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パナソニック LUMIX G9 PRO II レビューVol.2 ダイナミックレンジ 編

パナソニック「LUMIX G9 PRO II」のレビュー第二弾を公開。今回はカメラのダイナミックレンジについて。暗部のノイズが良く抑えられており、競合機種であるOM-1と比べて使い勝手の良いRAWとなっているようです。

LUMIX G9 PRO IIのレビュー一覧

ダイナミックレンジ

撮影環境

  • 照明:NALITE PavoTUBE 6C II
    ・CCTモード 100%
  • レンズ:LUMIX G 42.5mm F1.7
  • 露出:ISO 100 F5.6 固定 1/160s ~ 6s (-5EV ~ +5EV)
  • 三脚:Leofoto Summit LM-363C
  • 雲台:Leofoto G4
  • RAW現像:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズリダクションオフ
    ・レンズ補正オフ

グレースケール

ハイライトはOM-1と同程度。-4EVのシャドウから-5EVの全域でカラーノイズが目立ち始めますが、OM-1のような色被りは無く、ノイズ処理次第で快適に利用できます。4/3型 LiveMOSセンサーとしては良好なパフォーマンスと言えるでしょう。ハイライトは良く粘るので、拡張ISO「50」でハイライトを犠牲にしてさらにシャドウのノイズを抑えるのも一つの選択肢。

カラーチャート

ノイズを気にしないのであればアンダー-5EVの復元まで快適に利用できます。ハイライトは+3EVあたりから色の情報が抜け始め、+4EVで白飛びが多くなり、+5EVで全体的に破綻しています。シャドウの復元には余裕があるので、白飛びを回避するために少しアンダーの露出で撮影するのも一つの手と言えるでしょう。

OM-1との比較(-5EV & +5EV)

ベースISO

-5EV復元時、OM-1は暗部のノイズが非常に目立ち、色被りのような状態。G9 PRO IIもノイズは目立つものの、暗部の諧調が比較的維持されているように見えます。

白飛びの閾値は同程度に見えますが、OM-1は妙に色が傾いている箇所があります。

ISO 100

OM-1は拡張ISO 100を使用することで暗部のノイズを抑えることが可能(ハイライトは犠牲になる)。それでも暗部のノイズが強く、G9 PRO IIのように引き締まった暗部とは言えません。

拡張ISOを使用することでOM-1はハイライトが白飛びしやすくなっています。

まとめ

4/3型 LiveMOSを使用するマイクロフォーサーズシステムとしては良好なダイナミックレンジを備えています。高性能なAPS-Cを凌駕する、匹敵するような性能ではないものの、MFTでこれ以上のパフォーマンスを備えたカメラはそうないのではと思います。

少なくともライバルとなるOM SYSTEM OM-1よりも良好なダイナミックレンジ。特に暗部を持ち上げてRAW現像する場合には遥かに良好な結果を期待できます。

LUMIX G9 PRO IIは手持ちハイレゾモードにも対応しており、高解像化とノイズの抑制を実現しています。暗部のノイズをどれほど抑えることができるのか未検証ですが、通常のRAWが良好な画質となっているので期待したいところ。(そのあたりは後日検証します)

追記:画質低下の条件

パナソニックはダイナミックレンジブーストが駆動しない条件として「SH 高速連続撮影」「1/15秒を超える長秒」としています。この際はダイナミックレンジが大幅に低下する模様。実際に試してみたところ、通常時と比べて大幅に低下することを確認しました。Photons to Photosのテスト結果では以下の通り。高速連写時は多くの場合でISO 800を超えると思われ、その際は特に心配するほどの画質低下ではありません。ただし、低ISOでの撮影で暗部を大幅に持ち上げようとするのは避けたほうが良さそう。また、低照度における撮影で1/15秒を超える長秒露光時は適切な露出での撮影が重要となります。

参考情報

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