は、シャッタースピードや絞りを大幅に調整することになるかもしれない。
- シャッターボタンの他に、大きなRECボタンを搭載している。
- シャッターボタンの周囲には、8段階のズーム速度で操作できるズームレバーがある。ソニーのミラーレスでズームレバーが搭載されるのは、2014年のa5100以来だ。
- さらに、トッププレートにはカスタマイズ可能な「バックグランドデフォーカス/C1」ボタンがある。このボタンを押すと、カメラは可能な限り絞りを開放して撮影する。自分で絞りを調整できる上級者は、このボタンの機能をより便利なものに変更することが可能だ。
- カメラの側面には、やや薄手のプラスチック製のドアがあり、その下にUSB 3.2 Gen1ポート(充電用)、Micro HDMIポート、3.5mmヘッドフォンポートなど、カメラの接続端子の大半が備わっている。
- また、上部の別の扉には、3.5mmマイク端子がある。マイク端子の位置は適切で、ケーブルを接続していてもバリアングルモニタを動かすのに支障はない。ただし、ヘッドフォン端子、HDMI端子、USB端子は支障がある。
- バッテリーとメモリーカードは、カメラ底面の同じスロットからアクセス可能だ。バッテリーにはNP-FW50を採用し、CIPA規格で定められた1回の充電で440枚の撮影が可能だ。または80分の連続動画撮影が可能となっている。実際に使用してみると、この2つの数値を約1.5倍も簡単に上回ることができた。
- カードスロットはUHS-Iに対応しており、UHS-IIも使えるがスピード面でのメリットは無い。
- 防塵防滴は施されていないが、ポートドアが薄っぺらであることを除けば、十分な品質を備えていると思う。
携帯性:
- 記載なし。
グリップ:
- 自撮りモードで動画撮影をするとき、このグリップはとても快適だ。レンズ横のくぼみに親指を入れて安定して握ることができる。また、人差し指で特大のRECボタンに簡単に手が届くようになっている。
- 自撮りモードではない、標準的な向きでカメラを持つと、グリップが少し浅く感じられ、快適さに欠ける。とはいえ、全体としてボディの重量感はとても良好だ。
操作性:
- 上部にある「C1」ボタンは、初期設定では「背景・ボケ切替」機能だ。これは初心者向けの機能で、押すと単純に絞りが全開になる。しかし、明るい場所では速いシャッタースピードで撮影しなければならず、映像がぎこちなくなってしまうことがある。また、ボタンを押したときに露出の乱れが発生するため、撮影中にスイッチを入れたくない機能だ。
- α6100と同様に2つのダイヤルを搭載している。どちらのダイヤルも同じ親指で操作するため、どちらかを調整するたびに手を動かさなければならない。
- 背面のコントロールダイヤルには、クリックできる4つのポジションがあり、すべてをカスタマイズすることができる。
- Fnボタンは、デフォルトではクイックアクセスの「ファンクションメニュー」を表示するが、ゴミ箱ボタン(デフォルトでは商品レビューモード)と同様にカスタマイズすることが可能だ。
- カスタマイズ可能なボタンはすべて、静止画、動画、再生の各モードで異なる設定ができる。また、12スロットのファンクションメニューも、静止画撮影用と動画撮影用で別々にカスタマイズ可能だ。
手ぶれ補正:
- センサーシフト方式の手ぶれ補正は搭載していない。しかし、電子式手ぶれ補正を搭載し、OSS搭載レンズによる光学式手ぶれ補正にも対応している。
- 動画撮影時の手ぶれ補正モードは、「アクティブ」と「スタンダード」の2種類から選択可能だ。デフォルトの「アクティブ」は、デジタルIS+光学ISで手ぶれを補正するが、クロップ倍率が1.44倍と大きい。
- 標準の手ぶれ補正モードでは、光学式手ぶれ補正を使用するが効果は低い。クロップは無いので、動画撮影で広い画角を確保したい場合に便利だ。
ファインダー:
- 記載なし。
モニター:
- α6100とは異なり、3.0型 144万ドットのバリアングルモニタを搭載している。
(訳注:144万ドットはおそらく誤記。仕様表を確認すると92万ドットです)- タッチセンサーを搭載しているが、レスポンスはそれほど良くない。
- 動画撮影中は、液晶画面のフレームの周りに大きな赤い四角が表示され、動画撮影中であることを知らせてくれる。また、カメラ前面には動画記録/タリーランプが表示され、「撮影中」であることがわかる。
- タッチ機能は、ほとんどの場合、動画と静止画の撮影時にのみ機能する。タッチパネルを使ってメニューを操作したり、ファンクションメニューからオプションを選択したり、再生中の画像/動画を見たりすることは出来ない。ただし、再生中の画像をダブルタップして100%まで拡大することは可能だ。
メニューシステム:
- オートISOは、最新のソニー製ミラーレスとは異なる初歩的なものだ(α6100とは同じ)。
- ユーザーはISO感度の上限と下限を設定することができるだけで、シャッタースピードをコントロールすることは出来ない。他の多くのソニー製ミラーレスでは、シャッタースピードの下限や速度の閾値を選択することが出来るが、この機種ではそのオプションは無い。
- ソニーの最新メニューも実装されていない。α6100と同じメニューだ。設定項目はあまり整理されておらず、少々ごちゃごちゃしている。しかし、必要な設定はカスタマイズ可能な「マイメニュー」に保存し、簡単にアクセスできるようになっている。
オートフォーカス:
- 最新機種であるa6000シリーズと同様、425点の像面位相差AFで84%のカバー率を誇る優れたオートフォーカスシステムを採用している。
- 「リアルタイムトラッキング」と名づけた、信頼性の高い顔・瞳の検出機能も搭載している。
- 全体として、静止画や動画のAF性能はα6400やα6100と同じだ。
動画オートフォーカス
- Vlog目的で、デフォルトの「ワイド」フォーカスエリアとAF-Cを使用した場合、カメラはうまくピントを調整し、人の顔をシャープに保つことができる。
- デフォルトでは顔・瞳検出がオンになっている。
- ワイドフォーカスモードで画面をタップすると、動画撮影中にトラッキングを開始することが出来る。トラッキングはかなり安定しており、信頼できるものだ。この機能を無効にするには、背面コントロールダイヤルの中央にあるボタンを押す。
- 動画のAFについて、メニューでかなり細かく設定することが出来る。AFスピード(被写体の切り替えのスムーズさ)と追従感度(被写体が一時的にフレームから外れた場合のAFの追従性)の両方を調整できる。それぞれの設定には7段階の調整が可能だ。
- ZV-1から搭載された「商品レビュー用設定」機能は、非常に便利だ。この機能をオンにすると、カメラは顔検出システムよりも近くにあるものを自動的に優先し、顔から商品へとスムーズにフォーカスを移すことができる。
この機能を使えば、動画撮影の際に、簡単かつ効果的な演出が可能だ。連写性能:
- 記載なし。
高感度ISOノイズ:
- 画質は、α6100と同じであり、つまり素晴らしいものだ。
- JPEGは、ISO感度が高くても、魅力的な色と優れたディテールを維持している。
- RAWファイルの柔軟性も非常に良く、編集の自由度が高い。しかし、RAWファイルは圧縮されているため、極端な編集をするとノイズが発生する可能性がある。
ダイナミックレンジ:
- 記載なし。
仕上がり機能:
- ソニーの美肌効果は以前から存在するが、まさにその通りの効果だ。この効果を低、中、高(またはオフ)に設定することができる。下の2つの設定は、不自然にならないように顔を滑らかにするのにかなり良い仕事をしているが、高の設定は少しやりすぎだ。
なお、この機能は静止画と動画の両方で使用できる。動画:
- オーバーサンプリングされた4K動画を24pと30pで撮影可能だ。30pモードではクロップが目立つが(α6100と同じ1.23倍)、24p撮影ではクロップは無い。
- α6100とは異なり、ZV-E10にはピクチャープロファイルが搭載されており、10種類のオプションが用意されている。これらのプロファイルは、後処理でのグレーディング用に低コントラストのルックで撮影することができる。
- S-Log2、3、HLGにも対応している。ただし、本機は8bitカメラであり、S-Log3やHLGで撮影した映像は、10bitカメラに比べてグレーディング時に少し崩れやすくなるので気を付けたい。
- 1080/120pまでの高速撮影が可能で、4倍のスローモーション効果が得られる(1.14倍クロップ時)。
- アクセサリーのマイクを装着しても、カメラに搭載されたマイクを使用しても、快適な音声を記録することができる。
- カメラ本体の左上にあるマルチインターフェースシューは、デジタルオーディオに対応している。この独自の接続方法に対応したマイクは、先日発表したワイヤレスマイク「ECM-W2BT」をはじめ、ショットガン型のものも数種類用意してある。
- カメラには指向性のある3つのカプセルマイクが内蔵されているので、アクセサリーを追加購入せずとも、かなり高品質な音声が得られる。
- さらに、ホットシューに装着可能なウインドスクリーン(通称「デッドキャット」)が同梱されている。
- 別売のマイクを装着したい場合、3.5mmのマイク端子に加え、音声モニター用のヘッドフォン端子もある。
- 1080/120p、4K/30pの撮影は、それぞれ1.14倍、1.23倍とわずかにクロップされる。その他の設定は、センサーの全幅を使用する(「アクティブIS」がオンになっていない場合)。
全体的に見て、このカメラはVlogツールとしてかなりうまく機能している。搭載されたマイクは、非常に騒がしい高速道路の近くに出ても、きちんとした品質の音声を録音できた。
4K/24pとスタンダードISの組み合わせでは、センサーの幅をフルに使っているので、キットレンズを24mm相当の広い画角に維持することが出来る。
カメラは光の状態の変化にも簡単に対応しており、不快な絞りの変化は無い。また、かなり動き回ったにもかかわらず、最小限のハンチングで映像全体にピントを合わせ続けることができた。
- 唯一の不満点は、動きのある撮影ではローリングシャッターにより、気が散るような歪み効果が発生することだ。
- 4K動画を撮影する際、高速でパンニングしたり、動きの速い被写体がフレームに入ると、歪み現象(ローリングシャッター)が目立ち、気になる。この現象は、4K/24p撮影時に最も顕著で、クロップした4K/30p撮影時にはやや軽減される。FHDの場合はローリングシャッターの問題が少ない。
・4K 24p:33ms
・4K 30p:27ms
・FHD 24p:13ms- 主な動画モードで撮影した際のセンサーの読み出し速度を測定したところ、4K/24pではローリングシャッター現象が目立つほど読み出し速度が遅くなる。
4K/30pはもう少しマシなので、広角レンズを使う場合は、このモードで撮影するといいかもしれない。
FHDの映像で満足しているのであれば、ローリングシャッターはさほど問題では無いが、画質は好きになれない。- 一番のライバルは、富士フイルムの「X-T200」だと考えている。上位機種のX-T30ほどの動画性能では無いので、ここではX-T200を比較対象とする。どちらのカメラも、4K UHDで、全体が非常に細かく描写されている。
注目すべき点は、富士フイルムの方がソニーよりもセンサーの読み出し速度が速いため、ローリングシャッター効果が少ないないことだ。- キヤノンEOS Kiss Mの4K動画の画質を圧倒している。
- 上位機種のフルサイズ機であるα7 IIIと並べても、しっかりとした印象を受けるほど高画質な4Kだ。
- 残念ながら、FullHDは目を見張るものでは無い。ディテールの再現性は、富士フイルムのカメラのレベルには及ばず、1080/120pの映像は、さらにモッサリとした印象を受ける。
ストリーミング
- USB-C経由でWi-Fi対応デバイスに接続すると、ライブオーディオとビデオストリーミングが可能だ。UVC/UAC規格に対応しており、接続するデバイスによっては最大720pのストリームを送信できる。
- また、ソニーのImaging Edgeアプリ(デスクトップとモバイルデバイスで利用可能)を使ってライブストリームを設定することもできるが、品質は少し低くなる(576p)。
- USBライブストリーミングを設定するのはとても簡単だ。撮影メニュー2の最初のページに、「USBストリーミング」オプションがある。
このオプションをオンにして、カメラをUSB-Cでスマートデバイスやパソコンに接続し、お好みのライブストリーミングプラットフォームを開くだけだ。- また、ZV-E10は垂直方向の動画クリップ用にメタデータを保存してくれるので、モバイル機器に転送しても正しく表示される。
総評
オーバーサンプリングおよびノンクロップの4K/24p撮影、ヘッドフォンおよびマイク端子、セルフィータッチパネル、高品質なVlog用マイク、業界最高水準の動画AF性能、快適なライブストリーミング機能、クラス最高水準のバッテリー駆動時間など、Vlog用プラットフォームとして多くの機能が搭載されている。しかし、映像品質に関して、4Kのローリングシャッター性能の低さ、FullHDでの画質の低さという2つの重要な点で見劣りする。
良い点を紹介すると、ボディデザインや操作性の面で、非常に理にかなっている。搭載されているマイクの音も心地よく聞こえる。タッチパネルは反応が悪く、使い方も限られているが、AFポイントを素早く選択する手段としては十分に機能する。
AFについて言えば、静止画・動画ともに、顔・瞳検出が非常に良好だ。また、商品レビュー用設定は、Vloggerにとってとてもクールで便利な機能である。また、多くのオートフォーカスオプションが組み込まれているが、ワイドエリアモードを含むデフォルトの設定で、ほとんどの人が十分に利用できる性能だ。画質は、ソニー「α6100」に匹敵する、つまり非常に良いものだ。ボディ内手ぶれ補正は搭載していないが、動画モード時には2段階の電子式ISを搭載している。また、キットレンズは光学式手ぶれ補正機能が搭載されており、手持ちでの撮影をサポートする。4K動画はオーバーサンプリングされ、優れたディテールだ。30pモードは1.23倍のクロップがあるものの、24p撮影時にはクロップが無い。
悪い点を挙げると、4K撮影時はローリングシャッターが多く発生し、気になる歪み効果が出てしまう。また、FullHDは120p(24/30/60p)まで撮影可能だが、残念ながら1080pの画質は、このクラスでは最低レベルだ。
価格的にも機能的にも、Vloggerにとって夢のようなカメラだ。しかし残念なことに、このカメラには問題なく撮影できる動画モードが無い。ぎくしゃくとした4Kか、しょぼい1080pか、好きな方を使うと良い。もちろん、この2つの動画モードを喜んで使えるのであれば、ZV-E10は素晴らしいカメラである。しかし、それができないのであれば、他の競合製品をチェックすることをお勧めする。
- 長所:
・ディテールのある4K動画
・FullHD 120pに対応
・顔/瞳検出AFと追従AFはクラスリードの性能
・バリアングル式モニタ
・優れた画質
・豊富なカスタマイズ
・USB充電
・優れたバッテリーライフ
・ライブストリーミング機能
・高品質な内蔵マイク
・3.5mmマイク・ヘッドホン対応- 短所:
・ローリングシャッターの影響が強い
・電子IS使用時の強いクロップ
・4K 30pでのクロップ
・FullHDの画質は競合他社以下
・タッチパネルのレスポンスが悪い
・複雑なメニュー
・オートISOで低速限界設定が無い
・ヘッドホン端子とバリアングルが干渉する
・撮影モードダイヤルが無い競合製品
X-T200
4K撮影時のローリングシャッターが非常に優れているため、Vlog撮影にはZV-E10よりも富士フイルムX-T200を選ぶ。どちらのカメラも驚異的なFullHD画質ではないが、富士フイルムの方が少し優れていると思う。また、X-T200には電子ファインダーが搭載されている。一方で動画のオートフォーカスは全体的にソニーの方が優れており、富士フイルムは動画撮影時の被写体追従機能が無い。また、動画撮影用のマイクもソニーの方が優れている。EOS Kiss M2
いくつかの理由でソニーを選ぶ。4K動画の品質ははるかに優れており(Kiss M2は4K動画のクロップが非常に強い)、動画撮影時のオートフォーカスもソニーの方が優れている。また、ソニーの方がバッテリーの持ちが良く、ヘッドフォンジャックも付いている。α6100
あなたのニーズ次第だ。動画やVlogを主目的とするならば、高品質な指向性マイク、ヘッドフォン端子、ピクチャープロファイルを備えたZV-E10が明らかな選択肢となる。しかし、静止画に興味があるのであれば、α6100のEVFの方がより楽しい撮影ができるだろう。ZV-1
比較には賛否両論あると思うが、我々はコンパクトカメラに軍配を上げる。ZV-1はローリングシャッターが非常に優れており、内蔵レンズもZV-E10のキットレンズである16-50mmよりも汎用性が高いと思う。ZV-1のセンサーは明らかに小さいが、動画の品質は依然として優れている。
動画撮影のためのワンストップソリューションとしては、コンパクトさを選ぶ。しかし、システムを構築したり、2本目、3本目のレンズを手に入れる予定があるならば、ZV-E10を選ぶのが当然だ。ソニーAPS-Cミラーレスには、手ごろな価格の単焦点レンズがたくさんある。また、ZV-1よりもZV-E10の方が、より浅い被写界深度の表現が可能だ。また、低照度での撮影を想定した場合も、ZV-E10の方が有利である。
とのこと。
APS-C ミラーレスα初となるバリアングルモニタや、久しぶりのズームレバー、ZV-1譲りのVLOG機能などが光る新機軸のAPS-Cミラーレスカメラですね。カメラ内部のスペックはα6100とよく似ているものの、より動画撮影に特化したカメラに仕上がっています。オートフォーカスは従来通りクラスリードの高性能なAFシステムとなっている模様。
イメージセンサーやプロセッサは少し古さを感じるものであり、最近のカメラとしてはローリングシャッターが目立ち、タッチパネルのレスポンスなどで不満を感じるかもしれません。とは言え、実写作例を見る限り高感度ISOの画質は良好で、4K動画はローリングシャッターの影響が気にならなければ優れた画質を得ることが可能。FullHDで画質が大きく低下してしまうのは残念ですねえ。
欠点もいくつかありますが、ZV-E10の販売価格(海外では700ドル)を考慮すると妥協すべきポイントと言えるかもしれません。コンパクトカメラのZV-1よりも安く購入できるのだから驚き。ただし、積層型センサーを搭載しているZV-1のメリットも要検討。
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