EOS 80Dは豊富なボタンをカスタマイズできる
キヤノン一眼レフカメラの中でも最もバランスが良く、扱いやすいカメラがこのEOS 2桁シリーズ。
その中でもEOS 80Dはその最新モデルとして今年の2月に登場した。従来モデルの70Dや60Dの使い勝手を踏襲しつつ、全体的にスペックアップされている。フルサイズへ移行する事を考えなければ長く付き合える性能を確かに持っているモデルだ。
そんなEOS 80Dをより上手く、便利に、使い勝手が良くなるカスタマイズ機能を一部ご紹介していきたい。
親指AFの有用性を説く
何故、親指AFがあるのか?
親指オートフォーカスとは、普段シャッターボタンを半押しにする事で作動させているオートフォーカス機能をカメラ背面に配置されているボタンを押すことで作動させる事を指す。丁度、親指の先で押せる場所に配置されている事が多いのでこう呼ばれている。
シャッター半押しでオートフォーカスを作動させる事が出来るのに、なぜここにも作動スイッチが存在するのか?
例えば、一度シャッターを半押ししてオートフォーカスでピントを合わせたとする。しかし、一度シャッターボタンを離して構図や設定を変更し、その後に再度シャッターボタンすとせっかく合わせたピント位置が変わってしまう。特にフルタイムマニュアルなどで微調整位置までもがずれてしまう。
それを防ぐために、毎度毎度にAFとMFを切り替えてAFを作動させないようにするのはとっても面倒くさい。じゃあどうすれば良いのか?
シャッター半押しを無効にして、AFの作動は親指AFボタンでのみ実行すれば解決する。
シャッター半押しAFを無効にする
現時点でシャッター半押しの状態には「AF作動」と「測光開始」が設定されている。
これを選択して、シャッター半押しで作動するものは「測光開始」機能だけに設定する。
これによってシャッター半押しAFは使えなくなった。
親指AFを設定・確認する
初期設定では「AF・測光」に設定されているはずだ。この状態であれば、初期状態のシャッター半押し時の機能と全く同じように使える。
親指AFにすると何が良いのか?
マクロ・三脚使用時
ピントのシビアな微調整を行うマクロ撮影や三脚を使ってガチピンを狙う際に便利。
ざっくりとしたピント位置を親指AFで実施した後に、フルタイムマニュアルに対応したレンズでピント位置を入念に調整していく。この際に親指AF作動後は親指AFボタンから指を離せばAFが誤作動する事はまず無い。指をシャッターボタンやAF-onボタンから離しておけるので、ピントリングに神経を集中できる。
STMやリングUSMが限定的なフルタイムマニュアルから開放される
「STM(ステッピングモーター)」や「ナノUSM」搭載のレンズはピントリングを回しても、いつもマニュアル操作が行える(フルタイムマニュアル)状態という訳じゃない。バイワイヤ方式(ざっくり言えば電子制御でピント位置を動かしている方式)なので、制御がカットされている間は一切の操作を受け付けていない。
つまり、シャッターボタン半押しをしてオートフォーカスを作動させた後でしかレンズのピント位置を移動させる事が出来ないのだ。事前にマニュアル操作でピント位置を合わせて、スムーズに合掌させたい時にはかなり不便に感じる。
リングUSM搭載レンズならば、いついかなる状況においてもピントリングを回せば調整出来る。まさにフルタイムマニュアル。
それじゃあSTMやナノUSMは限定的なフルタイムマニュアルなのか?と言うとそうでもない。シャッターボタンによるAF設定を無効にしてしまえば、基本的に親指AFボタンを押していない間は「MF」とカメラが認識してくれる。その為、STMやナノUSMのピントリングの操作を受け付けてくれる。
フォーカスエリアのセレクトをより便利にする
十字ボタンを活かす
SETボタンと背面ホイールダイヤルの間に存在する8方向の十字ボタン。実はこのボタン、初期状態ではある機能が無効化されている。
それは、ファインダーを覗いてフレーミングしている時にフォーカスエリアを移動させる事が出来る機能。
これは普段、シャッターボタン近くのボタンを操作して測距エリア選択ボタンを呼び出すと移動可能にさせる事が出来る。初めから有効にしておけばいいのに…と思うが誤作動を防ぐために初期状態では無効にしてあるのだと思う。
無効化されている場合は右肩のフォーカスエリア選択用ボタンを押す必要がある。
このボタンをいちいち押してフォーカスエリアを選択している間にシャッターチャンスは過ぎてしまっているかもしれない。出来る事ならば、こんなボタンを押さなくてもフォーカスエリアを変更したい。
十字ボタンを有効にする
再びカスタムメニューから操作ボタンのカスタマイズを開く。そして、右下にマルチコントローラーの項目があるのでそれを選択する。これが初期状態では「無効」と設定してある。
これをOFFからAFフレームダイレクト選択に切り替えてOK。
こうする事で、いちいちボタンを押してから選択しなくても済むようになる。
フォーカスエリアの選択をより快適にする
多い測距点は便利だが…
EOS 80Dは旧モデルEOS 70Dから大幅に測距点が増えている。その数19点から45点と倍以上だ。カバーエリアが増えて、密度も濃くなっているのでより自由なフレーミングが可能となっている。
しかし、多くなったことで問題になるのが測距エリアの選択が面倒になる事。
例えば右端から左端にポイントを動かすためには、EOS 70Dで6クリックだけだったものが8クリックしなければならない。これは地味に面倒で、さらに縦方向にも移動させようとするとさらに手間が増える。
端から端へ一瞬で移動する
AF項目13番「AFフレーム選択時の循環」でフレーム端での動作を選択できる。初期状態では「突き当たる」に設定されているので、AFフレームの端に突き当たったらそれ以上進められない。しかし、これを解除しておくと左端でさらに左を選択すると、突き抜けて反対側の右端に飛び出る仕組みになる。
こう設定しておくことで、激しく動く被写体をより素早くフレーミングする事ができるようになる。
SETボタン
マルチコントローラーボタンの中央にある「SET」ボタン。
私はここに、よく使うホワイトバランスを設定している。他にもピクチャースタイルや押し込み時に露出補正などの設定も可能。ここに関しては個人のスタイルに合わせて設定すればいいかな。
絞り込みボタンを活用する
「絞り込みボタンってどこ?」私も初めはそんな感じだった。
ここです、マウントの右下です。初期設定ではこれを押している間は絞りが作動して被写界深度の確認をする事が出来る。しかし、ライブビューならまだしも、光学ファインダーでこのボタンを使うと絞れば絞るほどファインダーが暗くなるので被写界深度が確認しづらい。個人的にはあまり使っていない機能。
しかし、このボタンを殺しておくには勿体ないので、何か設定出来ないものかと見てみると。
ワンショットAFとAIサーボAFの切り替えボタンに出来る事が判明。こりゃあ便利だ。AFモード切替は80Dの場合右肩のサブ液晶付近に存在する。これをプッシュする事で選択できるのだけれども、やや中央よりの配置なのでカメラを構えている状態では押しにくい。むしろ押せない。
しかし、シャッターチャンスは待ってくれない。
とっさのチャンスにAFモードを切り替えている暇はないが、ワンショットではピントが追い付かないって場合に便利。この絞り込みボタンを「押している間」はAIサーボAFモードに切り替わる仕組みになっている。
ワンショットAFで気軽にスナップを楽しんでいるところに動体の被写体が急に飛び出して来たら、すかさずこのボタンを押して追従モードに切り替えよう。
背面ホイールは露出補正を使えるようにしておく
マイメニューによく使う項目をセット
タッチパネルが導入されたが、Qボタンに無い項目はいちいちメニューを開いて細かい設定を呼び出す必要がある。しかもそれが、タブを切り替えながら設定しなければならない事も多く、とても面倒だ。
そんなときに便利なのがマイメニュー。ここによく使う項目をセットしておけばメニューを開いて1画面で設定が出来るようになる。
私は特にSDカードのフォーマットやバッテリー情報をよく使うので、それらをセットしている。
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