このページでは一眼カメラ用交換レンズ「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6」の情報を収集しています。
Index
更新履歴
- 2017.5.1:ページを全体的に更新
- 2017.1.3:Flickr作例を追加
- 2016.10.21:Lenstips レビュー追加
- 2016.7.24:作例追加・MirrorLessonsのレビュー抄訳
- 2016.6.15:参考サイトにデジカメwatch「交換レンズレビュー」追加
データベース
レビュー
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
品番 | H-FS12060 |
---|---|
レンズ構成 | 9群11枚(非球面レンズ:3枚、EDレンズ:1枚) |
マウント | マイクロフォーサーズマウント |
画角 | W(f=12mm):84°?T(f=60mm):20° |
光学式手ブレ補正 | ○(POWER O.I.S.) |
焦点距離 | f=12-60mm(35mm判換算:24-120mm) |
最小絞り値 | F22 |
開放絞り | F3.5(W端)?F5.6(T端) |
絞り形式 | 7枚羽根 円形虹彩絞り |
撮影可能範囲 | W:0.2m?∞ / T:0.25m?∞(撮像面から) |
最大撮影倍率 | 0.27倍(35mm判換算:0.54倍) |
フィルター径 | φ58mm |
防塵防滴 | ○ |
最大径×長さ | φ66mm×約71mm※ |
質量 | 約210g (レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップを含まず) |
手頃な価格で汎用性の高い標準ズームレンズ
手頃な価格で広角?望遠をカバーする光学5倍のズームレンズ。
非球面レンズを3枚とEDレンズ1枚をレンズ後方に配置して色収差を良好に補正。毎秒4000回の検知を行う手ぶれ補正を搭載している。
さらに、最短撮影距離が望遠側でも0.25mとかなり近づく事が出来る。35mm判換算で0.54倍とハーフマクロ撮影が可能。防塵防滴であることも踏まえて、ハードなロケーションでもこれ一本で風景・望遠・マクロ撮影をこなすことが出来る。
パナソニックの標準ズームレンズで防塵防滴と言うと、大口径の『LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.』がある。大口径レンズながら、ズーム域は小さく遠く被写体を写すにはちょっと非力。最大撮影倍率が換算0.34倍に対してこのレンズは0.54倍と大きく写すことが出来る。
画質と防塵防滴を兼ね備えた上で、寄れる標準ズームは『M.ZUIKO DIGITAL 12-40mm F2.8 PRO』『M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3』という選択肢だった。しかし、手ぶれ補正が搭載されていないのでパナソニック機では使い辛いという一面も。本レンズはそんな痒い所に手が届くレンズとして活躍してくれそうだ。GX8やGX7MK2と組み合わせると「Dual.I.S」の強力な手ぶれ補正を使うことも出来る。
重量も大口径レンズより100gほど軽いので携帯性も良好だ。望遠が必要なければ大口径ズームを、レンズはこれ一本で済ましたいと言うのであればこのレンズをチョイスしても良いだろう。
海外の評価
MirrorlessComparison:オススメできるレンズ
- より高価なパナライカは防塵防滴だけでなく、10°までの耐寒性能としっかりした金属鏡筒が特徴だ。一方でLUMIX Gは高品位なプラスチック素材で構成された防塵防滴鏡筒。
- パナライカは鏡筒の直径が大きいため、一部の小型ボディでは底面よりレンズが飛び出る可能性がある。一方でLUMIX Gの鏡筒は小さく、現行モデルでは無くなったGMシリーズくらいしか圧倒しないものだ。
- ズーミングで鏡筒を伸ばすとパナライカはLUMIX Gよりもやや伸びる。また、100gほど重いので長時間の携行では差が出るだろう。
- どちらも可変絞りでパナライカは2.8~4、LUMIX Gは3.5?5.6だ。これは同じ焦点距離に設定した場合、前者の方が低照度でも有用でより浅い被写界深度を生成可能と言うことを意味している。
- パナライカには便利なスイッチが二つ(O.I.S・AF/MF)あるが、LUMIX Gにはスイッチが全くない。
- どちらもフライバイワイのフォーカスリングとズームリングにリブが付いており、滑らかでありながら良好な抵抗感がある。その上でパナライカは確かにプレミアムな感触だ。
- どちらもプラスチック製の花形フードが付属している。パナライカのフードはロック解除ボタンがある。
- 12mmと25mmの焦点距離ではF4.0とF5.6で中央解像力はピークの性能に達し、すべての絞り値で驚くほど似たような結果を得る事が出来たことが分かる。おそらく注目すべき小さな違いはパナライカの12mm F2.8がLUMIX Gの12mm F3.5と同じくらいシャープだと言うことだ。
- 40mmと60mmの焦点距離の中央解像力では、特にF5.6でパナライカが非常に僅かな優位性があるように見えるが、それはほとんど目立たないものだ。
- 四隅に関してはそれぞれの絞り開放F値で12mmは再び非常に近い性能で、25mmからパナライカはLUMIX Gよりも僅かにシャープとなり、この傾向は40mm、60mmまで続く。
- 最も大きな違いは12mmの焦点距離の場合と、最短撮影距離で、パナライカはすべての絞り値においてフレーム全体で鮮明な結果をもたらす。
- 全体的に考慮してLUMIX Gには驚かされた。唯一の弱点は25mm?60mmと広角端における四隅のシャープネス、最短撮影距離だ。それ以外ではメタデータを見ない限り二つのレンズを区別するのは困難だろう。
- ボケはパナライカの方がF値の関係で僅かに被写界深度が浅く、柔らかい。両方とも玉ボケで「玉ねぎの輪」が出来ている。
- ゴーストはLUMIX Gよりもパナライカの方が顕著に発生する。
- 色収差は両方のレンズで非常によく補正されている。パナライカはバックライトが当たっている四隅を200%ほどクロップしてみる場合にのみ気づく程度だ。LUMIX Gは蝶を撮影した時に非常に僅かながらパープルフリンジの作例を発見した。
- 周辺減光はどちらもF5.6まではすべてのズームレンジで顕著だ。
- 12mmの広角端で樽型歪曲が確認できるが、ソフトウェアで修正できる。
- どちらにも手ぶれ補正が搭載されており、うまく機能する。パナライカはボディに手ぶれ補正が搭載されていないLUMIX機やオリンパス機で使用した場合にアドバンテージがあるように見える。どちらもDual.I.Sを適用すれば1秒まで良好な結果を得ることが出来る。
- どちらもオートフォーカスはS-AF・C-AFで非常に高速で静かだ。滑らかで丈夫な金属のフォーカスリングのおかげで、パナライカは動画撮影中に正確なフォーカシングが簡単にできる。
- どちらも広角側では20cmの最短撮影距離だが、望遠側ではパナライカが24cmで1cmより接写することが可能で最大撮影倍率も異なっている。(パナライカが0.30倍でLUMIXは0.27倍)
私の結論として、最も大きく重要な違いは価格だ。パナライカはおよそ1000ドルで、現在500ドルを僅かに下回るLUMIXの2倍と高価なレンズである。個人的にパナライカの価格は幾分か馬鹿げたものだと感じている。確かにLUMIXと比較して上回っている部分がいくつか存在するが、それは安価なレンズを辱めるほどの性能差ではない。
もしあなたが既にLUMIX 12-60mmを所有しているのならば、それを持ち続けて単焦点レンズに投資するこおをお勧めする。パナライカ12-60mmを購入したとしても「非常に気持ちの良いボケ」「良好な被写体分離」「低照度での低ISO感度維持」を得ることは出来ない。もしどちらのレンズも持っていない場合の多くはLUMIX Gを薦めるだろう。
パナライカは高画質で汎用性のあるズームを探しており、尚且つ動画撮影が多くスムーズなフォーカスとズームリングの恩恵を受ける場合に適している。
LEICA DG 12-60mmをチョイス:一本の高画質な標準ズームで大部分の写真や動画を楽しみたい人、マニュアルフォーカスによる動画撮影が多く応答性の高いズームリングとフォーカスリングの恩恵が大きい人
LUMIX 12-60mmをチョイス:キットレンズとして既に所有している人、特にキットレンズとして組み込まれているカメラを買おうとしている人、中型のボディを所有している人、単焦点レンズの購入を検討している人、予算枠が限られている人
MirrorLessons:ボケは固いが汎用性が高い
Good
- マイクロフォーサーズらしく、コンパクトで軽量な造り
- ズームレンジは旅行や一般的な撮影に汎用性がある
- すべての絞り値で歪曲・口径食・色収差が良好に補正されている
- 逆光耐性に優れている
- S-AF、C-AFともに高速で静かなフォーカシング
- 防塵防滴性能はおまけ
Bad
- ボケが固い。これを緩和するには望遠端で接写する事だ。
- 価格がM.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3と比較して高い
ePHOTOzine:ボケはうるさいが良好な性能
- DMC-GX8とのバランスは良く、とてもコンパクトなレンズだ。
- AFは良好でとても速い。そして正確である。
- 12mm:1.45%の樽型歪曲。中央は開放から非常に良好でF5.6までそれは続く。さらに絞ってF8、11でもまだ非常に良好である。端は中央ほど良くないが、F8まではとても良好で、F11で落ちるがそれでも良好を維持する。
- 25mm:中央は開放からF8まで非常に良好で、F11?16でとても良好な状態だ。端はF11までとても良好な状態だが、F11~16の間ではまあまあな状態まで落ちてしまう。
- 40mm:開放からF11までとても良好な上に端も差は無くとても良好な値を示す。
- 60mm:0.0518%の樽型歪曲。フレーム全域で均一性のある画質を提供してくれる。それはとても良好な値でF5.6からF11まで続く。
Goodポイント
- 歪曲が良好に補正されている。
- 色収差が良好に補正されている。
- 中央の際立った解像力。
- 高速で正確なAF
- コンパクトで軽量なレンズである。
- フレア等の逆光耐性は良好。
- 防塵防滴仕様であること。
Badポイント
- 端の画質が甘い。
- ボケがややうるさい。
- 初期の個体性能が悪かった。
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